2021年2月8日

藤井皓哉、帰っておいで


土日に放送している東京ローカルのスポーツニュース、「SPORTSウォッチャー」(テレビ東京)。

2月6日、何気なく見ていると、「戦力外通告を受けた男のアナザーストーリー」という特集が始まった。

ひとりは、2018年まで巨人に在籍していた、青山誠という選手。

2013年、育成ドラフト1位に指名され、2017年支配下登録されるも一軍での出場はなし。2018年に戦力外。社会人野球を経て、一般企業に就職したが、プロの競輪選手を目指し、日本競輪選手養成所の受験に挑戦。さて、結果は・・・というお話。

そして、もうひとり紹介されたのが、おぉ。2014年、ドラフト4位でカープに入団し、2020年に戦力外となったムーミン顔の藤井皓哉だった。


たしかに、この人プロに向いているのかなと思ったことは正直何度かあった。それでも、いい球投げてると思ったこともなくはなかった。

ほかに、先に宣告されていい選手がいるような気がしたが、2020年のドラフトで右投げの投手を4人とったカープ。藤井は構想から押し出される形に。

球団からは「二軍で結果出せるのに、どうして一軍では出せないのか」と言われたという。通告に要した時間は20分。

24歳にして、スパッと宣告されてしまった。


母校のおかやま山陽高校のグラウンドを借りて、調整する藤井。合同トライアウトを前にして、「楽しむ気持ちでやりたい」と話していた。

「初登板のときはすごい緊張したんですけど、ワクワク感もあった。そういう方がいい結果を生むのかな、と。去年(2019年)、一軍で投げさせてもらったときは、やっぱり結果を出したいとか、そういう欲が強くなってしまって、腕が振れなくなった」

戦力外通告を受けて、自分に足りないものは何か、客観的になれた。いろいろ振り返り考えることができて、いい時間になったとも話していた。

合同トライアウトでは、三振・三振・ゴロと三者凡退。

「いま自分の持っているものは出せた、あとは待つだけ」と、すっきりとした笑顔で答えていた。こんな表情の藤井、見たことない。いい顔だった。


結果、NPBからのオファーはなかったけれど、独立リーグと社会人野球などからのオファーを受けた藤井。

四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスは、監督をつとめる元プロ野球選手の吉田豊彦さんが直接藤井のもとを訪ねてきてくれた。

独立リーグならNPBに復帰するチャンスがあると、高校時代、先発投手だった藤井に先発転向もすすめくれた。NPBに復帰するにはインパクトが必要。中継ぎだったイメージを変えてやっていこう、と。

そんなふうに言ってくれる人に出会えてよかったね、藤井。

1年目から活躍する選手もいれば、数年後に花開く選手もあり。人生いろいろだけど、藤井の野球人生は続く。

カープ時代は、その魅力を知る機会も少なかった。ガツガツさはまだ足りないのかもしれないけれど、応援したくなりました。

番組のサイトからは、一部、映像を見ることができますので、よろしかったらぜひ。高校時代の恩師との話も、ほろっときました。


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