11月3日、日本シリーズ、ソフトバンクとの第6戦(マツダスタジアム)。0対2で完敗。
ジョンソン、一岡竜司、フランソワ、鈴木誠也はいつもの力を見せてくれていた。それ以外は元気がないというか、犠打を決められなかった菊池涼介にいたっては負のオーラが出ていたというか。
緒方監督は「勝つチャンスは十分にあった。力の差は感じていない」と試合終了後に答えていたようです(「日刊スポーツ」)。
選手への敬意もあるだろうし、監督としての立場上、力の差を公言することはできなかっただろうし、それはあえて言わなくていいこととも思うけれど(誰が見ても力の差ははっきりあったし)。もし本当にそう感じているのだとしたら、何を見ていたんだと誤解されても仕方ない言葉。
鈴木誠也が「完敗だった」「みんな課題は分かった」(「スポニチ」)と語った言葉の方が、実際の戦いの場にいた人としての実感がこもっている。
この日、カープは二度の盗塁失敗。もう意地になってるとさえ思えるベンチの悪いムードも漂ってくる。
6連続で盗塁阻止をしたホークスの甲斐拓也がシリーズのMVPに選ばれたことは画期的。
逆にカープの捕手の肩の弱さは織り込み済みだと思うのだが、ホークスはシリーズ中、いちども盗塁、しかけてきませんでしたね。
しかし、4回にはホークスにスクイズを決められる。カープがやるべきことをホークスがやっている。パワーがありながら、緻密さも兼ね備えている。
いえ、昨年、一昨年は、次の塁を常に狙う工夫が見えていたけれど、今年はレギュラーシーズンを通しても、その意識(行動)があまり見られなかった。
シリーズが始まる前、ホークスのワンサイドゲームになるのではと思っていました。しかし、第1戦、第2戦……と善戦したカープを見て、あ。もしかしたら、行けなくはないかも? と期待がふくらんでしまった。
今年のサッカーW杯で、日本代表が予選リーグを突破したときみたいに。決勝リーグのベルギー戦で2点先制したときみたいに。
しかし、僅差は一見、互角かと思わせるけれど、それをものにできないのは結局は「弱い」ということ。
(でも、サッカー文化の浅い日本はいつまでたっても世界に勝てないと決めつけているわけではありません。10月16日のキリンチャレンジカップでのウルグアイ戦で、南野、中島、堂安ら、これまでとは次元の違うプレーをする選手たちを見て、日本のサッカーに未来を感じています)
ゲームごとに状況に応じ打順を変えてくるホークスに対し、打撃不振の丸佳浩をガンとして動かさなかったカープ。
カープベンチの頑固さには、レギュラーシーズン中から時として何度もスカッとしない気持ちになりましたが、鈴木の「完敗だった。みんな課題は分かった」という言葉がすべてを表していると思います。
今年の野球、終わりました。最後までこうして思う存分、ああだこうだ言いながら見ることができたこと、幸運です。ありがとう、カープ!
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●これはもう采配の問題というレベルではなく、選手の個々の力の差では?