2018年7月30日

クリケットに転身した元カープの木村昇吾さんがジャンクSPORTSに登場!

7月29日の「ジャンクSPORTS」(フジテレビ)は「世界で戦うアスリートSP」。

この日は、サッカー日本代表の宇佐美貴史のトークからスタート。6月に行われたW杯の知られざる面白エピソードに笑いつつ、ボクシング、ムエタイの話題と番組は進み、続いてこんなナレーションが。

「日本では馴染みがないが、世界でアツい競技……それはクリケット」。

む? クリケット? もしやもしや……。と画面を見つめていたら、さよう、元カープの木村昇吾さんの登場です(スタジオでは宇佐美選手の斜め後ろに座っていました)。

「日本初のプロクリケット選手を目指す」「球界から異色の転身」というテロップをはさみつつ、「もともとは日本の球界で守備の名手として活躍していたが、2017年、現役15年目で西武から戦力外通告。コーチの依頼もあったが、それをはねのけ、クリケットへの道へ。木村昇吾は異色の転向を行ったアスリートなんです」と紹介されていました。

「守備の名手」のところでは、カープ時代の映像が流れていました(嬉しい)。



しかし、コーチのオファーがあり、辞退していたことは知りませんでした。

以前、この「ジャンクSPORTS」で、元プロ野球選手が、「コーチやスタッフとして球団に残らないかと声がかかるということは、人間関係が良好だったということ、人間性を評価してもらっているから」と話していたことがありました。

カープでFA宣言した後、西武にテスト入団、一軍登録されたまもなく負傷。戦力外となるところを、渡辺久信さんが可能性を見込んで育成登録、現役を続ける道がもう1年ひらけた話を思い出し、西武とはそんな縁があったのだなぁと、ほわっとした気持ちになりました。

しかし、「まだアスリートとして、プレーヤーとして現役でやりたかった」と、昇吾さんはクリケットの道へ。



番組では、クリケットの歴史やルール、世界的に見ると競技人口が多いこと、インドでの人気の高さ(視聴率60%)、トッププレーヤーの年俸の高さ(26億)などが紹介されていました。

2017年度のリーグ別平均年俸ランキングでは、

1位 NBA(バスケット・アメリカ)  7億9920万円
2位 MLB(野球・アメリカ)  5億円
3位 IPL(クリケット・インド)  4億3600万円
4位 プレミアリーグ(サッカー・イングランド)  3億8410万円
5位 NHL(アイスホッケー・アメリカ・カナダ)  3億4790万円

スタジオはどよめいていました。
〔ちなみに、NBPの2017年の平均年俸は3955万円(「デジタル毎日」)〕

司会の浜ちゃん(浜田雅功)に、年収に関するいじりネタをはさんだり、それを浜ちゃんに「それを言うなら出演3回目以降」とたしなめられたり、宇佐美選手やボクシングの井上尚弥とも味わいあるからみがあったり、終始さわやかな笑顔が全開でした。

日本ではまだ馴染みのないクリケットの紹介がまずメインとなっていたので、いま木村さんがどんな(競技)生活を送っているのか、もっと話を聞きたかったです。

また再度の登場を願って。



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ジャンクSPORTSが帰ってきた!

2018年7月29日

完投劇を見たい

7月28日、DeNA戦(マツダスタジアム)。

DeNAの先発は京山将弥。4月8日の初顔合わせ以来、応援している選手。打たれても表情を変えない19歳、投げっぷりに加えて、そんなマウンドでの佇まいがいいなと思って(7月に20歳になりました)。顔立ちが黒田博樹に少し似ているようにも見えて、そこのところも応援したくなる一つの理由となっております、はい。

この日、カープ打線が京山から放った安打は、たったの1本。

しかし、京山は6回、ツーアウトをとったところで連続フォアを出し、降板を告げられる。今シーズン、8回登板した中で、6回まで投げきったゲームはゼロ。この日、好投を見せた京山でしたが、6回の壁を越えることは難しかったようです。

一方、カープの先発・大瀬良大地は、先制点をとってもらった直後に逆転されたり、野手のエラーをきっかけにまたも得点を与えたり。精彩を欠いていました。

もちろんエラーはいただけません。でも、そこを一つ、抑えて流れを押しとどめてほしいじゃないですか。チームで一番勝っている人であれば、いっそう。

ちなみに京山は3回、自らのフォア2コと野手のエラーで満塁のピンチを招きましたが、無失点で切り抜けていました。



この日は午後、たまたまテレビで、巨人・中日戦を見る。見たときにはゲームも8回と終盤にさしかかっており、先発の菅野智之と小笠原慎之介がともに100球を超えていましたが、投げ合っていました(涼しいドーム球場ではありましたが)。

菅野は8回4失点でマウンドを降りましたが、小笠原は9回を投げきって初完封。前日、巨人の山口俊からノーヒット・ノーランを達成された借りを、しっかりと返した形になりました。小笠原、こちらも20歳の若武者。いいもの見せていただきました。

ところで、快挙を成し遂げた日の山口の、「きょうは最初から絶対一人で投げきろうと思ってマウンドに上がりました」という言葉は力強く響いた。

前回のマツダスタジアムでの登板で、2回7失点という自身ふがいなく感じるピッチングがあったからなおのことの強い覚悟があったようですが、それを実現できるところが、どすこい山口(山口のお父さんは元幕内力士。そこから由来した愛称)。

バッターなら打率10割を、ピッチャーなら完全試合を目指して、毎試合のぞむものとはプレーヤーから聞いたことのある話です。

完全試合はなかなか現実的ではないですが、毎回、完投を目指して投げるピッチャーは少なくないと思います。しかし、その覚悟を実現できる、山口の持ってうまれた身体の強さ(スタミナ)には、説得力を感じます。

完投。カープの先発陣も、きっとそれを目指して毎回のぞんでいるのではと想像しています。それはファンも、毎回のように期待していることだと思っています(少なくとも私は今日こそは〜と、毎回期待しています)。



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横浜DeNAベイスターズに広島カープを見た!?

