10月30日、日本シリーズはソフトバンクの4勝1敗でもつれることなく終わる。
どっちも普段応援してないチーム同士。でも始まったとたん、ソフトバンクを応援していた。
セ・リーグで唯一まともなチームだった阪神の選手たちを素晴らしいと思いつつ(ほかのチームがアレすぎた……)、一方でこんな気持ちが。
就任1年目でリーグ優勝、ドラフトでは競合で立石正広の交渉権を得て、「しばらく先までタイガース、未来が明るくなりました」と沸き立っていた藤川監督。
日本一になってこれ以上調子に乗られたら嫌だな、謙虚になっていただきたいな、と(はいはい、やっかみですよー)。
  
  パ・リーグは日ハムが優勝したら面白いのにと思っていたが、終盤で失速、4.5ゲーム差で一歩及ばず。そこは何だかんだ、ソフトバンクが底力見せた?
「来年はダントツで優勝する」どいっていた新庄監督。うん、そうして、そうして。日本シリーズは王道のリーグ覇者同士がいい。
優勝(日本一)のために補強に遠慮なしのソフトバンクのことをいいと思ったことはあんまりないけれど、突き抜け具合が巨人よりは清々しく感じる。
巨人は同じようなことを目指しつつ、マルティネスはわかるが、田中将大や甲斐拓也にも手を伸ばし、補強が成功してるのかわからない状態になってたから。
  
  
甲子園の阪神ファンを喜ばせて終わるかと思われた10月30日の第5戦。2点リードの8回、シーズン鉄壁だった石井大智がまさか柳田悠岐に2ラン浴びるとは。
でも、石井で負けたなら、仕方ないと思える試合だった。打った柳田、すごい。柳田の前にヒット出塁していた嶺井博希もエラかった。
シーズン中、あんなにも素晴らしい投球を見せ続けてくれた石井を責める人なんていないと思う。
延長10回、背水の陣で村上頌樹がマウンドに。イニングまたいで11回も。そこを野村勇が勝ち越しソロ。やった!
  
  
  というか、この5回戦、一番ちゃんと見た。だって、大竹耕太郎が先発。ソフトバンクがどんなふうに打ち崩してくれるか楽しみにしてたのに。
なんだこの既視感は。6回無失点、打たれたヒットは3本だけ。ソフトバンク打線には、パワー系でない大竹のような投手はかえって打ちづらかったか。対戦回数も少ないし。
って、カープ何回大竹と対戦してんねん。19試合で2勝14敗、この類を見ない成長のなさ!
7回も行けそうなほどだったが、藤川監督は及川雅貴に交代。パターンを重視したような気がした。
  
  
  野球を見るとき、応援したい選手がいると、俄然見る気が違ってくるじゃないですか。今回、そんな選手は一人だった。さよう、それは藤井皓哉。
藤井のときは、親戚の子を見守るように、ハラハラドキドキ。甲子園に舞台を移してからは3連投、ホームでの1回戦を含め、すべて無失点!
とりわけ10月28日の3回戦では、山川穂高がファンブル、海野隆司がパスボール。うわぁぁぁ、このままでは負け投手になってしまうー。
ところが得点圏にランナー背負ったシーンでも、近本光司と中野拓夢を連続空振り三振、味方のエラーを帳消し。それってエースのふるまいでは? しびれたー。
  
  
  試合後、「そういうことが起こるのは想定内、焦らなかった」と言っていた藤井。カープにいたとき、ランナー出して、アウトとれずにあわあわしていたことあったのに。カッコいいぞー。
2014年、藤井をドラフトで4位指名していたということは、カープ見る目はあったってことですね。藤井を開花させられなかったが、それは藤井にも問題あったと思うし、タイミングがまだだった。
戦力外と独立リーグを得て、いろんな景色見て、今の藤井がいる。日本シリーズでチームの力になっていた藤井、とても誇らしかった。
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