2018年1月26日

野球界にはあって、相撲界にはない決定的なもの


白鵬と稀勢の里の二横綱が休場している、大相撲初場所。今日、栃ノ心(ジョージア出身)が、横綱の鶴竜(モンゴル出身)を2歩リードしました。

*日本では、2015年から「グルジア」という国名表記が「ジョージア」に変わりました。もともと英語由来の「ジョージア」で呼ばれていましたが、日本を含めた一部の国々は、ロシア語に由来する国名(グルジア)で呼んでいました。2008年、ロシアと武力衝突し外交関係を断った旧グルジアは、「ジョージア」という呼び方に切り替えるよう各国に働きかけていたとのことです。

大相撲を見ていていつも、外国人力士の日本語が流暢で、尊敬してしまいます。そう言えば、通訳を介してインタビューに応じている力士を見たことがありません。

逆に、メジャーリーグに渡った日本人選手がインタビューに英語で応じている姿はほとんど見たことがありません。日本球界にやってきた外国人選手が、日本語でインタビューに答える姿も見かけません(ひと言ふた言の挨拶ならあっても)。

通訳を介するか、介さないかを選択するのは、選手の自由。プレーで結果を出すことが一番。
日本で活躍する外国人選手にも、日本語(日本)に親しみや関心を持ってもらえたら、もちろん嬉しいけれど、期待しているのはいいプレーを見せてくれること。

通訳の存在が当たり前になっているのは、相撲の世界とは大きな違いだと感じたのでした。



サビエル・バティスタなど、カープのドミニカ共和国の選手をサポートしてくれているヘンディ・クレートさんのチャーミングな通訳でスタジアムがどっと盛り上がるのも、名物(お楽しみ)のひとつになっていますし。

イタリアのプロサッカーリーグ、セリエAに移籍した中田英寿がイタリア語で会見にのぞんでいたのは見事でした。中田が自分でそうしたいと決めてやっていたことだと思います。

本田圭佑がオランダリーグのチームでキャプテンをまかされていたとき、チームメイト(いろんな国から選手がやってきている)と英語で会話している映像を見たこともあります。それも本田がその地でプレーするため選んだことだと思うのです。

白鵬も鶴竜も栃ノ心も、多くの外国人力士が十代のころから日本にやってきています。日本語が上手いのは、日本での生活が長いということも大きいかもしれません。

でも、相撲界で生きるということは、日本語(外国人力士にとっては外国語)を使うということなのかもしれないと、相撲独自の世界を強く感じたのでした。



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