2018年7月27日

フラットな選手評価

7月27日、DeNA戦(マツダスタジアム)。

カープの先発は野村祐輔。相手打線にねばられ、球数が増え、5回103球で交代。せめて6回まで投げてほしかったが、DeNA打線を無失点に抑えたのはさすが。

DeNAの先発はウィーランド。打率2割6分台と、打席でも一筋縄ではいかない相手。野村も一発を警戒してか、ウィーランドにフォアを2コも与えていた。まるでパ・リーグの打線のごとく、気が抜けないウィーランドの日。

カープ打線は、初回に1点、3回にはバティスタのグランドスラムと、苦手のウィーランドをとらえ、ウィーランドから初勝利。7回には田中公輔のグランドスラムも飛び出し、最終的には10対1の大漁節となりました。



ところで昨日、サッカー日本代表の監督就任が発表された。新しい監督となるのは、サンフレッチェ広島を指揮したこともある、森保一(もりやす・はじめ)さん。

いくつかの新聞記事によると、選手の評価がフラットで、選手からの信頼も厚かったそう。

森保さん自身も、プレーヤーとしての経験から、「選手とは繊細なもので、どの選手が力があるか、選手同士でわかっている」、そのことを踏まえて選手起用を考えていたという。

この日のカープは、安部友裕が5番に抜擢。打率1割台の選手がなぜここに? と、到底フラットな選択眼と思えず、ものすごい違和感があったのだが、この日の安部は全打席出塁の大活躍。

調子のよさを見込んでの抜擢だったのだと、やっと違和感がとっぱらわれました。やわらかな「ハ・キ!」が帰ってきましたよ〜。



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後味の悪さをふきとばせ。

7月26日、阪神戦(阪神甲子園球場)。

藤浪晋太郎 vs. 岡田明丈。一級品の球を持ちながらも突如制御不能になる(ことがある)ピッチャー対決。

今宵はどうなることかと楽しみにしていましたら、1回表、藤浪が7人の打者にフォア4コを与え(ヒットも2本)、ワンアウトとっただけで、あまりにも早い降板を告げられる。

カープは初回に5点を先制。岡田のリズムが狂う〜(かも?)。大量援護を素直に喜べない岡ちゃんクォリティ。

3回の岡田。先頭打者にヒットを打たれ、フォアとヒットで、あっという間に満塁に。苦手の福留孝介にしっかりタイムリーを打たれ、1失点で、なお満塁。しかし、このあと三振とゴロで、1失点にとどめました。

が、リードしたままの3回で岡田は降板。勝ち投手になる可能性も摘み取られます。

満塁のピンチ(自分で招いたものだが)を最小限の1失点で切り抜けたのに? リリーフ陣を疲弊させることになるのに? 前回の中日戦で、岡田はまったく打線の援護のない中、ガルシアと投げ合う好投を見せていたのに。

昨年もしかりですが、緒方監督は岡田に対してことさら厳しいものを感じます。それだけ岡田に対する期待が大きく、岡田がその期待に応えられていない……ということなのかもしれませんが。



金本監督が、2016年7月8日の広島戦で、8失点した藤浪に161球を投げさせた采配と重なり、後味の悪いものを感じた。監督のメッセージを選手はどう受け取ったのか。その後も、藤浪が期待に応える活躍をしていないことが気にかかっています。

こうした采配が続くことで、逆に本人のモチベーションが下がったり、ベンチのムードが悪くなったりはしないのだろうか。ピッチャー出身の監督なら、こんなとき、どんな采配をするのだろうかと知りたくなったほどです。

岡田は試合後、信頼されるように粘り強い投球をしたいと話していたようです(「デイリースポーツ」)。

どんな上司と時を共にするか、巡り合わせの運・不運は小さくない。でも、力のある選手はチャンスをものにして必ず出てくるもの。

覇気が前面に出るタイプではない岡田ですが、昨年に続くこの壁をポリポリッと少しずつやぶって出てきてくだされ〜。



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薮田のトンネル状態続く。謎の采配も続く。

2018年7月26日

選手はモノじゃないんだから。いや……。

7月25日、阪神戦(阪神甲子園球場)。

カープは1回、1点先制しますが、先発の九里亜蓮が5失点、4回で早くも降板。

もしリードしてしまったら、またフランスアや中崎翔太たちの出番となるでしょうから、これはこれで勝ちパターンのリリーフ陣を休ませてあげられる日と考えると、妙な安堵感もあったりして。

7月24日、ジョンソンの後を受けたフランスアが回をまたいで、4者連続三振(プラスゴロ)と、しびれる結果を出してくれた試合の後、緒方監督はフランスアについてこう語っていたようです。

「内容、結果を残している。自信を付けているね。使わない手はない。急成長している」と賛辞を惜しまなかった。(「デイリースポーツ」)

賛辞を惜しまない気持ちはとってもよく伝わってきます。でも、「使わない手はない」って。調味料とかじゃないんだから。モノじゃないんだから。

いえ、人間の身体も原子で出来ているし、モノと言えばモノ(物質)。でも、モノも時間を経て傷んでくるのは自然なこと。大切にしてくだされ。

選手たちも、毎回投げる覚悟(意気込み)でのぞんでくれていると思いますが、ケアしながら、一辺倒にならず上手に指揮していただけたらと願っています。先発もブルペンも、総力戦で=3(鼻息)。

