2018年10月5日

サヨウナラ天谷、こんにちは岡田。

10月4日、巨人戦(マツダスタジアム)。天谷宗一郎の引退試合です。

天谷はスタメン、センターで1番。代打ではなく、スタメンで最後を飾るというのは、気のきいたはからいですね。

しかも、巨人の先頭打者・坂本勇人が1打席目、センターフライを打ち上げる。よしよしよしよし。天谷が後ろ向きにキャーッチ。坂本、グッジョブ!

巨人の先発は菅野智之。2016年、天谷が菅野からホームランを放ったのも記憶に新しいところ。このまま何打席か立つのかと思いきや、さすがに1打席限定でしたが。

カープの先発は野村祐輔。5回途中まで投げて2失点。悪くはなかったけれど、菅野が上回りすぎた。最後の最後に完封負けするとは。それにしても、菅野の心技体の充実っぷりはなんという。球界一と誰もが認める域に。

大瀬良大地との沢村賞争いも菅野が一歩リードか。大瀬良も今シーズン、よくがんばったけれど、対戦相手(ピッチャー)との巡り合わせや、打線の援護に恵まれていたことを思うと、菅野の力強さにはまだ及ばない感が。



6回、追加点を許した野村のワンポイントリリーフに、岡田明丈。前日に続いての中継ぎ登板。

先発のときは、週に一度のお楽しみだった登板が、短いイニングとは言え、連日続けて投げる姿を見られるとは。寂しいような、うれしいような、新鮮な光景。しかも、連日の無失点。

1イニング限定で、腕がよくふれているのか、球に力もある。CSではどんな使われ方をされるかわからないけれど、このリリーフ経験をきっかけに、新境地をつかんでくれたらと期待しています。

ゲーム終了後、完封した菅野のヒーローインタビューが聞けるかと思いきや、天谷の引退セレモニーがあったためかどうなのか、ヒーローインタビューはなかった。



カープ応援歴の浅い私ですが、このセレモニーを通して、天谷がどれほど愛されていた選手なのかが伝わってきました。飾り気のない挨拶の言葉も、最後に、グラウンドを1周して手を精一杯伸ばしてファンの人たちとタッチを交わしたり、花束を受けとる姿も、じんと響いた。

そういえば、天谷が引退会見で、一番の思い出を聞かれ、15年の開幕2戦目のDeNA戦で「黒田さんとお立ち台に上がれたあの試合はすごくうれしかった。何回立ってもいいものだが、横に黒田さんがいたので特別だった」と語っていたことも、そのシーンを覚えていたので、ことさら嬉しかった。(「日刊スポーツ」)。

2016年の優勝報告会で黒田博樹がファンに別れを告げたときのように、この時間がずっと続けばいいのに。そんな、天谷にとっても、ファンの方たちにとっても、離れ難く感じる時間でした。

でも、ずっとこのままではいられない。サヨナラのときがきました。でも、天谷の人生も、カープのゲームも続いていく。終わりは始まり。ものすごく空気がきれいだと感じた時間でした。


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