2018年8月31日

岡田明丈、じつは立派に9傑入り

8月30日、巨人戦(東京ドーム)。

岡田明丈、やっとやっと、約2カ月ぶりの白星。リリーフ陣、野手陣のファイティングプレー(菊池涼介の好守備・打撃は特筆もの)に助けられ、7勝目です。

6回、岡田はヒットとフォアでワンアウト1塁2塁を招き、ジャクソンに途中交代。

そのジャクソン、その後を継いだ一岡竜司、フランスア、中崎翔太が、オールゼロでリードを守りきった! 3連投にもかかわらず乗り切った一岡とフランスアには頭が下がります。

バックにも助けられました。6回、亀井義行のライナーをダイビングキャッチした菊池涼介。ななめ上にシュッと反射的に飛び上がった姿は、海の中のイカのよう。もはや忍者を超え、ただ者ではない生き物という感じです。



犠牲フライすら打てずチャンスを逃すことが多々あるカープ。2回には岡田が犠牲フライを打って、1打点あげたのもよかったです。

3塁走者を置きながらもチャンスをものに出来ないもどかしい場面ももちろんありました。7回、西川龍馬、會澤翼、堂林翔太と、ことごとく繰り出す代打陣テンポよく討ち取られたりもしましたが、リリーフ陣が粘ってリードを守りきる。

9回、菊池が打席で粘った末に、ヘッドスライディングで巨人の坂本勇人の虚をつき内野安打をかちとり、貴重な追加点の口火を切った。久しぶりに、守備だけでなく打席でも菊池の覇気を見た!



この日の岡田。6回を自ら乗り切れたらもちろんよかったのですが(でも、乗り切ったかもしれない前に降板させられたのでね)。

リードしている状況にもかかわらず3回で降板させられたり、緒方監督から厳しい言葉を投げかけられることも多い岡田ですが、それも言ってみれば期待のあらわれ。

思い起こせば、1年目が一番落ち着いて見えたようにも思える岡田。まだまだこんなものじゃないと、秘密兵器気分でいるのですが、先発ローテーションの一角をになっている投手。秘密兵器どころか、めっちゃ表に出てるやん。

規定投球回数をクリアして先発ローテーションを守っているのは、いまセ・リーグでは9人だけ。カープでは大瀬良大地と岡田だけ。

この中で岡田は防御率は最下位ではありますが、安心して任せられる域にはまだ達していないかもしれませんが、これはけっこうすごいことだと思います。

残り試合もがんばれ、岡田!



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2018年8月30日

新井さんに始まり、フランスアで締めくくる。

8月29日、巨人戦(東京ドーム)。

このところ代打での登場が続き、結果が出ていなかった新井貴浩。代打よりスタメンで力を発揮するタイプでは? と、その登場を待っていたので、新井さんの久々のスタメンに喜ぶ。

がしかし、1回、新井さんの捕球と送球の同時エラーがあって、カープは2失点スタート。

このエラーは手痛かったけれど、新井さんならきっと取り返してくれる(田中とか西川とか、エラーした後、打席で取り返そうという覇気を感じないことがあったりするけども)そう思っていたので、6回、新井さんが逆転の3ランを放ったときには、深くうなずきながらガッツポーズ!

このままゲームを終えることができたら、今日のヒーローインタビューは新井さんで決定! なんですけど、まだ6回。

そう願った通りに事が運ばないのは、経験上、承知の助。そしてやはり、そうは事が運ばなかったのですが。



カープの先発は九里亜蓮。1回に、いきなり先頭打者・坂本勇人の打球が当たるというアクシデントがあったけれど、続投。

3回の打席では、九里は粘って粘って、巨人の先発・吉川光夫に10球投げさせる。

こういう打席での粘り。黒田博樹を思い起こさせてくれます。この粘りは、次の打席、5回でタイムリーに結実。投げては、2回から5回まで無失点。こうした投打のプレーは、野手にも伝わるはず。九里を勝たせたいと思うはず。

 そうして6回、新井さんの逆転3ランが飛び出したものの、その裏、九里が巨人打線につかまり、同点に追いつかれる。

最後、力尽きるパターンが多い九里。球数も増え、投球に影響も出てきたけれど、でも、いいんです。この回は九里に預けたい。そう思えたこの日の九里でした。



7回のジャクソンは、いきなりフォアにデッドボール。最終的には0点で切り抜けましたが、前日の今村猛ともども、スリリングなコンビです。

8回の一岡竜司は連投にもかかわらず、三者凡退。素晴らしい。

んが、8回表のチャンスをものにできず、綱引きの静止状態のような動きのない時間帯が9回まで続き、延長戦へ。

10回、巨人のアダメスのフォア押し出しで、思いがけない逆転。最後はフランスアが締めてくれました。

フランスアがクローザーをつとめる場面が自然な形で訪れ、これからもこんな光景を見ることができたらと思ったのでした。



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フラットな選手評価

2018年8月29日

スイスイ巨人戦、9回裏に落とし穴ポコン

8月28日、巨人戦(東京ドーム)。

巨人相手だと、どうしてこうも苦手感のないゲームを展開できるのでしょう。カープって。

1回と3回、丸佳浩と鈴木誠也の胸わきたつコンビがともに打点をあげ、3点と5点で計8点。その後も、7回と8回に1点ずつ追加点をあげ、9回裏を迎えるまでは10対1と大差でリード。

昨年の、9点差をひっくり返された阪神戦の記憶がいまだ生々しいカープ。さよう、岡田ショックと呼んでおきましょう。だから点はできるだけ取っておかないと。

投げては先発のジョンソンが、エースの安定感。7回1失点と、2回にゲレーロのホームランを許しただけ。それにしてもゲレーロ、ソロホームランが多いですね……。



8回、マウンドに立ったのは、一岡竜司。9点差で一岡……。休ませてあげたかった。

9回、マウンドに立ったのは、今村猛。ここはスイスイッと終わってくれるかと思いきや、連打とフォアで、またたく間に4失点。

ワンアウトも取れぬまま、火消しにフランスアが登場。ほんとならお休みのはずだったのに……。

毎日の登板をもいとわないフランスアとはいえ、投げる喜びを感じているフランスアとはいえ、ちゃんとケアしてあげてくだされ〜。

今村のコンディションも、ここ数年の登板過多も影響しているでしょうから、やはり見極めてくだされ〜。

9回裏の巨人打線の勢いが、第2戦への導火線となるか、ならないか、さて。



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2018年8月27日

20歳の対決・高橋昂也 vs.藤嶋健人 …… 結果、ほぼ20歳の若鯉トリオが大盤振る舞い

8月26日、中日戦(マツダスタジアム)。

カープの先発は高橋昂也。中日は藤嶋健人。ともに20歳の投げ合い。

昂也は、フォアの押し出し、ホームランありで、6失点。2回途中でという、あまりにも早すぎる降板。先発は最低6回まで……の土台がのっけからガラガラと崩れる。

後を受けたのは、同じく20歳のアドゥワ誠。代わりばなに押し出しのフォア。

4回までロングリリーフしたアドゥワに代わって、5回からは21歳の高橋樹也。ホームランもポンポンポーンと。7回まで投げて5失点。

先発・6番目の指定席、なかなか定着しません。盤石なリリーフ陣もまたしかり。これはファームにいる投手にとって、大チャンスですよっ。もちろんこの日投げた、ほぼ20歳トリオの巻き返しも含めっ。