しかし、阪神は、リリーフの藤川球児が全球ストレート勝負してきたり、桑原謙太朗が二者連続で三球三振と、オールスター戦かっ! 原口文仁の代打打率は5割を超えているというし、剛の者ぶりを堪能させていただきました。



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覇気と言えば、いまや永川とフランスア。

2018年7月25日

石原の内角攻めにしびれた。打ってくれたらもっと嬉しいが。

7月24日、阪神戦(阪神甲子園球場)。

この日、カープは1回に菊池涼介の2ラン、6回に鈴木誠也のソロで、3得点。7月23日の巨人戦に続き、得点はすべてホームランのみという、ざっくりとした内訳。

カープの先発・ジョンソンは、6回1/3を投げて1失点に抑え、3対1で勝ちました。

巨人との3連戦では、10対9、5対7、6対8……と、取ったり取られたりの両者ハイスコア気味のゲームが続いたので、久しぶりに落ち着いたゲーム展開。

あの3連戦は、もしや猛暑がピッチャー陣に影響を及ぼしたのではと思ったほどの乱打戦でしたが、さすがジョンソン。後半、ちょっと調子が乱れたけれど、両チームとも好守備も飛び出し、久しぶりに引き締まったゲームを見たような。

と言っても、巨人同様、ここ数年、阪神にはなぜか分(ぶ)がいいイメージのカープ。カープが力を出して勝ったと素直に言える内容ではありませんでしたが。



それにしてもこの日のオーダー、7番安部友裕、8番石原慶幸というラインアップには非力感が否めません。

8回の絶好のチャンスの機会……2塁3塁の場面で安部に、満塁の場面で石原に代打を出さなかったことには、素朴に驚きが。相棒・ジョンソンも降板したことだし、石原から打撃好調の會澤翼に代える選択肢もあったのに。

しかし、9回、中崎翔太の最後の1球、インコースに構えたところにズバリ、打者動けずの図を見たとき、思いました。

満塁のチャンスをふいにした石原だったけど、相手のチャンスを摘み取るリードは、あの場面でタイムリーを打つのと同等の価値を示していた、と思うことにしようと。

巨人との3連戦。まだ行くかと、これでもかこれでもかと、相も変わらず外角責めオンリーだった會澤の単調なリード。あれだけ打たれたのは、ピッチャーだけの問題ではないのではと思わずにいられませんでした(3戦目、4回途中まで投げて6失点した高橋昂也をリードしたのはインコースも攻める磯村嘉孝でしたが)。



ところで、この日のRCCラジオの解説は、吉田義男さん。もと阪神ファン(兵庫生まれ)のわたくしとしては、阪神を日本一に導いてくれた吉田さんの登場は嬉しい。

吉田さんは安仁屋宗八さんと声のトーンが少し似ている。が、吉田さんは、アナウンサーが話し始めるタイミングで声がかぶることがたびたび(安仁屋さんはそんなことはない)。

選手のプレーや他球場の結果に、はぁ〜。ほゎ〜。と漏れ出でる感嘆の声がナチュラルで、なんか全般的に自由で、おかしみが。その中にも随所に的確だと思える解説を聞くこともできて、楽しかった。

ゲームが終わって、「今日のヒーローインタビューは、打者なら先制2ランを打った菊池?」などと放送席で談話していた吉田さん、「外人が2人出てきました」と言うではありませんか。

あれ? ホームじゃないのに2人も呼ばれるなんて珍しいな。1失点に抑えたジョンソンと、4者連続空振りとまたも好リリーフで魅せてくれたフランスアか? と思いきや、登場したのはフランスア。通訳のクレートさんと共に……。

たしかに外国人2人。吉田さんは客観的な事実を述べたまで。当たってます。最後までおかしみを感じさせてくれる吉田さんであった。



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2018年7月23日

「逆転のカープ」という実績

7月22日、巨人戦(マツダスタジアム)。

7連勝と勢いづいていた巨人に、まさかの3連勝です。

なぜかここ数年、巨人には分がいいイメージのカープ。相性がいいという問題なのかどうか、なんなのか。

ここ数年、「逆転のカープ」がカープの代名詞となっています。逆転して最後には勝つ。そういう試合を重ねるごとに、その経験(実績)は、選手にとっても、応援しているファンにとっても、自信になっているのを確実に感じます。

途中で諦めて、「明日がんばろう」というムードになるチームもあると聞いたことがあります(こちらの記事をどうぞ)。

総合的に見て、カープを強いチームと言い切ることはできません。でも、カープは、逆転の実績が伝統のような強みになっている。毎回、勝つとは限らないけれど、勝つ可能性は確実にある……そんな確信を持って戦えるのは強いことだと、この3連戦を見て感じたのでした。

6点リードしながらも、またもひっくり返され3連敗した巨人の無力感はどんなに大きいことか。



苦手としていた今村信貴・野上亮磨・上原浩治を打った打線も素晴らしかった。リリーフ陣の無失点リレーもこれまた素晴らしかった。

この日のヒーローインタビューは、そんな投打の立役者から、アドゥワ誠と丸佳浩が一人ずつ登場。リリーフ陣がお立ち台に立つ機会は少ないが、全員に並んでほしいくらいだった。

アドゥワの声を聞いたのは初めて。長身で精悍な顔立ちからして、低めの声を勝手に想像していたら、思っていたより声が高い。丸の声とトーンが似ている。新コンビ結成。

19歳アドゥワのナチュラルな、マイペースな受け答えはなかなか楽しかった。今年、1軍に返り咲いて、負けパターンから勝ちパターンをまかされるようになった37歳、永川勝浩のインタビューも聞いてみたかったです。

しかし、永川 → フランスア → 中崎翔太の勝ちパターンに頼るというベンチの兆候が出ていて、3人に比重が早くもかかり始めていて心配です。



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覇気と言えば、いまや永川とフランスア。
下水流の劇的な逆転サヨナラ打! 華のある選手とは?

