昨年、プロ棋士の羽生善治さんがうちたてた「永世七冠」という前人未踏の記録を伝えるニュースで、どこかの大会で将棋をさしている小学生時代の羽生さんの写真が紹介されていた。
子ども時代の羽生さんはカープ帽をかぶっていた!
好きなもの二つがドッキング(って言葉、最近聞きませんね……)したような驚きと喜びで、色めき立つ。
でも、あれ? 羽生さんがカープファンて、聞いたことない。
それに、羽生さんて、広島の人でしたっけ?(広島出身の人がカープファンとは限りませんが)
調べてみると、埼玉・所沢市出身で、東京・八王子育ち。
羽生さんのお母さんが、将棋大会で我が子がどこにいるか見つけやすくするため、赤いカープ帽をかぶらせていたとか(羽生さん自身は巨人ファンだそうです)。
これは、羽生さんファン、カープファンには、知ってる人はもう知ってるエピソードかもしれませんが、そゆことでしたか。たしかに、赤い帽子は人目を引きます。
すっかり赤がトレードマークの広島東洋カープですが、創設当初から赤がチームカラーではなかったのですね。1975年に監督に就任したジョー・ルーツが、闘争心を全面に出していこうと、帽子とヘルメットの色を赤に変えたのが始まり。
ところで、赤は目につく……というイメージは強く、消防車に赤い色を採用している国も多いようですが、近年、スウェーデンでのいくつかの街では、目の覚めるようなレモンイエローの救急車や消防車が走っているそうです(『スウェーデン式 アイデア・ブック』より)。
たしかに、この色だと、昼間も夜間も目立つので、救急車や消防車にぴったり。とくに夜は赤よりひときわ目立ちそうで、合理的ですね。
赤より目立ついいアイデアがあるとわかっていても、これまで通りのものを思い切って取り替えるまでに数十年の月日がかかった……というひとつの例として、紹介されていました。
ルーツ監督の一声で決まったカープの赤。変わると決まったとき、衣笠祥雄さんは「赤い帽子なんて、小学生のとき、体育の時間にかぶって以来」と、けっこう衝撃だったようです。
黒田博樹も2015年、カープに復帰したとき、「赤いユニフォーム、(アラフォーだけど)まだ大丈夫ですかね? 似合ってますかね?」みたいなことを言っていたような。
カープの赤いユニフォーム、断然カッコイイと思います。
ルーツ監督、ありがとう!
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●そして、ここにもカープファンが。