2018年1月21日

映画「この世界の片隅に」に、カープを感じた。

呉というと、造船の盛んな都市として有名ですが、球場のある街でもあります。カープを応援するようになってから、「呉」と聞くと、いっそう「おぉ、呉」と反応するようになりました。

こうの史代さん原作のアニメーション映画、「この世界の片隅に」をDVDで観ました。



呉を舞台にしたストーリー。敗戦が近づいた第二次世界大戦中の人々の日常がたんたんと綴られています。
たんたんと綴られているからと言って、それが平坦だとか、心に残らないとか、そういうことではないのです。
日常の中、まるで映画のシーンのような瞬間を感じることがあります。目の前の風景が静かに心の底の方に残る、そんな映画でした。

1945年8月6日、広島の街にとんでもない大きな出来事が起きてしまう。映画では、直接的な表現は出てこないけれど、そのことはひしひしと伝わってくる。

そんな広島の街で、1950年、広島東洋カープが生まれる……。この映画の先に、中沢啓治さんの『広島カープ誕生物語』が、そこで描かれていた熱気や明るさがつながっているような感じがしたのでした。

制作資金の一部をクラウドファンディングで集めたことでも話題になった、この映画。エンドロールでは、クラウドファンディングに参加した人たちの名前も出てきました。この映画を応援した人たちの、たくさんのたくさんの名前。

資金難に苦しんだ創設期のカープを支えた、市民からの樽募金を思い出し、ここでも景色がつながっているように見えました。



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