2018年7月22日

覇気と言えば、いまや永川とフランスア。

7月20日、巨人戦(マツダスタジアム)。

初回、巨人のエース、菅野智之から2点を先制。菅野のこと、1点たりとも与えるまいとのぞんでいたでしょうから、ヨシッ(片手で小さくガッツポーズ)。

前日に7点先制して、追いつかれたりひっくり返されたり、ひっくり返したり、いろいろありましたから。このあと何が起こるかわからないですから、まずは喜びも控えめに。

この日、RCCラジオの実況中継で、アナウンサーは何度も「エース各同士の対決」という言葉を使っていました。そのたび、まだ「エース同士」と言い切れない、「エース」と呼べない大瀬良大地の現状を感じました。エースは1日にしてならず、で。

大瀬良は4点失いはしましたが、菅野から6点を奪ったこと、2連勝と勝ち越しできたことは、予想以上の出来映え。



この日、もっとも見応え感じたのは、リリーフの永川勝浩とフランスア。いま、カープでもっとも覇気を感じる二人です。「火消し」という言葉がぴったりの仕事を見せてくれました。

6回途中で大瀬良の後を受けた永川。前日もでしたが、メラメラ炎がたってるのがラジオ中継からも伝わってくるよう。

7回、ワンアウト満塁で一岡竜司の後を受けたフランスア。ここは1点とられてもおかしくない状況。でも、フランスアが三振とればOK。と、なぜか大らかな気持ちで見ていられる、それがフランスア。

実際、7回8回を無失点で抑えたフランスアに、この日、ヒーローインタビューの場所に立ってほしかったほど。

一方、巨人は6回から野上亮磨が登場したのには、驚いた。前日の吉川光夫といい、先発の柱格の人材が中継ぎにゴロゴロしているとは、おそろしい。

投手陣の疲労が蓄積する夏場、リリーフ陣の層の厚さがカギとなるこれから。おそるべし、巨人です。永川とフランスアが、この後の天王山の大きな存在となってくれるかもしれません。メラメラッ。



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2018年7月21日

下水流の劇的な逆転サヨナラ打! 華のある選手とは?

7月20日、巨人戦(マツダスタジアム)。

ジェットコースターのような展開のゲームでした。

初回。巨人の先発・山口俊から、1軍復帰した安部友裕の3ランも出て、4点先制。しかも、不思議とまた出てしまった、會澤翼への死球。

今年の5月1日、會澤が山口から二度死球を受け、カープが勝ったゲームを思い起こす。ジンクスではないですけども、今日も行けるのでは、キロリ〜ン☆ と、まず第一の期待。

続く2回も、松山竜平のホームランなどで3点追加。好調の巨人から7点とまとめ買い。これで、カープ先発の野村祐輔も余裕を持って投げることができるだろう。と、第2の期待。スタミナばっちり、ミスター完投の山口はここで早くも降板。

ところが、3回・4回、野村は立て続けに3ランを浴びて、1点差となる。のぉむぅらぁぁぁ。

しかも、山口の後を受けた吉川光夫(野村の高校時代の先輩、広島県出身)がスキのない好投を見せてくれ、しびれます。

んが、エラーがらみで、カープ、6回裏に1点を追加。2点リードします。

しかし、7回、フランスアが2失点。同点に追いつかれます。この日も會澤は終始、外角一辺倒と呼びたくなるリード。一概にピッチャーだけの責任とは言えないような気配をプスプス感じました。

巨人のリリーフ、上原浩治、澤村拓一の無失点リレーをくぐり、巨人は延長10回、岡本和真がジャクソンから逆転ホームラン。

しっかし、1点差の場面でジャクソンが出てきた時点で、あれまだ1軍にいたの? と素朴なおどろきが。逆転される予感が。この予感がまたも的中。

7点差をひっくり返す、粘りと勢い。この瞬間、今年は巨人がリーグ優勝するのだろうと、幕を閉じようとしていたところ……。



10回裏、菊池涼介がフォアで出塁。ツーアウトの場面で、下水流昂の打球がライナーのように低い放物線を描いて、スタンドに!

下水流は、4月19日のヤクルト戦でもサヨナラ逆転タイムリーを放っていましたが、まさかここでホームランとは。映像を見るたび、鳥肌が立ちます。ベンチ前でスキップして喜び炸裂の新井貴浩も、何度でも見ていたい。

この日は鳴り物の応援はなく、聞こえてくるのはお客さんの声援のみ。鳴り物の応援も楽しいが、うぉぉぉぉと力強い声の固まりが聞こえてきて、ローマ時代の戦いのようで、それがまたよかった。

下水流のヒーローインタビューはいつも、落ち着きのある社会人らしさがあって、これもまたよかった。

新井さんや、菊池、下水流……毎回ではないけれど、チャンスの場面で打ってくれる。そんな印象はファンにとって強く残りますね。

一方、丸は、コンスタントにヒットは打っているけれど、チャンスの場面で打つ印象は薄め。日ごと、頼れる大物感を漂わせつつある丸(どこか遠くに行ってしまいそうな……)ですが、まださほど華を感じないのは、そういうことなのかなとも思った夜なのでした。



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2018年7月19日

ナゴドでノーヒットノーランは免れたが。

7月18日、中日戦(ナゴヤドーム)。

中日の先発・ガルシアに完敗しました。

初回、ガルシアのフォアとエラーでツーアウト満塁のチャンスを与えられながらも、得点することができなかったカープ。

それから先、2回から6回までは、すべて三者凡退。7球以上投げさせ粘ったかに見えたのは、4回の下水流昂と、7回の野間峻祥の打席のみ。ゴロとフライと三振の山で、牙城を崩すことはできませんでした。

