2020年9月18日

小園海斗と坂倉将吾のスイング


先日、知人から、こんな面白い話を教えてもらいました。

人間が手足を動かすとき、薬指を外側に旋回させて使うタイプ、内側に旋回させるタイプ、人差し指を外側に旋回させるタイプ、内側に旋回させるタイプの4種類があるそうです。

たとえばドアノブに手をかけるとき、手のひらを上に向けてドアノブの下半分を包むようにして回しますか? それとも、手のひらをドアノブの上部に触れて回しますか?

意識したことがなかったけれど、たしかに身体の動かし方って決まっているな、と。

黒川伊保子さんの『前向きに生きるなんてばかばかしい』(マガジンハウス、2018)によると、人の身体の動かし方には4タイプあって、それは一生変わらないとのこと。

身体の動かし方(脳からの指令や筋肉の性質)は先天的に決まっているから、どの人に同じ指導をしても効果が出ない(その人に合った指導をしないと効果が出ない)とのこと。


それを聞いて思い浮かんだのが、プロ野球の打撃コーチ(投手コーチ)がよかれと思って、身体の動きについてアドバイス(指導)していることが、実はその選手の身体の動きにはあっていなくて、まったく的外れなことがあったりしないか、ということ。

昨年、カープの東出打撃コーチが、思い切りのいいスイングが持ち味の小園海斗にコンパクトなスイングを指導して、かえって小園のよさを消そうとしていたような。

そこまで理解して指導している人がどれくらいいるのか。なかなか興味深い話でした。


しばらく前、野球中継の折り、山本浩二さんが坂倉将吾のスイングをほめていました。坂倉のどこがいいのかをアナウンサーにたずねられ、「動きに遊び(無駄)がない」と答えていました。

この山本さんの言葉になるほど~と思った後、森博嗣さんの『森心地の日々』(講談社、2020)の中で、こんな文章に出会いました。

鳥は飛んでいるときに、ほとんど羽ばたき音が聞こえません。これは、四つ足の動物も同じで、かなり全力疾走していても、音がほとんどしません。電気自動車になっても、オフロードを走ると、タイヤを地面が擦れる音がします。機械はまだ無駄な仕事をしているようです。

たしかに、たしかに。

坂倉の動物的な(?)スイングを観るのが楽しみ。そろそろ、小園の気持ちいいスイングも1軍で見たいですよ。


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