2021年2月12日

ドライチ栗林良吏に見た黒田魂


2月9日、ドライチの栗林良吏が、キャンプに入って初めてのフリー打撃に登板。

この日、登板した九里亜蓮や森下暢仁が変化球を試していたのに対して、栗林は全球ストレートで勝負。

で、フリー打撃後のインタビューがいいなと思った。

「1位でとってもらったからには、1位の役割をしなきゃならないと思うんで、そこはしっかりできるようにやっていきたいと思います」

ドラフト指名された選手なら誰しも、自分の力を発揮したいと思って当たり前。いわんや1位となれば、なおのこと。

なんだけど、この言葉の選び方がいいなと思った。社会人としての落ち着きも感じられて、こういう感じもいいものだなと思った。

なにより、プロに入った(プロに選ばれた)自覚を感じる。


この栗林の言葉を聞いて、黒田博樹のことを思い出した。

黒田はメジャーからカープに復帰してプレーしていたとき、「職責を全うしたい」と言っていた。

「職責」などという言葉を使うプロ野球選手がこれまでいただろうか?(おらんやろ)と、当時、我が家でも話題になった。

好きな野球を仕事にしたプロ野球選手はたくさんいるが、黒田が野球を楽しいと思ったのは、子ども時代までだったようだ。

「職責」という言葉を使うこともだが、「野球を楽しいと思ったことが一度もない」と公言するプロ野球の選手もまた珍しい。

ファンに愛され、実績を残し、黒田はプロとして正統派の活躍をしたけれど、そういう言葉を選ぶ黒田は、異色で面白い。
 
それだけプロとして覚悟を持って、相当のプレッシャーを感じてプレーしていたのだなと思う。


栗林にも、そんなまっとうな覚悟を感じた。

前年のドライチ、森下があれだけの活躍をしたので、そういう意味でも、プレッシャーと負けたくない気持ちの大きさも感じる。

そういえば、栗林は入寮するとき、黒田の『クオリティピッチング』と『決めて断つ 』を持ってきたと言っていましたね。

今年のカープ、投手陣が熱い。・・・野手はどうだー。


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