いつも、カープが負けた時点で、ラジオでもネットでもテレビでも、すぐスイッチを切ってしまうのですが、今日のヒーローインタビューは中日の藤嶋だろう。どんなことを話すのか聞いてみたい。と、RCCラジオをステイチューン。

高橋昂也との同級生対決について聞かれ、藤嶋はこんなふうに答えていました(ノーミソの記憶再生テープによるものですのでご了承ください)。

「昂也より長くマウンドに立つんだという強い気持ちで投げました」

「1回勝っただけなので。これからも投げ合っていきたいので、勝ち続けられるようがんばります」

素直に自分の言葉できびきびと話していて、ピッチングともども、たいへん好感もてました。カープに嫁にこないか〜。

放送用のヒロインで、球場(出島席)にいる中日ファンの皆さんには届いていないらしく、あのときあの場で聞かせてあげたかったです。

自分がアウェイで観戦していて応援していたチームが勝ったら、隅っこででも、ヒーローインタビューはしかと聞き届けたいです。

カープファンだけのための球場ではなく、野球ファンの球場であるといいなと思ったのでした。



どんなゲームでも熱心にエールを送り続けるイメージが強いカープファンですが、さすがにこの日は、7回あたりからゾロゾロとお客さんが帰り始めていたとか。ゲームが終わる頃には空席が目立っていたとか。

かつての広島市民球場ではいっぱいヤジが飛んでいたと聞きます。近ごろは、昭和の時代のようにお客さんのヤジがあんまりとばないイメージがありますが。

でもプロ野球は客商売ですからね。ヤジはなくとも、選手には、席を立っていったお客さんの気持ち(態度)をしかと目に焼き付けておいてほしいです。



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2018年8月25日

ベンチの選択と選手の腕の見せどころ……野村と新井さんと田中のこと

8月24日、中日戦(マツダスタジアム)。

カープの先発は野村祐輔。ここ2試合、石原慶幸とバッテリーを組んで好投していたけれど、この日マスクをかぶったのは打撃好調の會澤翼。

何かを得るために、何かを失うことになるのでは。と、予感。

その予感が的中……ではないけれど、野村は1回に1失点、3回に3失点。いずれもフォアでランナーをためての失点。球数も増え、ここ2試合よかったテンポも、今日はもたもた。

もしリードする捕手によって好不調が出るとしたらそれは一流とは言えないだろうし、情けない話。この日は単純に野村の調子が悪かったのだろうけれど。えぇ、ピリッとしませんでした。

5回を投げて103球。これまでなら5回で降板がスタンダードでしたが、6回も続投。前日の岡田明丈に続き、点差を慌てて埋めようと先発を早めに降板させないベンチの判断はウェルカムです。

リリーフ陣の登板過多による疲労を軽減するため、さすがにベンチも頭を冷やしてくれたのだと思いますが、この夏の甲子園、たった一人で投げ続けていた金足農業の吉田輝星の存在も影響しているのでは? と、まことしやかに思ってしまったほど。

連投が度重なるリリーフ陣に比べ、中6日の調整が与えられている先発。100球少々超えたところで、最低6回は投げきって形を作ってほしいと送り出すベンチの気持ちはまっとうなものと思います。



しかし、6回、満塁の場面で代打に新井貴浩をコール。8回、田中広輔に代打を出さなかったこと。この2つは、ベンチが大きなチャンスを手放す選択をしたとしか思えませんでした。

新井さんが打席に立って活躍する姿はもっと見たいですよ! しかし、ここのところの結果を見ると、確率の低い選択をしているように思えます。これはファンサービスなのかと。

あの場面で、新井さん、田中以外の選手が打席に立っていたら、確実によい結果が出たとはもちろん限りません。でも、どんな選択をするかがベンチの腕の見せどころ。

いや、チャンスを与えられた選手がどれだけ力を見せられるか、そんな見せどころを作れなかったとも言えます。

前夜、劇的なサヨナラ逆転勝ちをしたチーム同士の対決は中日に軍配。こんな普通の日もあります。



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2018年8月24日

丸佳浩と鈴木誠也に、山本浩二さんと衣笠祥雄さんを見た!

8月23日、ヤクルト戦(マツダスタジアム)。
いろんなことが詰まった試合でした。

先発の岡田明丈は、連打ありフォアありボークありで、1回からいきなり2失点。2回はピッチャーの原に2塁打、山田哲人に満塁ホームランを打たれて4失点。

なんなんですか、このいつまでたっても末っ子みたいな甘ったれたピッチングは。これではCSや日本シリーズのような短期決戦はおそろしくてまかせられません。

これは台風接近の強風の影響なのか。いや、ヤクルトの先発・原樹理は大きな乱れなく、快投を続けています。

RCC放送の解説をつとめていた横山竜士さんによると、この日の原は、野村祐輔に球威が増したようなピッチングとのこと。鉄壁ではないですか。

そんな原をカープ打線は4回までなかなか打ち崩せない中、野間峻祥は打線が引火するのを待つかのように、コツーンコツーンと毎回出塁。すきあらば盗塁も。



岡田は2回で6失点。いつもなら降板させられそうな内容。しかし6点差あるのだから、ここはリリーフ陣を疲弊させないためにも、前日の記事にも書いたように、最低5回まで(なんなら6回まで)投げきってほしいところ。

ベンチの采配も願ったとおりとなって、その後、岡田は続投してゼロに抑える。5回、チャンスの場面で代打を出されますが、6回の続投もあり得そうな気配でした。

これが結果的によかった。後続には連投なしの3人(高橋樹也、ジャクソン、今村猛)がリリーフできたし、何より岡田の代打・曽根海成が、カープ移籍後初どころか、プロ初のヒット、三塁打のタイムリーを放つ!

しかも、前走者の會澤翼を追い越しそうな韋駄天ぶりだったとか。これからが楽しみです。

曽根がベンチに帰ってきたときのウェルカムパーティでは新井貴浩もベンチの奥から出てきて、笑顔で曽根の頭をポンポンしていたとか。

このところ打席に立つ回数はめっきり少なくなった新井さんですが、こういう人がベンチに(もちろんグラウンドにも)いてくれることはじつは大きいと思うのです。2016年にリーグ優勝したときの赤松真人さんみたいに。



このあたりから風向きが徐々に変わってきて、追加点を重ね、3点差で迎えた9回裏。野間、バティスタが連打して、丸佳浩が同点の3ラン。続く鈴木誠也が逆転ホームラン。

8月に入って、丸と誠也の存在感がきわだっています。リアルタイムで見てはいなかったけれど、赤ヘル軍団と呼ばれたカープの黄金時代、チームを牽引していた山本浩二さんと衣笠祥雄さんて、こんな感じだったのかな? と、勝手ながら思いを馳せてしまったのでした。

浩二さんと衣笠さんは、入団時期は違えど同学年。ライバル意識がさらに二人の成長を高めたと聞きます。

タナキクマルの同級生トリオは今やカープの代名詞のようになっていましたが、田中広輔と菊池涼介の打撃不振もあって、今や丸が一つとびぬけた感が。

そこに誠也が加わって、2枚看板的な存在に。それぞれが日替わりに活躍するカープの中にあって、二人が徐々に大きく見えてきた。

同点のまま延長に突入するのではなく、逆転して、リリーフ陣に負担をかけることなく9回で終われたこともよかった。不穏な始まりだったけど、一つ一つのピースが埋まっていったような、いろんなことが詰まった試合だった。



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九里亜蓮の熱投と、安部友裕の覇気どこいったー。

2018年8月23日

先発は100球超えても6回まで。 珍記録を止めた?西川龍馬の3ラン!

