11月25日、日本シリーズ、ソフトバンクvs.巨人4回戦。4対1で、ソフトバンクが優勝。巨人は2年連続ストレート負け(略してストマ)。
巨人は1回、坂本勇人のタイムリーで1点先制。巨人ファンに逆襲の期待を抱かせたかもしれないが、それ止まり。
優勝が決まったとき、ソフトバンクの選手たちは、「自分たちは当たり前の仕事をしただけ」と、落ち着いて見えた。
こんなにも弱いチームが相手。大喜びするほどのことでもないようにも感じてしまう。でも、手は抜きませんよ。
パワーのあるピッチャー、全員がフルスイングしてくる打者。流れが悪くなりそうなタイミングではちゃんと捕手の甲斐拓也がピッチャーに声をかけにいく。内野手もまたしかり。次の塁を狙う走塁の意識も高い。
当たり前のことをしっかりとやっているだけ。その細部の積み重ねの差も大きくなって表れているように感じた。
ともに資金力にものを言わせて補強をしてきたチーム同士たが、ソフトバンクは若い選手が何人も育って活躍している(巨人だって、若手を抜擢してペナントレース中は評価されていたが)。
試合を見ながら、「セ・リーグの選手や関係者は、この日本シリーズを見た方がいい」と思った。
中田英寿がイタリアのサッカーリーグ、セリエAのペルージャに移籍して衝撃デビューをしたとき、ある日本のサッカー選手は「その試合を見ていませんでした」と、へラッと答えていた。
シーズン中は自分がプレーをすることに忙しいから中継を見る時間はないのかもしれないけれど、レベルの高いリーグの試合を見て、研究したり参考にしようという意識はないのかな? と、素朴に驚いたことがある。ライバル心もあって、見ないふりしたのかもしれないけれど。
今はオフシーズン。時間はある。この4連戦をじっくり見れば、セの選手・関係者は思うところ大きいはずだ。
ヤクルトからソフトバンクに移籍したバレンティンは出る幕もなかった。オリックスから移籍した阪神の西勇輝は今やセのエース扱い。何なんですか、この差は。
現実を直視して、いま、セに足りないものを脳に刻みつけて、工夫を考え積み重ねていかないと。ガラパゴスの楽園でのんびりしていては、野球が面白くなくなってしまう。
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