2017年12月20日

現役を続けるということ

引退を決める時期は、人さまざま。自分で引退を決める自由がある人もいれば、新しい契約がなく、辞める道を選ばざるを得ない人も。

スポーツ選手が長く現役を続けていると(政治家なども?)、若い選手に活躍の場をゆずって、もう引退した方がいい。そんな言い方をする人が時にいます。

現役を続けていられるのは、チームからオファーがあるから。存在が必要とされているから。他人がその人の進退について、とやかく言うことに、そのつど違和感を覚えます。

僧侶の小池龍之介さんの『おじさん仏教』(徳間書店、2016)に、こんな文章を見つけました。



 世間では早すぎる引退を「潔い」と讃え、「まだできるからやる」という人を「執着している」などと批判しがちです。しかしそれは勘違いで、どちらかと言えば、早々とやめるほうがむしろ、プライドに執着していると申せるでしょう。 

潔く引退する人は、執着がないと思われがちだけど、逆に、過去のよかったときの自分(プレー・成績)にかえって執着しているのではないか。
「まだできるからやる」という人は、過去の自分、よかったときの自分に執着していると思われがちだけど、そうか。実は、そういう人は、過去ではなく、今の自分に集中していているからこそ、現役を続ける道を選ぼうとしているのでは?

中日の岩瀬仁紀さん(43歳)も、ソフトバンクを今期限りで退団し、まだ去就の定まっていない松坂大輔君(37歳)も、そうなのかもしれません。

まったく逆の見方・新しい見方をスパーンと教えてもらった気分です。

50歳になっても現役を続け、日々、自分のコンディションに発見を見い出し、日本代表にいつ選ばれても大丈夫なよう準備しているというサッカーの三浦知良さんも、相当に格好いいです。



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