8月22日、ヤクルト戦(マツダスタジアム)。

カープの先発は九里亜蓮 。初回に31球を要し、う〜ん。今日は何回まで持ってくれるのだろうという雲行き。

前日のジョンソンのように先発が5回までとなると、またリリーフ陣に負担がかかって厳しい状況に。いえ、この日のジョンソンは悪いなりに1失点に抑えたところはさすがと言えばさすがだったのですが。

しかし、最終的に九里は6回・118球を投げて、仕事を終える。

リリーフ陣の登板過多と炎上を招くなら、多少打たれても、100球の球数にこだわらず、先発が最低6回を投げる基本の形を作れたらと思っていたので、ホッとする。

このあとは、一岡竜司 → フランスア → 中崎翔太が無失点リレー。前日の、リリーフ陣炎上のドヨ〜ンとした余韻を払拭してくれました。

この日は、RCCの実況中継を聞いていたのですが、日中のあまりの暑さに疲れが出て、いつのまにかうたた寝。一岡が抑えたあと、中崎が抑えて試合終了〜。

あれ、8回は誰が投げたの? と、スポナビの速報を見返す始末。フランスアが連投してくれていたのですね。連日、お疲れ様です。というくらい、さくさくと試合が進んでいました。



打線は、初回から4回まで、カープのスコアボードには1の行列。このまま続けば珍記録が生まれる? と思った矢先に、5回、西川龍馬が3ラン!

振り返れば21日のゲームも、カープのスコアボードには1が5つ並んでいました。ホームランも出ているものの、ソロが多い。コツンコツンと小さく貯めていくものの、ヤクルトの爆発力になかなか追いつけなかった。

やっぱり走者をためてのホームランは大きいですね。

西川のヒーローインタビュー。最後のファンに向けたメッセージ、「もっともっと守備がんばりまーす」もよかった。頼みまっせ!



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2018年8月20日

なんのための先発? 不可解な継投策

8月19日、DeNA戦(横浜スタジアム)。

カープは戸田隆矢が今シーズン初の先発。最低5回までは投げて持ちこたえて……と見守っていたら、4対1とリードしていたにもかかわらず、3回で降板。

4回は早くも今村猛が出てきた(しかも、きっちり打たれて1失点)。

どういうこと? どういうこと? その後、戸田に関するベンチリポートは一切なく、どうもアクシデントが生じたようではなさそう。点差もあったし、リリーフ陣に負担がかかる一方なのに、どういう意図?

試合終了後の緒方監督の話によると、戸田の3回降板はプラン通りだったとか。

ファームで長いイニングを投げていなかったとしても、先発として起用したのなら、せめてもう1イニング(いや2イニング)任せてほしかった。 なんのための先発? 選手に対してリスペクトが感じられないというか、失礼にさえ感じてしまいました。経験がないからと避けていては成長もないとも思いました。

ただでさえリリーフ陣が登板過多で疲労がたまっているのは目に見えて(ゲームの結果にも影響して)いるのに、まったく不可解です。



5回・6回をアドゥワ誠が、7回は一岡竜司が無失点。一岡は、17日、3者連続ホームランを打たれたソト、筒香嘉智、宮崎敏郎の打順にあえてぶつけられてきた感がありましたが、この日は切り抜けてくれました。

戸田を3回で降板させてまでの先手を打っての継投リレー策とのこと。ここまではベンチの思惑通り運んでいましたが、7回、飯田哲矢がいきなりフォアとホームランで2失点。

耐えきれず、ノーアウトの場面からフランスアが登場。今日はお休みさせてあげられると思ったのに……。あまりに早く声がかかったため準備もままならなかったのではと思われます。ソトに2ランを浴びて、7点差が3点差にまで詰め寄られます。

9回は中﨑翔太。今日はお休みさせてあげられると思ったのに……。前日、三者凡退でゲームをクローズしてよいイメージで終われたのに……。宮崎にソロホームランを許す。

緒方監督は試合後、「勝てたから全然良いです」。

はい、勝てたからよかったです。しかし、無駄遣いと思えるほどリリーフ陣を出し尽くしておいて、これからもこんな采配を続けるのかな? リリーフ陣の疲労感とは裏腹に、とってもノーテンキな言葉に響きました。



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2018年8月19日

「毎日が短期決戦」は理想的なのかもしれないが

8月18日、DeNA戦(横浜スタジアム)。

大瀬良は7回まで1失点、どっしりと安定した投球。前日の野村祐輔と同じように、このまま8回もまかせられそう。

と、続投するも、いきなり2者連続ヒットでノーアウト1塁・3塁。あれあれ。何ですか、この既視感は。こんなところまで、前日の野村とほぼ同じ光景が繰り返されるとは。

ここで大瀬良はフランスアに交代。

フランスア、逆転を許した8月16日の阪神戦のことがあってかどうか、マウンドに立つ表情がいつもより神妙な面持ちというか、笑顔がない! トレードマークの笑顔がない!

しかし、試合終了後、大瀬良がフランスアの肩に手をかけ、二人で笑顔を交わしていた姿はとてもよい眺めでした。

最後は中﨑翔太が三者凡退。

大瀬良・フランスア・中﨑が、前日までの、いや、8月11日の巨人戦からの悪い流れ(ムード)を払拭してくれたゲームでした。

 

この日、ベンチに入っていた野村は、ボールを手にして試合を見守っていました。

野村が最多勝のタイトルをとった2016年、野村が力を発揮したことはもちろんながら、味方の援護などよい巡り合わせもそれを支えていた印象がありました。

2018年は、その役割と巡り合わせを大瀬良が担っているような感じがします。もちろん、大瀬良が力を発揮しての結果あってのことですが。

同じ8回裏、連打されたあと、リリーフが火消ししてくれることもあれば、火を拡大することもあり、巡り合わせは様々。ベンチでボールを手にしていた野村を見ていて、せつなくなりました。ま、打たれなければ済んだことですがな。



しかし、17日の野村も、18日の大瀬良も、7回までは好投。8回に入ったとたん、連打され塁を埋めることに。渾身の力こめて長い回を投げ続けているわけですから、好調そうに見えて、球の質は変化しているのかもしれませんが。

