2020年、カープを戦力外。トライアウトで声をかけられ、独立リーグへ。四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスでNPB復帰をめざしていた皓哉。
昨年、ソフトバンクの3軍との交流戦で、10奪三振のノーヒットノーランを達成。これをきっかけに注目され、ソフトバンクと育成契約。
そして、2月16日の紅白戦で、2回無安打無失点で3奪三振。
藤本監督は「きょう一番の目玉。真っすぐもズドンとくるし、スライダーもいい。面白いね。良いとは聞いていたけど、ここまで良いとは思わなかった」と、即1軍昇格を決めた。(「西日本スポーツ」)(「Full-Count」)
カープ時代は、いい球投げてるなと思うときもあったが、マウンドで萎縮しているというか、この人、プロに向いてるのかなと思ったときもあった。
でも、戦力外通告を受けたとき、もっと先に戦力外になるべき選手はいるだろうと、カープに不信感を持ったりもした。
トライアウトに参加した皓哉を取材したスポーツ番組をたまたま見たのだけど、戦力外になったことで自分を見直すきっかけになったと、これまで見たことない、いい顔していた皓哉。
独立リーグからのNPB復帰は簡単なことじゃないと心得つつも応援していたから、育成契約の話を聞いたときには、やったーーーー。だった。
藤本監督は「なんで広島クビになったんかな」とも言っていた。
あ゛ー。またですか。カープを離れてから頭角を現した選手たちが走馬灯のように浮かんできますよ。見る目ないな、カープ。育てられないな、カープ。
いや、しかし。「プロには〈教える〉〈育てる〉はない。〈学ぶ〉と〈育つ〉があるのみ。何でも自分で考え、実践しなくては」という豊田泰光さんの名言にあるように、戦力外の後、独立リーグでの経験があってこそ、今の皓哉がある。
NPBのように、練習場所やトレーニング環境が整っていない独立リーグ。
「練習するにしても練習相手を探したり、器具をどう工夫していくか。工夫することで頭を使う。それがいい方に働いていったと思うので、厳しい環境でしたけどプラスになりました」と語っていた皓哉。
やっぱり考える人は成長する。カープ時代は、そこまでに至っていないように見えた。
ペナントレースが始まってみないとわからないけど、強打者の多いパ・リーグだけど、「逃した魚は大きかった」とカープがうなだれるくらい、活躍してほしい。そうなってくれ、皓哉。