一方、カープの先発・岡田明丈も、6回まで無失点。緊迫した投手戦が続いていました。誰か打ってあげてーと心の中で叫べど、味方の援護はなし。それは中日・ガルシアにとっても同じことなのだが。

気がつくと、岡田はここまでフォアを出していません。やるじゃないか〜。と思った矢先に、7回、先頭打者ビシエドに、ついにフォアが。出た。

それからは流れるように、アルモンテにヒット、亀澤恭平が犠打、モヤには申告敬遠で、あっという間に満塁の出来上がり。

続く松井雅人がタイムリー、ピッチャーのガルシアにもタイムリーが出て、2失点。

ガルシアの球を受けてきた松井雅人がこの場面で均衡を破るヒットを打ったのが、また心憎かった。



岡田があそこを踏ん張ってくれたら、新しい景色を見てくれたらと思いはしたけれど、岡田を責める気にはとてもなれなかった。誰もガルシアから1本のヒットも打てなかったのだもの。

このまま行くと、ノーヒットノーラン。それだけは避けたいと思っていた8回、會澤翼にヒットが。待望のヒットが。もうひとつの均衡もここで一つ、ほころびました。

7回、ガルシアとバッテリーを組んでいた松井がタイムリーを打ったとき、會澤も打ってくれよぉぉぉ。と、声を出していたら、ここで打った。

しかし、7回、後を継いだ飯田哲矢がタイムリーを浴び、飯田の自責点ではないが2失点し、8回、アドゥワ誠が1失点したことは残念だった。

勝負だもの、打たれることだって、あります。でも、まかされた1イニング、打たれてなるものかという気迫や技術で結果を出してもらえたら、どんなに気持ちがよいか。ファンはそういう場面が見たいのですから。失点が重なるにつれ、遠かった勝利がさらに遠のくような、後味の苦さ。

しかし、打撃10傑に入っている松山竜平をスタメンで出さないとは、どういうこと。素朴に普通に疑問です。

8回、坂倉将吾がマスクを被ったことは、まだしも嬉しかった。リードしたアドゥワは打たれてしまったけど。もっともっと1軍で経験積んで、ブレイクして(させて)。



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2018年7月17日

ナゴドでまず1勝。かろやかジョンソンと、藪田と重なった中日・田島。

7月16日、中日戦(ナゴヤドーム)。

広島の後半戦、スタートしました。5対1と白星発進。

前半戦、中日とは1点差の重苦しいゲームが多かった印象が強かったので(12ゲーム中、5ゲームが1点差)、多少なりとも点差をつけて勝てたのはよかった。

しかも、鬼門と呼ばれるナゴヤドームで(前半、ナゴドでは6ゲーム中、1勝しただけ)。

とは言え、3塁まで進塁しながら走者を帰せなかった機会が単純に5回。そのうち満塁が2回とは! もっとたたみかけることができたら。

最終的な目的は、セ・リーグ村でトップに立つことではないですから。いえ、セでトップに立つことも、もちろんたやすいことではないですが。セを圧倒するくらいでないと、パと戦えませんから。目標は高く・遠くへと設定しときましょう。



この日のジョンソンは、ラジオ解説の山崎武司さんによると、「肩がものすごく軽そう」。

前回の登板から11日あいていたジョンソン。十分肩も休まっていたと思われます。やっぱり肩は休養すればするほどよい効果が? そう考えると、リリーフ陣の日々の疲労の蓄積の大きさがしのばれます。

ジョンソンは116球を投げ、7回1失点と中日打線を抑えてくれました。

ところが8回を引き継いだジャクソンが、フォア・ヒット、併殺をはさんで(これはよかったが)、またフォアと、不安定。あと1アウトというところで、フランスアと交代。

おぉぉぉ。これは新しい展開。新しい選択肢。大歓迎です。しかも、思わずこちらの身体が前のめりになる選手、フランスアの登場です。アルモンテをしっかり討ち取りました。

一方、中日は、鉄板のクローザーだった田島慎二が不調のため、中継ぎで調整中。この日も、8回ツーアウトの場面から登場。いきなりフォアを2コ出して、心配です。9回をまたいだ田島は、ここでもフォアを2つ出し、1失点。なんだか藪田和樹のことを思い出しました。

実況のアナウンサーによると、「もうこの場から降ろしてほしい」そんな自信のない表情に見えたとか。迷走している様子がうかがえました。

この日を含め4連続4失点の結果を受け、ようやっと2軍での調整が決まった田島。また、ととのえて帰ってきて、相手チームをおびやかすような投球を見せてほしいです。もちろん藪田もだ!



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2018年7月15日

2018オールスター2戦目、ちょっと盛り下がりました。

7月14日、オールスター2回戦(熊本・リブワーク藤崎台球場)。

パは打者もパワフルで魅力的ですが、投手もまたしかり、ですね。

コントロールがいい上に、球にキレもある岸孝之(楽天)。九里亜蓮以上にテンポ速くスポスポ投げてくるアルバース(オリックス)。見応えありました。

9回は、てっきりファン投票1位の山﨑康晃(DeNA)かと思いきや、山﨑は8回に登場。9回は、中﨑翔太(カープ)でした。

熊本での開催、九州は鹿児島出身というはからいで中﨑がトリに選ばれたのかな? でも、中﨑は現時点でセーブ数1位でもあったのですね。

しかし、これから中﨑というところで、テレビ中継が終わってしまう。なっ。中継の延長はー。オールスターって、こんなでしたっけ?