この日、DeNAの先発・濱口遥大は2失点で負け投手となったけれど、満塁のピンチを無失点で切り抜けた最後の6回は、気迫が前面に出ていて素晴らしかった。

球数125球でしたが、球に力があって、前日の東克樹ともども、たいしたものだと思いました。

巨人の菅野智之も中日戦で138球を投げて完封だとか。

それぞれ持っている力が違うとは言え、野村も大瀬良もあの8回を切り抜けてくれていたらと思うのですが。いや、投げ続けていたら、切り抜けていた可能性もゼロではありません。見てみたかったです。

毎回、短期決戦のように、完璧な(きれいな)終わり方をしようと選手を使い果たして疲労させるばかりのゲームを続ける以外に、リスクは覚悟で選手を信頼してどっしり構える選択もあっていいのでは。

それは、油断とは別のことだと思うのですが。というか、短期決戦をものにするようなスパッと潔い采配がなされていると言えるかどうかという問題もありますが。



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2018年8月18日

金足農の吉田君とフランスアと横浜の東と

夏の甲子園。金足農業高校(秋田)のエース、吉田輝星君を見ましたか?

8月13日の「サンデーモーニング」(TBS)のスポーツコーナーでゲスト出演していた元カープの西山秀二さんが、「プロの即戦力としてやっていける」と太鼓判を押していたので、どんな人なんだ? と気になっていました。

14日の大垣日大 (岐阜)、17日の横浜(神奈川)で投げている姿をほんの少しテレビで見ることができたのですが、目がくぎづけ。

キャッチャーミットに吸い込まれるようなのびやかな球もですが、マウンド上で笑顔なんです。

17日の横浜戦では164球を投じていたのだけど、マウンド上での悲壮感がまったくない。

マウンドに立っていることを楽しんでいるように見えるその笑顔。カープのフランスアを思い出してしまった。



その夜のDeNA戦(横浜スタジアム)。

カープの先発・野村祐輔は腕もよく振れていて、この日は5回6回どまりどころか、8回のマウンドへ。その場へ送り出されるくらい、7回の投球にまだ勢いがあったわけです。

ところが野村はいきなりの3連打。満塁の一丁あがり! 後を継いだ一岡竜司がすかさず3者連続ホームランを浴びて(しかも2本は初球打ち)、逆転される。

オセロのコマが白から黒に一気に反転した瞬間。DeNA相手に3点差はないも等しいと、これまでの戦歴で身にしみていたはずなのに。

2回、ノーアウト1塁3塁のチャンスで点をとれない、犠牲フライすら打てないカープ。

8回、野村が満塁の場面を作ったとき、疲れを隠せない勝ちパターンのリリーフ陣から誰を選択すればよかったのか。消極的な選択をして見えたベンチ。

8回、一岡と石原慶幸のバッテリーが選んだ筒香嘉智に投じた1球目は、不用意だったのでは?

いろんなことが頭に浮かびます。



ピッチャーひとりで試合は作られるものではないけれど、いろんな巡り合わせがあるけれど、この日の野村には(前日の岡田明丈にも)試合を勝ちに引き込んでいくピッチングを最後まで見せてほしかった。

大瀬良大地にもそれは感じています。大瀬良は勝ち数はリーグトップですが、いろんな巡り合わせに恵まれ白星を重ねている印象がまだぬぐえないでいます。

ところで、今シーズン、カープに負けナシの、DeNA先発の東克樹。

5回、丸佳浩にダメ押しの2ランを打たれたとき、ショックだったとは思いますが、グラブで口元を覆って見上げ、両手を膝についてガックシというようなことはなく。この日は4失点しましたが、ギアは下がることなく7回までを投げました。

この東。ピンチの場面でも悲壮感がなく、たいしたものだと思います。



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2018年8月17日

お手軽采配を考え直して

8月16日、阪神戦(京セラドーム大阪)。

カープの先発は岡田明丈。2回と5回に1点ずつを与えるも、大崩れする気配はなし。

5回、ツーアウトの場面からフォア → ヒット → フォアで1失点したあと、ナバーロを全球ストレートで打ち取る。

岡田はこういうのでいいんだ、こういうので(『孤独のグルメ』風に)。眠れる獅子が起き上がったかのように、このとき突如、球のキレが増していた。

こういう岡田がもっと見たいなぁ。先発ゆえ、ペース配分とかもろもろあると思いますが、こういう岡田をもっと見せてほしいです。

しかし6回、阪神の先発・メッセンジャー相手にいきなりスリーボール。このときの緒方監督の苦虫かみつぶしたような顔。ぶつぶつと何か呟いていて(おそらく「何やっとるんじゃぁぁぁ」的な)、こわかった。結局、岡田は無用なフォアを与える。

点をとったらはしゃぎ、とられたら死んだような目になりと、すぐ表情に出る監督もいる中、点をとられても動じない(ように見える)のが持ち味の緒方監督。

ですが、岡田が何かやらかしたときには緒方監督の憮然モードが俄然あがっているように見えて、ハラハラします。もちろんピッチャー相手にフォアを出す岡田はいただけませんけども。

そんなこともありましたが、ピンチを最小失点で切り抜け、6回2失点というのは、まずまずでは。



しかし打線は、メッセンジャー相手に7回4安打と苦戦。この日も援護にめぐまれず、岡田に白星はつきませんでした。

援護に恵まれないところとか、勝ち数と負け数が同じくらいなところとか、黒田博樹を思い起こします。1年目も、なかなか援護に恵まれず、勝ちのつかない試合が続いていた岡田。がんばれ、岡田。

7回は飯田哲矢が登板。1点リードされた状況で、いわゆる勝ちパターンではない配置。無失点で切り抜けてくれて、安堵。

その直後、カープは同点に追いつき、8回はフランスア。3連投のフランスア。

しかし、フランスア自身のエラー(悪送球)もからんで、1失点。またもリードを許す。

送球エラーはいただけなかったけども、フランスアは最少失点で切り抜ける。フランスアにこれまでどれだけ助けられたか。誰が責められようか、です。

困ったらフランスア。と、頼り切って、お手軽采配を続けていたベンチ。この日はいつものように「自分の采配ミス」とは緒方監督は言わなかった。



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記憶の中では岡田に勝ち星。あんなベテラン見たことないよの新井さん。

2018年8月16日

敵地で地味にヒーローインタビュー

8月15日、阪神戦(京セラドーム大阪)。

6対4で連敗をまぬがれ、マジックとやらも点灯したようです。

この日のヒーローインタビューは、実況アナウンサーがフルネームで呼びたくなる男、九里亜蓮。

終わってみれば2失点で勝ち投手ですから、悪くはないけども……。前日のジョンソンに続き、先発が5回で降板は、ちょっと厳しいものがあります。

3回、2ランを放った鈴木誠也か、2度のタイムリーを繰り出した丸佳浩か? とも思ったのですが。九里の後を無失点リレーしたリリーフ陣、アドゥワ誠 → 一岡竜司 → フランスアも印象的でしたが。

これぞというヒーローがいない(ことが多々ある)のは、2016年、2017年のリーグ優勝したときのMVPもしかり。突出した存在はいないけれど、あの人もこの人もよかったというのは、カープらしいとも言えるような。

マジック点灯より、今年のMVPは誰になるのか、興味あったりします。いえ、まだ優勝が決まったわけでないですし、何が起こるかわからないし、浮かれてるわけではもちろんありませんが。今年もカープらしく、それぞれが折々に活躍しているな、と。



そうは言いつつ、この日の打線は五月雨のように加点していきましたが、4回と6回で満塁をフイにする場面もあり、スカッと感は味わえませんでした。

打たれても負けなければよし。ですが、この日もまた最終回にスカッと終われなかった中﨑翔太も気にかかります。

それにしても、阪神の原口文仁の代打での代率はものすごいものがありますね。今シーズン、34打数17安打で5割。得点圏打率は7割1分4厘だとか(「日刊スポーツ」)。

これこそ神ってます!



