今年の5月1日から元号が変わることになり、近ごろ何かにつけて「平成最後の……」と結びつけたマスコミのアクションが目につきます。
元号が変わるといっても、大晦日から元旦に変わるときと同じ。日々は連続しているもの。日付が変わるくらいのこと。
ちょっと小騒ぎしているような違和感を覚えるのは、私が昭和生まれのせいなのか。平成に愛着がないからなのか。
昨日も夕食どき、ニュースを見ていたときのこと。1月18日、王貞治さんが日本記者クラブで会見し、平成の野球界を振り返ったとのトピックスが流れる。
おもに伝えられたのは、ON(王貞治・長嶋茂雄)というか、長島さんの話。
一部分が大部分のように伝わるのはマスコミの常ではありますが、それを承知の助で報道を見てはいますが、放送時間に限りがあるとはいえ、こうやって切り取られて巨人の話題が世に浸透していくのね〜という見本のような報道でした。
しかし翌日、「野茂、ONシリーズ、大谷 … 王さんが語る野球界の平成史」(by スポニチ)という記事を見つけ、スッとしました。
「野茂君が厚い壁を突破して、見事にアメリカで成功した。球史に残る素晴らしいことをしてくれた」
日本人選手のメジャーへの道を切り拓いた野茂英雄さんのことが記事の一番最初に書かれていて、嬉しかった。もちろんこの記事だって、王さんの話の一部をまとめたものなのですが、王さんの視界の広さを知ることができる話が読めてよかったです。
記事の最後にあった言葉、「私も(現役に)戻れるものなら戻りたい」も心に残る。
野茂さんも、あるテレビ番組のインタビューで同じようなことを話していた。
現役を引退した選手が「(現役に)戻りたい」と率直に話しているのを、意外と見聞きすることはない気がします。
現役を引退してはいるけれど、ずっと野球の世界に生きている。王さんと野茂さんから、そんな現役感をしかと受けとりました。
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