ゲームの最初を飾ったセの先発・菅野智之(巨人)には緊張感を感じなかった。いつものゲームと違ったリラックス感・お楽しみ感が出るのもオールスターならではと言ってしまえばそうなのかもしれないが、やっぱりファンが見たいのは菅野の凄みでは、と。

セは2戦とも失策がチラホラあった。2戦目では、失策とカウントされなかったけれど、菊池涼介(カープ)がフライをうまく捕球できなかったシーンも。らしくないというか、精細を欠いていたというか。

タイムリーを放ち、2戦目のMVPに選ばれた源田壮亮(西武)は、ヒーローインタビューで「守備でもいいプレーが続きましたね」と問いかけられると、「エラーだけはしないように集中して守ることができました」と言っていました。普通(基本)のことを話しているのだけど、さすがです。清々しかった。

各球団のマスコットが勢ぞろいするのも、オールスターならでは。モコモコした人たちが一堂に会している光景は、「平成狸合戦ぽんぽこ」のような妙なにぎにぎしさがあって、実はとっても楽しかった。



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2018オールスター1戦目、あんなこと・こんなこと

2018年7月14日

2018オールスター1戦目、あんなこと・こんなこと

7月13日、オールスター1回戦(京セラドーム大阪)。

セの先発、松坂大輔(中日)は初回にいきなり5失点。

6月18日、背中の捻挫で登録抹消され、復調の途上での出場。本意ではなかったとは思いますが、それでも、パの選手の「対戦したい相手」には、松坂の名前のオンパレード。

黒田博樹が日本球界に復帰した2015年のオールスターでも、対戦したい相手に黒田の名前をあげてくれていた選手がたくさんいましたね。なつかしいです。

2イニング投げる予定だった松坂は1回限りの登板に。同僚のガルシアが、4回・5回・6回に登板して、松坂の1イニング分を引き受けていました。

2回表、鈴木誠也(カープ)が初打席で、対戦したかった相手・菊池雄星(西武)からスタンドの2段目に飛び込むホームラン! 松坂さんに、恥は、かかせません、1発! みたいな、初回の5失点を帳消しにしていく口火を切りました。

「こうして一本打つことで、(広島の被災している方たちに)少しでも喜んでもらえたらうれしい」と語っていました。(「スポニチ」)

ベースを回っているときの面構えが格好よかった。



3回を投げた19歳の山本由伸(オリックス)も凛々しかったですね。昨年のオールスターでの山岡泰輔(オリックス)のように、イキのいいもの見せていただきました。

しかし、パの選手のスイングはパワフルですね。初めて、森友哉(西武)を見たときも、なんですかこの人は! と驚いたものですが、久しぶりにまた驚く。

まるでからくり人形のようにパコーンと小柄な身体から繰り出される強力なバネ仕掛けのようなスイング。ただものではない感を久しぶりに見ました。と思ったら、この日のMVPに選ばれていました。

ボルシンガー(ロッテ)は、打たせて取るピッチングで、4回と5回とも三者凡退。交流戦での見事さがそのまま。見事だ。

パのベンチで、西武の黄金期をともに戦った、ソフトバンクの工藤公康監督と、西武の辻発彦監督が自然に笑顔で話している姿も、よい眺めでした。

セのベンチでは、菊池涼介(カープ)が相変わらず筒香嘉智(横浜)をかわいがっている模様でした。菊池の社交性が随所に伝わってきてました。

ただものではない感じは人さまざまですが、それを見せてくれるのがオールスターの楽しいところ。第2戦目はどんなかな?



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2018年7月9日

モヤモヤ岡田と、阪神3連戦の中止。

7月8日、巨人戦(東京ドーム)。

カープの先発・岡田明丈は、どのイニングも、かなりの割合でボールが先行。そのうえ、2回と4回、援護点をもらったそのすぐ裏で、1失点と5失点。4回で早々とマウンドを降りました。

ピッチャーだったら避けたいことが出そろっていましたが、本人も「ストライク先行ができなかった。野手が点を取ってくれた次の回に失点してしまった」と肩を落としていたとか。(「スポニチ」)

この日の岡田は、見ていて、身体にキレがないというか、重たそうだった。1週間前、炎天下の横浜スタジアムでタフな投球を見せてくれていたのに。ここは涼しいドーム球場なのに。

岡田は「(コースを)狙うことを意識しすぎた」とも反省していたようです。(「デイリースポーツ」)

細かいことは考えず、ズドン! と、持ち味のバズーカストレートを放ってくだされ〜。と、毎回、それを見たさに投球を見続けているといっても過言ではないっ。

どこかに岡田の持ち味を生かしてくれる捕手はいませんか〜(マッチ売りの少女)。アバウトにミットを構えるなどして、臨機応変な対応をしてくれるという石原慶幸とのコンビも久しぶりに見てみたいのですが。



そう思う一方で、以前、石井一久さんが話していたことも同時に思い出すのでした。

捕手との相性があるかどうかを尋ねられた石井さんは、「捕手によって投げやすい(投げにくい)とかってあるんですか? え? そんなの関係なく、どんどん投げればいいだけのことじゃないですか」と。

細かいことにこだわらず、自分の力量でどんどん投げていけるのがプロ。あれこれ捕手の品定めをするのはやめることにいたします。

しかし、岡田はつかみどころがないですね。毎回、期待しているのですが、こう、ふわふわ〜っとしているというか。まだ、今まさに、形を作らんとしている途上ということなのでしょうか。

「まさかあの岡田さんが」と言われるほどに、そう遠くないうちに、ものすごい存在になってほしい。秘密兵器のまま、終わらないでほしい。

いえ、秘密どころか、立派に表に出ていますが。先発ローテの一角をになってくれていますが(新人の年には日本シリーズにも登板していますし)。こう、もっと期待しているわけです。切に。

