5月7日の中日戦でリリーフとして初登板して以来、マウンドにフレッシュな風を運んでくれている山口が満を持しての登場。
ここのところ、5人で先発をやりくりしていたカープにやっと、久しぶりに6人目のピッチャーが登場した。
こんな日は、イキのいい若鯉のために先輩方はどっさりと援護してあげてほしいものだ。
そう思っていたら、1回にバティスタのソロ、鈴木誠也、西川龍馬、磯村嘉孝の連打で3点先制。
それどころか、4回から7回まで毎回得点。この日は打撃不振の田中広輔も、タイムリーとホームランで4打点。
連敗ストッパーを託されたヤクルトのエース・小川泰弘だったが、あえなく5回途中で降板。
一方、山口は、7回を1安打・1与死球・無失点という快投ぶり。連敗中といえど、山田哲人、バレンティン、青木宣親・村上宗隆ら猛者ぞろいのヤクルト打線を抑えたのは見事。
リリーフの登板で、打線の援護があれば初白星をつけてあげられたゲームもあったが、この日、こうした形で1勝をあげることができてよかった。
リリーフで初登板したときにも感じたのだけど、山口のマウンドにあがることをこわがっていない感じがとてもいい。
そのデビュー戦のとき、アウェイのナゴヤドームにもかかわらず、登場時に広島ファンから歓声が上がったとき、「うれしくて笑っちゃいました。2軍とぜんぜん違いますね」と語っていたという(「日刊スポーツ」)。
お客さんで埋め尽くされたスタジアムは何ともいえない雰囲気があると思うのだけど、緊張しながらも(たぶん)、その光景を味わっている胆の太さが魅力的だ。
山口の好投は、若手のピッチャーにも、先輩達にも刺激を与えたはずだ。
野手陣にも、山口のようなフレッシュな風を吹かせてくれる選手が出てきてほしいし、何よりチャンスをどんどん与えてほしい。
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