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打たれたら負ける、打ったら勝つ、それが野球。

2018年8月15日

打たれたら負ける、打ったら勝つ、それが野球。

8月14日、阪神戦(京セラドーム大阪)。

打たれたら負ける、打ったら勝つ、それが野球。というのは当たり前のことですが。

先週、8月11日の巨人戦。9回、中﨑翔太が陽岱鋼に打たれたホームランで同点に追いつかれ、12回までの延長線となったあげく、引き分けのまま終わり。

8月12日の巨人戦。先発の今村信貴を攻略できず、黒星。

あの中﨑が浴びた1発から遠のいた流れが、今も続いているような気がしてならないゲームでした。

5回、カープ先発のジョンソンが、フォアとヒットとエラーで2失点してリードを許し、早くも降板。先発が5回で終わりというのは、やっぱりちょっと厳しいものが。

8回をになった今村猛が、エラーとフォアもからめて4失点。自責点はゼロとは言うものの、これまた厳しいものが。

松山竜平が3打点と気を吐くも、5回と8回のチャンスの波を引き寄せてモノにすることはできなかった。

打たれたら負ける。打ったら勝つ。という、当たり前の結果が続いているという感じです。



試合後、緒方監督は「負けは自分の采配が悪い」という言葉を残していたようですが(「デイリースポーツ」)。いつもこの紋切り型のコメントを聞くと、モヤモヤしてしまう。

一方で、期待に応えられなかった選手に厳しい言葉を投げることもある(もしくは言葉すら発さないこともある)。そのさじ加減は一体なんなのだろう? と。

多くを語らない方ではあるようですが。だからこそ、昨年と一昨年、リーグ優勝を決めたときのインタビューでの朴訥な言葉が胸に響くこともあるのだけれど。

スポーツ選手も役者もクリエイターも、よい仕事をしている人はそれだけで十分なのは承知の助。

でも、インタビューで飾らない言葉や、日々考えていること・土台になっていることが垣間見える言葉を聞くことができたとき、さらにその人のことを尊敬してしまう。好きになる。

言葉は大事だなと思う。これもまた当たり前のこと。



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2018年8月13日

福井・飯田またしても …… なのだが。

8月12日、巨人戦(マツダスタジアム)。

カープ先発の6人目をになうのは誰だ? 日曜は6人目のためのチャンス枠。なかなか指定席とはなりません。

この日は約2ヵ月ぶりにチャンスをもらった今度こその福井優也でしたが、7安打6失点で、5回途中で降板。

このあとを受けた飯田哲矢も、自責点とはならなかったけれど、交代早々ヒットを許し、ピッチャーの今村信貴相手に押し出しフォアを出すという。

なんなのでしょう。何かやってくれそうと思わせてくれない、このときめかないコンビは。

いいんです。何かやってくれそうと思わせてくれなくても。そうは言いながらも、ファンは何かやり遂げてくれるかもしれないと粘り強く活躍を願ってるんですから。ゲームの中で、何かアクションを起こしてくれたら、それはもう両手をあげてヨッシャーです。

でもこの日は二人とも、ユニフォームを着ている身体自体がどこかどっしりしていないというか、心もとなさそうでした。オーラというかエネルギーが弱く感じるというか。

6月15日、ソフトバンク戦で2イニングを連続三者凡退した飯田の輝きはどこいったー?



でもいいんです。状態のよい選手が、そのつど空気循環されるように出たり入ったりしながら、結果を出せる人が残っていくのがプロの世界。新しい人でもベテランでも何度でも、カモンカモーンです。

それにしても、またしても巨人の今村信貴から勝ちを取ることはできませんでした。5回、代打の下水流昂のホームランが出たときには、やっと胸のすく思いが。

CSで巨人と対戦することがあったら、必ずぶつけられてきそうです。シーズン中に、なんとか苦手意識を払拭しておかなくては。

家に帰るまでがキャンプです。CSで勝つまでがペナントレースです。

昨年のようなことになると、リーグ優勝の値打ちがもうドドドと下がりますからね。リーグ覇者の尊厳なんて、知らんぷりされますからね。今やマジック点灯より、そっちが大事。



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2018年8月12日

リリーフ陣の休まらない真夏の連夜

8月11日、巨人戦(マツダスタジアム)。

巨人の先発・菅野智之は、打つのがかなり難しい相手、昨年までそんなイメージでした。

今年とて簡単でない相手に違いありませんが、今年の菅野はいつもより身体が大きく見え(つまり引き締まって見えず)、失点も多い。まったく勝てない相手、そんなイメージではなくなっている気がします。実際、今シーズン、カープ相手にこれまで3敗を喫しています。

勝てないわけではない。そうイメージできることは、大きいこと。そんなところにも、後半戦からのカープが1ミリ強くなった理由の一つを感じます。

この日も、力投する菅野から、2回、大瀬良大地がスクイズを決め、先制点。6回には丸佳浩のソロホームランと、簡単ではない相手から2点をもぎとります。

かたやカープの先発・大瀬良は、鈴木誠也や丸佳浩、西川龍馬など、バックの好守にも支えられ、7回までノーヒットの力投。

しかし大瀬良は8回につかまり、1失点。フランスアと途中交代。フランスアはこの日もきっちり消火活動。ジュボッ!



