2018年3月1日

カープと中国新聞……地元密着のジャーナリズム

2月28日の記事でご紹介した中国新聞社のホームページ、中国新聞αアルファ。カープの最新情報が日々発信されています。

続きを読みたくなるような記事タイトルと導入部分にいつもそそられています(会員登録しているわけではないので)。

基本的に、カープを応援しているスタンス。チームや選手に愛情感じる記事がもちろん多いです。しかし、時に、ふがいないプレーがあったときには、ビシッと指摘。応援しているからと言っていつも手放しでほめているばかりではないところにまたひかれます。

以前、旅先で、『読売新聞』を読んだときのこと(ふだん読んでいないけれど、宿泊先などに置いてあることが多い『読売新聞』)。

昨日の広島巨人戦の記事を味わおうとスポーツ欄を開くと……。さよう、広島が快勝した翌日のことでありました。

すると、巨人は負けたにもかかわらず、「○回の阿部(慎之助)のヒットは素晴らしかった」といった、巨人を褒め称える一文が入っていたりするのをよく見かけました。ポリアンナちゃんのいいこと探しみたいな?

もちろん、親会社ですから。巨人ファンのお客さまが読んでいる新聞ですから。でも、負けたことに目をそらすような記事が、選手のためになるとは思えません。いえ、阿部のヒットはもちろん素晴らしいです。だがしかし。手ぬるいという日本語が今、思い浮かびました。



2016年10月16日に放映された「情熱大陸 」の「広島東洋カープに密着!」で、こんなシーンを見つけて、食い入るように画面に見入ったことがあります。

黒田博樹がメジャーに移籍するまで使っていたロッカーが、球団に保管されていた。そのことを黒田に知らせるシーンでした。

そのロッカーには、黒田が滅多打ちされた試合について書かれた新聞記事が貼ってありました。自分を奮い立たせるために、常に自分の目につくところに置いておこうと黒田自らが貼っていたものがそのまま残されていたのです。

それは、『中国新聞』2004年6月16日の切り抜き記事でした。「もはやエースではない」という見出しで、3連続ノックアウトを酷評した新聞記事は、エースの闘志に火をつけた。ボッ!

その翌年、黒田は最多勝のタイトルをとりました。

どんと構えている地元のジャーナリズムとの関係性が素晴らしいと思う。



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