2024年10月4日

コーチ経験なしの監督たち、成功と失敗の分かれ目は?


10月3日、阪神・岡田監督が今季限りで退任のニュース。

体力的なこともあるし、ご本人も2年を念頭に置かれている感じがあったので、驚きはなかった。今年の2位は本意じゃなかっただろうけど、昨年はリーグ優勝に日本一。讃えられて終えることができる側の人と思う。

佐々岡さんは3年連続下位。カープのことを愛して、現役時代とコーチ・監督時代を過ごしてらしたと思うのだけど、如何せん向いてなかった。そういう人に3年も監督を続けさせた球団の責任も大きいと思う(あのころ、私たちは、辛かった)。

驚いたのはむしろ、阪神の次期監督最有力候補に藤川球児さんの名前が上がっていること。「いつか藤川さんを監督に」は、阪神ファンの人には周知のことかもしれないけれど。


藤川さんといえば、現役時代の投球はもちろんのこと、野球解説者としてもダントツの魅力がある。藤川さんが解説の日には大ラッキー!と思う。そういう視点があるんだと教えてもらえ、試合を見る楽しみが1.5割増しになる。お金がとれる数少ない解説者と思う。

藤川さんが監督になったら、お客さんも増えそう。「芝居は役者を観にいくもの」は鴻上尚史さんの名言。選手より監督が目立つのはそうほめられたことではないとも思うけど(あぁ、今のカープはそこ)。

引退後、藤川さんは阪神のスペシャルアシスタントとして、球団や選手との関わりはあれど、実際のコーチ経験はない。


今季限りで中日を退任する立浪監督。監督就任が決まった3年前、順位予想で中日を上位にあげた解説者(評論家)が何人かいた。「立浪さんは野球を知る人物だから」と評価が高かった。

そうなのか〜と楽しみにしていたが、ん? 2年連続最下位。だが、今季は4月に首位になったことも!でも短い輝きでした。いま、ヤクルトと最下位争い中。

立浪さんもコーチ経験を経ないで監督になった(日本代表のコーチ経験はあった)。新井さんもです。


立浪さんも、新井さんも、藤川さんもチームのスターだった。立浪さんはドライチの野球エリート。新井さんはドラ6。藤川さんもドライチだけど、メジャーでの挫折経験もある。独立リーグでもプレーした。

そういう経験って、監督になったときにも影響すると思う。新井さんはメディアの前で選手を非難することはない(そこはすごくいいと思う)。

新井さんが監督になったとき、コーチ経験がないのは心もとなかったが、解説者として、プロ野球を、カープを客観的に見る時期を経験。それを生かしてもらえたらなという期待もあった。

というのも、新井さんが解説者になったとき、熱男みたいなハート系の解説をするのかと思ってたら、打撃についての解説など理知的に感じることがあって、ちょっと意外だったんです(チームが勝ったときの新井監督の喜びようはめちゃ熱男ですけども。これはカープ名物)。

しかし、しかし、実際にユニフォームを着て、グラウンドから指揮をとるのは、なかなか難しいことなんだなと感じた1年目と2年目。しかも現役時代、一緒にプレーした選手への情が、客観的な選手起用の邪魔をした。


コーチを経験せず、面白い解説を聞かせてくれた藤川さんがもし監督になったら、どんなチームづくり、采配をするのか、ものすごく興味ある。

あ! 日ハムの新庄監督も、コーチ未経験者でした。解説者すらやっていなかった。2年連続最下位を経て、今季2位! 

立浪監督も、岡林勇希や石川昂弥ら若手を起用して、3年目どう花開いていくのか楽しみだったが、日ハムとは対照的な結果になった。今季は中田翔を獲得、若手育成路線が中途半端になった感があったりもした。

新井さんの3年目があるとしたら・・・どうなるんだろう。これはまだ掘り下げたい話です。
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