9回のマウンドに立ったのは、クローザーの中﨑翔太。ツーアウトの場面で陽岱鋼にホームランを打たれ、同点に追いつかれ、クローズとはならず延長戦に突入。

結局、12回引き分けという綱引きの静止状態でゲームは幕をおろしましたが、今村猛は連投だし(しかも前日は2イニング登板)、一岡竜司にいたっては4連投だし、中﨑含め、リリーフ陣の疲労が心配です。

どんなピッチャーでも、打たれるときは、打たれます。ただ、このところ失点が増えている中﨑を見ていると、配置転換の日がやってくることもあり得るのか、ないのか。

7月27日の記事でもふれた、サッカー日本代表の監督に就任した森保一さんの言葉が忘れられません。

「選手は監督が思っている以上に繊細で、いま誰が伸びているのかを理解し、自分を含めたピッチ内の序列を分かっているもの。その序列と、僕の目で見た序列(評価)がずれないように気をつけている」(「日本経済新聞」)

森保さんがサンフレッチェ広島で監督だったころ、「選手をフラットな目でみてくれる」と選手からの信頼も厚かったそうです。

中﨑がこれまで担ってきた場所は、そう簡単に誰かにとって代わられるものではないかもしれません。

中﨑がこれからどんな奮闘を見せてくれるか、中﨑に代わる投手がその場所に着くこともあるのか、見届けていきたいと思った夜でした。



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フラットな選手評価

2018年8月11日

ノムスケ快投、打線も快音。

8月10日、巨人戦(マツダスタジアム)。

カープは、野村祐輔と石原慶幸との久しぶりのバッテリー。

このところ、(つまりは會澤翼がリードの)外角攻めが多い単調な配球で、決め球なく、球数もふえ……となりがちだった野村のパターンとは明らかに違って、テンポいい。

前日の岡田明丈に続き、こういう野村を見たかった。そんな投球を、久しぶりに見せてくれました。

6回を投げ終わった時点で71球。このままのペースで行くと、待望の(本人にとっても、ベンチにとっても、ファンにとっても)完投かと思われましたが、思うように事が運ばないのは常のこと。

7回ツーアウトで巨人打線につかまり、フォアもからめて2失点。あとワンアウトというところで、一岡竜司にスイッチ。

それにしても、巨人の先発は快進撃を続けているメルセデスでしたが、打線はコンスタントに援護。

前日は中日バッテリーの攻めもよかったし、その日の相手ピッチャーの好不調等々いろんなめぐりあわせがありますが、岡田のときは援護が控えめだったのにな……。

岡田の場合、大量点を取ると変調をきたすこと多々ありなので、打線も点をとりすぎないよう制御モードになるのでしょうか。と、うがちたくなるほど、この日は援護にめぐまれ、よかったよかった。



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2018年8月10日

記憶の中では岡田に勝ち星。あんなベテラン見たことないよの新井さん。

8月9日、中日戦(マツダスタジアム)。

こういう岡田を見たかった。そんな投球を、久しぶりに先発の岡田明丈が見せてくれました。

2回、2失点しましたが、それ以降はゼロ行進。しかも打席では、苦手なバントも2度決めた(3度目は失敗してしまったけれど)。

一方、打線は、4回に同点に追いついたものの、リードすることができません。この日は、満塁のチャンスを逃すこと2度。しかも、三振の多いこと(試合が終わった時点で、中日の8に対し、カープは15)。

我慢比べのような状態が続きますが、先にマウンドを降りたのは、中日の先発・笠原祥太郎。

この日の岡田は8回まで投げきります。こんな投球の日には、なんとか岡田に勝ち星をと願っていたのだけど、ままならず、悔しくて何度テーブルをドンドン叩いてしまったことか〜。



岡田は8回まで投げきり、リリーフ陣の負担が軽くなるよう先発としての役目を十分すぎるほど果たしたにもかかわらず、延長戦に突入。

中日・カープともに5回から10回まで、無失点の投手戦が続く。フランスア → ジャクソン → 一岡竜司と、カープのリリーフ陣もフル回転。

試合がやっと動いたのは、11回。このところ、代打での結果が出ていなかった新井貴浩に待望のヒット。代走の上本崇司が思い切りのよい盗塁。田中広輔がフォアを選んで、1塁・2塁の場面で、菊池涼介がサヨナラ逆転タイムリー。ここでも上本の好走塁が活きていました。

7月20日の巨人戦(マツダスタジアム)で、下水流昂がサヨナラ逆転タイムリーを放ったときも、ベンチ前でとびはねて喜びを炸裂させていた新井さんでしたが、この日も真っ先にベンチから飛び出し、菊池に向かって突進していました。

こんなベテラン選手、こんな41歳、他のチームにいるでしょうか。素晴らしい!

岡田に勝ちをつけてあげることはできなかったけれど、この日の投球はきっと、ベンチからもチームメイトからも、信頼を得ることができたはず。

2回、ヒットを打って塁に出て、ホームインした西川龍馬がベンチに戻ってきたとき、岡田と交わしあった、アイコンタクトとタッチも、最終回と同じくらい感動した。ものすごく格好良かった。



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2018年8月9日

中﨑翔太は今のカープの象徴?

8月8日、中日戦(マツダスタジアム)。

追いつかれたり、追いついたり。中日側のエラーやフォアによる押し出しにも助けらた側面もありましたが、7回には會澤翼の、8回には丸佳浩のタイムリーが出て、2点差とし、中﨑翔太が通算100セーブ達成したゲームとなりました。

先発の九里亜蓮が4回で降板となり、早くも中継ぎリレーに突入。3対3の同点の場面で後を受けたのは、高橋樹也。樹也が5回、6回を無失点で抑えた直後、カープは2点を追加。

8月5日、DeNA戦でプロ初セーブをあげた樹也に、ここは初勝利をぜひともプレゼントしてほしい! リードを守ってほしい!

そう願った直後の7回、永川勝浩が打たれ同点に追いつかれ、樹也の初勝利は消えました。



通算100セーブをマークした中﨑。代名詞となるような決め球があるわけではなく、いわゆるクローザーのイメージとは少しかけ離れた存在。

おのずとクローザーの位置に着いたというより、クローザー不在だった時代に抜擢され、育てられ、ここまできた選手。

コントロールや球威に突出した存在というイメージではないのですが、特徴のないのが特徴。そんな独特の存在になっているのかもしれません。まるで今の、ものすごく強いと言えないのに、リーグトップを走っているカープと重なります。

そうは言っても、100セーブをマークするということは、その何倍もの試合に出続けたということ。誰にでもできることではありません。

「椅子に長時間座ると腰によくない」と、シーズン中は外食を控えているとか。試合に出続けるため、身体のケアを怠らないプロフェッショナルな一面も、この記事(「スポニチ」)から知りました。

黒田博樹が現役中、ものを拾うときにも(右手に何か起こらないよう)右手を使わないようにしていたという話を、引退後に聞いて感じ入ったことがありますが、ここでもまた感動しました。

ある有名な野球選手がハワイでリゾート中、サンダルを履いていて、監督に「ケガしたらどうするんだ」と不用意さを注意されたという話を聞いたことがありますから(それでも名だたる成績を残した人ですから、それはそれですごいですね)、中﨑の日頃からのケア、100セーブは伊達じゃない! ですね。

本人にとって、一つの経過地点に過ぎないことと思いますが、中﨑どん、おめでとう!



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2018年8月8日

まるでカープが強いチームに見えてきた

8月7日、中日戦(マツダスタジアム)。

1軍に復帰してから打撃好調だった安部友裕が骨折のため登録抹消。この日、サードの守備についたのは西川龍馬ではなく、上本崇司。今シーズン初スタメンです。

打撃があんまり期待できない上本の起用に、緒方監督は勝つ気があるのか? と、最初は不可解なものを感じたのだけど、この日の先発は、ジョンソン。もしかして野手のエラーに敏感なジョンソン対策?