           *   *   *

7月9日からの阪神との3連戦が中止になったというお知らせは、広島が今、野球を楽しんでもらえる状況にないという事の大きさがいっそう伝わってきて、ショックでした。

一日も早く、広島に暮らす方たちが(もちろん広島以外の地域の方たちも)、球場や中継で野球を楽しめる日常が帰ってくるよう、願っております。



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2018年7月8日

野村祐輔はほぼパーフェクトピッチング。5得点はすべてソロホームラン。

7月7日、巨人戦(東京ドーム)。

カープ先発の野村祐輔は、この日、コントロールが絶好調。微妙なコースに投げ球数が増え、テンポがもたついて……ということなく、7回を投げて無失点。

ショウアップナイター(ニッポン放送)の解説者、真中満さんも「キャッチャーもリードしていて楽しいでしょうね。構えたところに全部ボールが来るんですから」と、絶賛。

2年前の野村が帰ってきた! そんな感触が。

打線も、ポン・ポン・ポン・ポンポーンと、4回に鈴木誠也、5回と8回に丸佳浩、9回に西川龍馬と會澤翼がソロホームランで合計5点と、援護。得点がすべてソロホームランという珍しい展開。

しかし、8回裏のジャクソンと9回裏の中崎翔太が1点ずつ、きっちり取られる。8回表と9回表のポン・ポンポーンの追加点があったからまだ落ち着いて見られたものの、野村が築いた牙城をあわや二人かかって崩すのではと思われました。

打たれても、点をとられても、負けなければよし。ですけれど、前回の記事でも書きましたが、この1イニングに限り、1点でも点を与えてなるものか。そういう気迫で投げる姿をファンは見たいのです。



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巨人・菅野に完敗。

2018年7月7日

巨人・菅野に完敗。

7月6日、巨人戦(東京ドーム)。

初回から、巨人の先発・菅野智之は、田中広輔、菊池涼介、丸佳浩を三者連続三振。

この日はラジオ(とスポナビの一球速報)で観戦。選手の姿は見えていなかったけれど、菅野の「今日は絶対に点を与えない」「前回、5回でマウンドを降りた6月28日の広島戦の借りは必ず返す」という、ものすごい気迫が伝わってきました。

技術あってこそ成せることで、気迫だけでまかり通る世界ではけしてないけれど、卓抜した技術にその気迫が加わると、つけいるスキを見つけるのは難しいというか。

しかし、8回まで投げた菅野から6安打。カープはまったく打てなかったわけではないんです。

一方、6回まで投げたカープの先発・大瀬良が浴びたのは3安打(うち1本はホームラン)。5回までは互いに無失点の投手戦。



試合が動いたのは、6回裏。菅野の打球を田中がお手玉(たぁーなぁーかぁー)。直後に坂本勇人がホームランで、2失点。

どうしてこうもエラーのあと、決まったように失点につながるのでしょう。

しかし、6回表、巨人も捕手・大城卓三の悪送球があり、その間、フォアで出ていた丸が盗塁に加え、三塁まで進むチャンスもありましたが、しっかり菅野に抑えられました。

田中のエラーはもちろんいただけません。でも、そのエラーのあと、大瀬良には容赦なく抑えてほしかった。エースの称号を授けるか否かは、このあと一歩の差にもかかっているように思われてなりません。

菅野の投球を見ていると、カープのリリーフ陣に、まかされた1イニングを、ぜひこの気迫で投げてほしいと思ってしまうのでした。もちろん技術込みの話ですが、ファンは見たいのだ。

しかし、これをフルイニングでもやってしまうのが菅野(もちろんうまく行く日ばかりではないとしても)。

心技体に経験を積み重ねたエースの底力を見せつけられました。



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2018年7月5日

「対戦してイヤだなと感じるピッチャー」それはジョンソン。

7月4日、ヤクルト戦(マツダスタジアム)。

カープの先発・ジョンソンは、三振とゴロを打たせて取るピッチングで、1回から4回まですべて三者凡退。なんという気持ちよさ。

打線は、田中広輔が1回に、ヤクルトのエース・ブキャナンの初球を先頭打者ホームラン。続く菊池涼介が二塁打、丸佳浩がタイムリーで、合計2点を先制。これまた爽快。

タナ・キク・マル、この3人が打つと、カープが活気づく感じがします。しかし、この日は2塁・3塁が残塁のままスリーアウトとなった回も数回あり、ここをガツンと攻められなかったのは、ちょっともったいなかった。

ジョンソンは8回まで、2安打無失点、99球と快投。8回裏の打席にも代打が送られることなく、9回へ。

あと1回。完投と完封への期待が高まります。岡田明丈や中村祐太ら、若いピッチャーが完投まであと一歩というところで踏みとどまれず、9回途中で交代という場面は時折目にしていましたが、ジョンソンなら大丈夫。



と思いきや、球数も100球を超え、疲れが出たのか、集中が途切れたのか、9回に連続ヒットを許して、1失点。その後もヒットを許し、あとツーアウトというところで中崎翔太に交代。

中崎がこのあとバレンティンにタイムリーを打たれ、畠山和洋にフォアを与え、満塁。あっという間に絵に描いたように中崎劇場の出来上がり、ホイと。

しかし、さすが数々の劇場体験をくぐりぬけてきただけあって、最後はみごとに川端慎吾を見逃し三振でフィニッシュ。

勝負事はそうスッスと願った通りに綺麗に終わりませんが、ヒーローインタビューでは、ジョンソンが7月3日に誕生日を迎えたばかりの田中に「ハッピーバースデー」を歌って祝うなど、ごきげんムード。照れていた田中も可愛らしかった。

思い起こせば、『週刊ベースボール』(2015年8月24日号)に掲載されていた、ヤクルトの山田哲人と川端慎吾の対談には、こんな話がありました。

山田に「対戦していてイヤだなと感じるピッチャーはいますか?」と尋ねられた川端は、「ジョンソン(広島)とポレダ(巨人)しか頭に浮かばないけど……」と答えていたのです。

数多くいるピッチャーの中から「ジョンソン」の名前が。対戦相手からそんなふうに言われるのは最高のほめ言葉。そのことを思い出させてくれるようなピッチングを見せてもらいました。来日通算40勝おめでとうございます!



