10月14日、阪神が藤川球児さんの監督就任を正式に発表。球団出身の人気者監督がまた一人。
15日に就任会見。会見の内容を見てみると、話し言葉をそのまま文字起こしされたこともあってか、文字数多い。思いの丈を語る、語る。
解説されているときもでしたが、相当に自信を持っている方なんだなという感じがする(自信のない監督なんて困るけど)。
人気球団のスターから、メジャーを経て独立リーグまで、いろんな経験に裏打ちされたものも大きいだろうし。
藤川さんの解説は、試合を見る楽しさが5割り増しになる。ただ、自分の野球観を持っていることと、現場で実際に指揮をとるのはまた別のこと。
立浪さんも中日の監督就任が決まったとき、「野球を知る人物」として評価が高かった。
それでも阪神は投打ともに戦力が充実していそうなので、そこはとんでもない結果にはならない気はする。
始まってみないとわからないし、数年続けてみないとわからないこともある。
日ハムの新庄監督のように、珍奇に思われた1年目だったが、若手選手の起用が花開いて、3年目の今季はリーグ2位。CSファイナルにまで進出。野球ファンをワクワクさせてくれている!
それだけに、楽天・今江監督の1年で解任はショックでした。人事に口を出してコントロールしたがる、もの言うオーナーって厄介です(カープもなっ)。ソフトバンクのように金は出すが口は出さないオーナー、気持ちがいいです。
藤川新監督は、就任会見で「ベテランの選手で、ただ空気がいいだけでは、それは選手には必要ないんで。(中略)プレーヤー個人の力がなくて、ベテランっていうのは僕は必要ないです」と、バッサリ。
これは、もしや、新井さんにあてたメッセージなのかと思うほどに、バッサリ。
チームが苦境に立たされたとき、「ベテランの力が必要」というのは、野球だけでなく、折りにふれ聞く言葉。だがしかし、力のあるベテラン(選手)が必要なのだ。戦力にならないベテランがベンチにいても、それこそ力にならない。
なのに、そんな選手を複数人囲っていた今季のカープ。
シーズン前、恒例のサタデースポーツ(NHK)でのセ・リーグ監督座談会で、「ベテランだろうが、勝つために言うことを聞いてもらう時は聞いてもらう。そこに情を入れていたら、やっぱり勝てない」と、厳しい表情で話していた巨人の阿部監督。
かたや、新井さんはベテランへの情がたっぷり。何打席もヒットの出ていないベテランを何度も何度も代打に出し続けては、相手チームにラクをさせた。チーム内の競争も減速させた。
最終戦後のセレモニーで「来シーズンだけではなしに、その先のカープのことを考えると、変わっていかなければいけない」と、選手とファンの前で、緊張した面持ちで宣言した新井さんだったが。
変わっていかなければいけないのは、球団と新井さん。身内にやさしい体質。変われるのかどうか、これから見届けることになるが、今のところは感触なし。