しかし、この上本が、この日のゲームで素晴らしい好守を連発。球場を湧かせていました。選手の起用がこの日もこんな形で活きて、カープに波が来ているのを感じます。こわいくらい。

前回、すんでのところでノーヒットノーランを達成されそうになった中日の先発・ガルシア(カープから3連勝中)を、この日は初回から連打し、3点先制。その後も2点を追加して、ガルシアは4回で降板。

苦戦すると思われた横浜とのゲームも勝ち越し(競り勝ち)、天敵・ガルシアも攻略し、まるでこれではカープが強いチームみたいに見えてくるではありませんか。



今年、昨年、一昨年と、野球解説者の方たちが「カープは強い」という言葉を発するたび、うぅぅぅん。違和感があって仕方ありませんでした。

チャンスに打てない場面も、「勝利の方程式」と呼ばれるのが居心地悪くなるような場面も何度も見てきたし、突出した強打者や先発、リリーフ陣がいるとも思えず、カープって、本当に強いの? これでリーグ2連覇してるって、どういうこと? 他チームが強くないと言うしかないのではと思ったものでした。

今年の前半は痛々しい投壊現象も起きていましたが、今村猛やジャクソンがいないのに、その穴をフランスアや永川勝弘、高橋樹也と新しい(復活組もいますが)力が埋めるどころか盛り立ててくれいます。

前半戦、打撃開眼してた野間峻祥がケガで登録抹消されて痛手と思っていたら、いつのまにか痛手を感じないくらい、起用された選手がそのつど活躍し。カープの強さを選手層の厚さと称する人もいますが、それを実感する後半戦です。

この日のヒーローインタビューはジョンソンと丸佳浩。

7連勝中と安定感のあるジョンソンは、カープのエースと呼んでもいいですよね? この日は2回の打席でも、1球目でバントをきれいに決めていて、そんなところも素晴らしかった。

丸にいたっては、ヒーローインタビューでの堂々とした受け答えから、3連覇を確信しているのをものすごく感じとりました。そういう自信も、日々のゲームの積み重ねと2連覇の経験を通して備わってきているとしたら、それは大きな強み。

過大評価をすることはないけれど、過小評価することもないのだと、後半戦のカープを見ていて、思うのでした。

セ・リーグ村で快進撃を続けていることに満足せず、歩をゆるめずまいりましょう。



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2018年8月6日

エラーが出ても流れを相手に渡さなかった高橋樹也、プロ初セーブ!

8月5日、DeNA戦(横浜スタジアム)。

9回、中﨑翔太が同点打を浴び、延長戦が決まったとき、また長い夜になるのかと思いきや。

10回、カープは1点を追加し、逆転。その裏、勝ちパターンの投手が出尽くしたカープベンチが送り出したのは、3日にも好投を見せた、高卒3年目の高橋樹也。ここで、身が一つ自然と乗り出しました。フランスアが登場するときのように。

しかし、先頭打者の打球を3塁の安部友裕がエラー。ここで。こんなところで。いけませんて、ア・ベー。

だがしかし、その後、フライとダブルプレーでスリーアウト!

この日のヒーローインタビューは、プロ初セーブをマークした高橋樹也。ふてぶてしそうな、その中にも愛嬌があるような表情と受け答えに味わいが。

「10回の裏、マウンドに上がって、先頭バッターが塁に出るかたちになりましたが、気持ちの方はどうでしたか?」と問われ、答えたこの言葉にはグッときました。

「野手がしっかり取ってくれた点なので、野手がエラーしても自分が抑えてやるという気持ちで投げました」

こういう人がピッチャーに向いているのだと感じ入りました(大瀬良大地、聞いてるか〜)。



前日、打順を8番に降格されたゲームで2安打した菊池涼介。この日は早くも2番に復活。8番のショック療法(?)が相当効いたのか、5打数4安打2打点とフル回転。

たった1日で、2番に戻したことには驚いたのですが、菊池のことをよくわかった上での采配だったのかもしれません(深読みかもしれませんが、だとしたら、なかなかのこと)。

それにしても、7回・8回を投げたDeNAの三嶋一輝の気迫感じるピッチングも素晴らしかった。この3連戦を3連投。そのすべてが三者凡退。カープはまったく三島を打つことができなかった。

9回、3塁走者を置いて、静かに力強く粘って粘って、9球目に同点タイムリーを打ったロペスもすごかった。必ず打つという確信を持って臨んでいるような集中力が伝わってきて、これぞプロというか、職人というか、素晴らしかった。リスペクト!

昨年、一昨年と、大量得点を奪われて終わるイメージが大きかったDeNA戦。こんなに僅差でのゲームが続くとは思いもしなかった3連戦でした。



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2018年8月5日

菊池と岡田と薮田のあれこれ

8月4日、DeNA戦(横浜スタジアム)。

前日、勝ちパターンのリリーフを総動員しながらも、延長11回でサヨナラ負けしたカープ。

この日は、先発・大瀬良大地が安定したピッチングで8回(104球)まで投げ、おおむねリリーフ陣を休ませることができ(最後は中﨑翔太が登場しましたが。1点取られましたが)、なによりでした。

一方、DeNAの先発は、20歳の京山将弥まさや。投げっぷりのよさ、打たれても表情を変えないところ、そのうえ黒田博樹似の顔立ち。と、相手チームながら応援している選手の一人です。

ちなみに、家族に「黒田に似てると思わない?」と聞いてみると、「そう言われれば、似てなくもないけど……。目が新井貴浩に似ている」との答え。そ? かな? それはそれでまた応援したくなるというものです。

ところで、京山と黒田の思わぬ共通点を発見。京山の座右の銘は、「耐雪梅花麗」だそう(「サンスポ」)。これは黒田と同じではありませんか。高校時代のチームメイトから贈られた言葉で、黒田とは関わりのないことのようでしたが、ますます応援しがいを感じるのでした。



この日のスタメンで、ついに菊池涼介が2番から8番に(2番には安部に)。

6月2日の記事で、「突然、何をやらかすかわからない菊池涼介のような存在が下位打線にいるのも、相手にとっては不気味だと思いますよ」と書いたことがありました。ここはひとつ、のびのびと開き直ったバッティングを見せてほしいところ。

と、思っていたら、早速2回、菊池からタイムリーの快音が。しかも、田中広輔のタイムリーで菊池がホームイン。新鮮な光景です。しかも、キク・タナでしっかりつながりがってるという。

前日のゲームで、菊池はチャンスの場面で代打を送られ、むくれていたと聞きましたが、菊池ほど実績のある選手に代打を送ったり、打順を下げたりは、なにかと配慮があったりするのでしょうが。その点、近ごろ怒られてばっかりの岡田明丈と薮田一樹。

まだプライドが邪魔するほどではない若い二人は、ストレートに怒られやすいんでしょうね。それはそれで悪くないようにも思えてきました。これからへの期待の現れとも言えますから。勝負の世界ですから。

怒りやすい(怒られやすい)というのは、逆に言えば、打たれ強さがあるとも言えます。岡田、がんばれ!(次回こそ)



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完投劇を見たい

2018年8月4日

9回に3点差を追いつきながらも、延長11回サヨナラ負け、こんな長い夜は……。

8月3日、DeNA戦(横浜スタジアム)。

先発が野村祐輔だったことが遠い記憶に感じるくらい、延長11回の長いゲームになりました。

1回と2回は順調に終えた野村。腕も振れているように見え、いい感じに思えたのだけど、3回、5安打で3失点。球数早くも68球。今日も5回までの定時退社か?

