5月15日、ヤクルト戦(マツダスタジアム)。エキサイティングな巻き返しを見せ、9対7で10回延長サヨナラ勝ち。
7回が終わった時点で、7対1。まだ2回ある。何が起こるかわからないとは思っていたけれど、こんな素晴らしい結末が待っていたとは。
8回、鈴木誠也のホームランは、その結末へのスタートだったように思えた。
9回表、中村恭平に続き、山口翔がヤクルト打線を無失点に抑え、グラウンドに瑞々しい風が吹いているぞ。
9回裏、菊池涼介ヒット、相手エラーでバティスタ出塁、鈴木のタイムリーで1点追加。続いて西川龍馬ヒット、途中出場の磯村嘉孝の2点タイムリー。田中広輔フォア満塁のち、代打・小窪哲也フォアで押し出し、ついに同点に。
この一連の打席には並々ならぬ、なみなみとした覇気を感じた。
10回表は、中﨑翔太。えっ、ここで中﨑を選択? 決闘の場に丸腰で向かうような心もとなさを感じたのだけど、無失点で抑えてくれた。
そして10回裏、バティスタがフォアで出塁のち、鈴木が逆転の2ラン。
毎年、優勝へのターニングポイントになった心に残るゲームがある。
4月17日の巨人戦、9回2アウトのチャンスの場面で、石原慶幸が逆転タイムリーを打った試合ともども、5月15日のヤクルト戦もまた、カープファンの記憶に残るゲームになるかもしれない。
それにしても9回、7対7で同点に追いつき、なおも満塁のチャンスで回ってきた野間峻祥の打席。野間は塁に人がいるとほんとに打てないのですね。得点圏打率の低さをまたしても発揮。
先発の大瀬良大地は6回4失点で降板となったけれど、逆転勝ちのため、負けが消える。デビュー以来ヤクルト戦に負けナシの「もってる」男ぶりを発揮。
今シーズン、ヒーローインタビューでやっと聞けた鈴木の「最高でーす!」。いつもなら、もうおなかいっぱいですと思う「最高です」の連発も、この日はオッケーオッケー。
その後、一転して柔らかな声で、遅くまで球場に残って声援してくれたファンへの感謝とねぎらいの言葉。新井さんのようなジェントルマンぶりも発揮。
鈴木が山本浩二さんのような存在になるかもしれない。と、期待から確信に近づいた日でもあった。と、後々語られるといいな。
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