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2018年7月4日

勝機はグラウンドのどこかに落ちている


サッカーW杯の決勝トーナメント、日本 vs. ベルギー。後半が始まった直後に日本が2点を先制したときには、ほんとうに心躍りました。

世界ランキング3位のベルギー相手にジャイアントキリングなるか。しかし、まだ時間は十分にある。このまま終わるとは思えない。

午前3時のリアルタイムにゲームを見るのは身体にこたえるので、朝、録画しておいたものを見ました。試合結果の情報をいっさい遮断して、観戦です。

だって、野球と一緒で、やっぱりダイジェストでなく、最初から最後までゲームを楽しみたいじゃないですか。後追いながらもリアルタイム状態で、どうなるのか、ドキドキしながら見ました。

ゲームのスタイルは違えど、野球と重ね合わせて日本代表のゲームを見ることも多かった。

ベルギーが1点、2点と追加(日本サイドからすると失点)したときには、あぁ、今村打たれた! ジャクソンまた打たれた! 大瀬良の勝ち消えたー。みたいな?

攻撃陣も献身的に守備をし、守備陣も攻撃に加わりゲームを織りなしていくサッカーですから、そんな単純なものではないですが。

しかし、延長戦に持ち込まず、最後の最後、たたみかけるように勝負を決めたベルギーはさすがだった。



決勝トーナメントに進むことが決まったとき、西野監督は「我々にも勝機がピッチのどこかに落ちていると思う。それを全員で拾っていきたい」と会見で語っていた。

この言葉、いいなと思った。客観的に見て、ベルギーを相手に日本が勝つ可能性は(ゼロではないけれど)低い。そう思われてもおかしくない中、勝つ可能性だってなくはないのだと確実に思わせてくれる言葉だった。

「勝機は、グラウンドのどこかに落ちている。だから諦めるな。手を抜くな」ということだ。

打ち損じても、相手が悪送球することがあるかもしれないから、塁まで全力疾走する。どんなに優れたピッチャー相手でも、コツコツ当ててファウルで粘っていけば、次の展開につながることだってある。とかとか、ね。

1つ1つの積み重ねをおろそかにしたら、スキを見せたら、勝機は逃げていってしまう。野球も同じです。

しかし、日本代表が善戦したことに感動したけれど、その結果に選手たちはけして満足しているわけではなく。

選手やスタッフが「勝つ」意識で臨むだけでなく、応援する側も、ジャイアントキリングを夢見るんじゃなくて、「勝って当たり前」と構える状況にならないと、もっと強くなれないとも感じました。強いチームというのは、そうなっているなと。

そして、「勝てる」チームになれることを感じさせてくれた、今回のW杯でした。

ヤクルトや横浜や中日に、いや、パリーグのチームにボコボコにされても、またか〜。なんて、あきらめモードにならず、変わらず応援していきたいと思います(こっちはいつだって諦めていません)。2分の1の確率なので、勝ったり負けたりはしますけどね。



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2018年7月2日

真夏日にDeNAからの連敗止めた!

7月1日、DeNA戦(横浜スタジアム)。

この日の横浜は真夏日。こんな季節に、日曜とはいえ、デーゲームとは。選手とお客さんの身体にこたえそう。

DeNAの先発・濱口遥大が3回に大乱調。死球あり、四球あり、二塁打ありで、まず1点。ツーアウトまで来たところで、申告敬遠+4連続四球の4連続押し出しで、さらに4点。

4連続押し出しはプロ野球のワーストタイ記録だそう。昨年、何度か対戦したとき、四球を出すことはあっても、大崩れすることなく持ちこたえ、底力をいつも見せてくれていた濱口でしたが、この日は3回途中で降板。

7回には、リリーフの加賀繁からツーアウトの後、7連続ヒットで6点を追加。この中には、先発・岡田明丈のタイムリーあり、丸佳浩の3ランあり。

ふたをあければ、カープが15対1と大勝。3タテをくいとめました。



カープの先発・岡田は、2回に筒香嘉智にホームランを打たれ1失点したものの、5回と6回は三者凡退とテンポよく、球数も少なめ、78球。このまま行くと、待望の完投ペース。しかも、この時点で13点差。

しかし、余裕の大量点と炎天下で集中力がこときれたのか、7回に四球を3つ出し、球数も増え、107球で投了。

ここで、もうひと踏ん張りしてもらえスッと終われたら、ベンチとチームメイトとファンからの信頼もグッと増すのですが。なんて、こんな炎天下に高望みしてごめんなさい。

四球は出したものの、得点は与えなかったし、この死にそうな暑さの中、3安打1失点の好投を見せてくれました。

ヒーローインタビューでは触れていませんでしたが、本人も完投のチャンスを逃し、悔しがっていたようです(「デイリースポーツ」)。

それにしても、新人のとき以上に、言葉がシンプルになっている気がする岡田のヒーローインタビュー。早くこの場を立ち去りたがっているような照れ屋さんに、アナウンサーもサラッと切り上げてくれていました。

あと数年したら、ピッチングともども、インタビュー対応もどんなふうになっていくのか、興味あります。インタビューはさておき(毎回楽しみだけど)、ピッチングはさらに他の追随を突き放すくらいになってほしい。



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