と思いきや、その後持ち直し、尻上がりによくなって、6回はポンポンポンと三者凡退。球数は108球となったが、もう1イニング見たくなる内容だった。

結局、7回は永川勝浩と交代したのだが、終わってみれば6回3失点のクォリティスタート。見たところ頼りになるタフな雰囲気はなくとも、試合をこわさなかったところはさすが。

この日は、らしくないバントの失敗があったり(岡田明丈にはよく見られますが)、ゴロを捕球しにいったとき転んだり、ところどころほころんでいましたが。



9回のカープ。6対3の3点差を追いついて、延長に持って行った巻き返しはすごかった。

ですが、7回、横浜ツーアウトの場面。ロペスの打球にとびつき、確実にアウトのタイミングですぐさま1塁に送球した田中広輔の好プレーが出ながらも、1塁のメヒアがその送球をいったんグラブに収めながらも落球。

エラーの判定はついていませんでしたが、その後、横浜から連打を浴び、3失点することに。

このあと、9回の同点劇が生まれ、11回までゲームは続くことになったけれど。あの広輔のスーパープレーを生かせなかった時点で、この日の流れを一つ、手放していたように感じられてなりませんでした。

負け方に良いも悪いもないけれど、永川、中崎翔太、フランスア、一岡竜司と、勝ちパターンのリリーフ陣をすべて送り出しながらも勝ちを持っていかれた、この日の選手の徒労感といったら。相当なものなのでは。ましてやこの真夏の夜に。

その中でも、8回を任された、3年目、今シーズン初登板の高橋樹也(岡田と同期の高校生ボーイだった彼)の好投を見ることができたのは嬉しかった。



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2018年8月3日

岡田と藪田またしても

8月1日は、13対7とヤクルトに大勝したカープ。

前回の記事で、「リリーフ陣の負担がなるたけ軽くなるよう、先発が腰をすえて長いイニングを投げてくれることが期待されますが、それには打線ができるだけ点を多くとって、先発が1イニングでも長く投げられる状況を作り出すことも大切」と書きましたが、その状況を作り出せたゲームになりました。

大量援護を受けて、余裕を持って投げられた九里亜蓮。7回に一気に5失点しましたが、それをなんとか許せる状況を打線が作っていた。

得点を量産した翌日のゲームは、こと切れたように静まるイメージがあるカープ打線。翌日の先発・岡田明丈の不運なめぐりあわせを早くも案じたほど。

8月2日、ヤクルト戦(神宮球場)。その心配は的中。



ここにきて、尻上がりに調子を上げているというヤクルトの先発・原樹理の前に、カープ打線は4回まで連続三者凡退の、ノーヒット・ノーラン状態(というよりその前に、RCC放送を6時過ぎにつけたら、初回に岡田がしょっぱなから5連打浴びて、もう4失点しとるがな〜)。

7月18日の中日戦、7回までノーヒット・ノーランだったガルシアとの対戦を思い出します。思えば、あの日も投げ合ったのは岡田だった。

しかし、5回に鈴木誠也が初ヒット。得点にはつながりませんでしたが、前日の5打数5安打7打点の4番の存在を感じました。

7回には、やっと原から1点を奪い、4点対1と、3点差に迫りました。さぁ、ここから。と、誰もが(選手もファンも)ギアを入れようとした矢先、1軍に復帰したばかりの藪田和樹が、フォアと連打(ホームラン2本を含む)で4失点。

岡田・藪田コンビはまたも信頼を勝ち取ることはできませんでした。2失点した、もう一人のリリーフ・飯田哲矢も。

その中にあって、8回、メヒアの2ラン(初本塁打!)は嬉しかった。9回にも田中広輔の3塁打で1点追加。終盤に点を追加し6点差としたのは、前日のヤクルトと同じ。

思えば、あの前日のヤクルト打線につけた火が、この日のゲームの初回につながっていたという感じ。流れというのはその日のゲームの中だけではとどまらないものなのですなぁ。

この日のカープの終盤の追い上げが、DeNA戦での打線爆発の導火線となりますように。



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バレンティンへの3球連続インサイド攻め、石原&中崎劇場が魅せました。フランスアも〜。
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2018年8月1日

バレンティンへの3球連続インサイド攻め、石原&中﨑劇場が魅せました。フランスアも〜。

7月31日、ヤクルト戦(神宮球場)。

カープの先発・ジョンソンは初回、先頭打者からいきなり3者連続ヒット。なかなか1アウトがとれません。7月26日の藤浪晋太郎か。

スリーアウトをとるのに時間かかっていました。4安打で、2失点。ですが、初回乱れても徐々に自分のペースを取り戻す、それがジョンソンスタンダード。

この日も、2回以降は無失点。5回を投げて球数は97球と少し多めでしたが、台所事情を考えるともう1回投げてほしかったところ。ですが、6回、ツーアウト2塁3塁のチャンスの場面でジョンソンに打席が回ってきて、新井貴浩と交代。

この日の新井さんは、ヤクルトの小川泰弘から神宮球場で逆転3ランを放った2017年の七夕の夜の再来とは行きませんでしたが。

このあと、6回を一岡竜司、7回を永川勝浩、8回をフランソワと無失点リレーが続きます。しびれます。フランソワの三者凡退にはことさら。



9回のマウンドには、中﨑翔太が。ワンアウトとったところで連打を許し、ヤクルトが1点を追加。そして、ツーアウト満塁の場面で、打席にはバレンティン。

もう中﨑さんてば。最後の最後に劇場をここまで盛り上げなくっていいんですよ。お気遣いなぐ(「あまちゃん」の夏ばっぱで)。

しかし、さらに劇場を盛り立てたのは、捕手の石原慶幸だった。3球連続でインサイド攻め。ボール・空振り・ゴロと、3球でバレンティンを仕留めました。

しびれました。會澤翼ではこの光景は見られなかったと思われます。いえ、他チームの捕手でもなかなか。3球すべてインサイドを要求した石原もすごかったが、それに応えた中﨑も素晴らしかった。

この日は、先発ジョンソンからリリーフ陣の一岡・永川・フランスア・中﨑の投手リレーがよい仕事を見せてくれましたが、ヤクルトの先発・小川と、ベテランの中継ぎ・近藤一樹から点を奪った打線も素晴らしかった。

リリーフ陣の負担がなるたけ軽くなるよう、先発が腰をすえて長いイニングを投げてくれることが期待されますが、それには打線ができるだけ点を多くとって、先発が1イニングでも長く投げられる状況を作り出すことも大切。

武士は相身互いではないですが、先発の踏ん張りも、打線が機能することも、ともに欠かせない要素。と、当たり前のことを改めて感じた真夏の神宮戦でした。



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