5月24日、巨人戦(東京ドーム)。
絵巻物をくるくる広げて見ていくように、いろんな楽しみが展開したゲームでした。
1回、巨人の坂本勇人がホームランで1点先制すれば、対をなすように2回、カープの鈴木誠也がホームランで同点に。ともに、打率・本塁打数・打点でベスト3に入っている二人の華やかな競演。
カープが3回、バティスタのホームラン、會澤翼のタイムリーなどで3点追加すれば、巨人は5回、炭谷銀仁朗、坂本のホームランで1点差に迫る。
球が高めだったカープ先発の床田寛樹は5回で降板。この床田をひっぱらない選択がよかった。床田にとって、ホームラン3発浴びて5回で登板は不本意だったろうけれど、5回には素晴らしい牽制球でも魅せてくれました。
6回はレグナルトがお得意の三者凡退。
7回には代打・坂倉将吾が結果をまた結果を出してくれた。ファウルで粘って粘って、ボール球を投げさせフルカウントにし、真っすぐのストレートがきたところを2塁打に(田尾安志さん「ベースボールキング」)。
ワイルドピッチで3塁に進塁したあと、野間峻祥がセイフティスクイズ成功で、坂倉がホームイン!
7回、一岡竜司が危険球で退場に。中島宏之の肩に当たった球が跳ね返って頭に当たったのだけれど(頭を狙った球ではなかったのだけど)。
中島という人をよく知らなかったのだけど、球を当てられたときの顔の相がなんとも言えない悪さで、ちょっとショックだった。
そんな後味の悪さをふきとばす話を発見。Yahoo!ニュースのコメント欄で、こんなエピソードを紹介してくださってた人がいました。
5年前の広島阪神戦で、阪神・建山の球がエルドレッドの肩に当たってそのまま頭部に。審判は危険球退場を宣告したけれど、エルドレッドはジェスチャーで危険球ではないと主張し、建山投手は退場せず続投となったそう。
エルドレッド〜。なんて格好いい人なんや〜!(帰ってきて〜)
一岡にかわって登板したのが九里亜蓮。あれ? さっきベンチで見かけたような。さよう、突然の一岡の退場のため、次に投げる予定だったフランスアの肩が出来上がるまでの間にと、急きょ、準備していなかった九里が抜擢。
「全く準備していなかった。でも、マウンドで投げられるから、肩はできると思った」(「デイリースポーツ」)
そして1球で仕事を終え、マウンドをサッと降りる。これまた、なんて格好いいんや、九里〜。
九里の登板について緒方監督は「決まったメンバーでやるのではなく、こういう展開の中で、内容のいいピッチャーがいれば使ってみて、継投の中でバリエーションが増えればいい」(「日刊スポーツ」)
その姿勢、野手陣の起用にもプリーズ。
フランスアは坂本をしっかり討ち取り、8回も三者凡退。今日も天を仰いだ。
8回には、バティスタと西川龍馬のホームラン。
9回には、田中広輔2塁打のあと、代打・長野久義がヒットを放って、後の追加点へとつなぐ。長野が東京ドームの打席に立ったときの、カープファンからも巨人ファンからも歓声を送られていたのがまた、胸にくる。よかった、ヒットが出て。
終わってみれば、3対8。9回中、6回は得点。不思議と、巨人と対戦するときは落ち着いてみえるカープ。
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