2019年6月14日

みんなで沈み込んでどうする? ここで際立て長野久義。

6月13日、日本ハム戦(札幌ドーム)。

延長12回、2対2で引き分け。「3つのうち1つ勝てばよし」とした最低限の望みもかなわず。

先発の山口翔とリリーフ陣(勝ちパターンの投手を総動員)が頑張っていただけに、いや、頑張っていたからこそ2点で済んだのだけど、今日も今日とて、打てない打線がじわじわ響く。

この日も初回、長野久義の3塁打、菊池涼介のタイムリーで1点先制。しかし、塁に走者を残して1点どまり。ここでまた、前日に続き、「今日もダメかも……」という予感が。

10回、満塁のチャンスにも、フォアの押し出しで、かろうじて1点どまり。

これでは、いくら投手陣がふんばっても、勝てない。打たなければ、勝てない。って、当たり前すぎて、口にするのも恐縮です。



しかし、連鎖反応かと思うくらい、ほぼ全員が打てないのは一体どういう……。

バティスタ、鈴木誠也、西川龍馬、会澤翼……打撃好調と言われていた選手が揃いも揃って沈み込んでいる。

不調なメンバーがいたとしても、それにかまわずボンボン打つ選手がいてもよさそうなものだが。今が狙い目ですよ。いま打ったら目立ちますよ、チャンスですよー。

そんな全員泥舟に乗って沈むのを待っているかのような元気のない打線の中で、ここにきて長野久義がひとり、のびのびして見える。



楽天が日本一になった2013年、楽天のある選手たちが、松井稼頭央や斎藤隆のことを「メジャーを経験した人は雰囲気が違う」と話していた記事を読んだことがあった。

本人がもともと持っているものに加えて、より大きな世界、ハードな世界を見てきた人が放つ雰囲気って、あるのだろうなと。

それは黒田博樹にも通じること。メジャーに行かずとも、福本豊さんや新井貴浩などからも、いろんな経験を経てかもしだされるエレガントさのようなものを感じます。

長野久義は巨人で長くプレーしてきた人。巨人を特別視する言い方は好きではありませんが、勝つことが当たり前と見なされ厳しいファンの目にさらされ経てきたものがあるのかも。と、ふと思う。

カープの人気は今では全国区。しかし、巨人や阪神ほど、厳しいファンの目にさらされてはいない。

ふがいない試合をしても、結果が出ず打席に立ち続ける選手にも、最後まであたたかい声援を送り続けている大勢のカープファンを見ていて、そのあたたかさに違和感を覚えることも時にはある。

違った空気を持った人がいることは、1つの組織にとって、けっこうバカにできないこと。

もう黒田も新井さんも、カープにはいない。長野に過大な期待をするわけではないけれど、この感じのまま、のびのび打ってほしい。


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