キャンプインの季節になっても移籍先が決まっていなかったイチローのマリナーズ復帰が決まった。
上原浩治の移籍先のニュースもなかなか聞かないなと気になっていたら、こちらも古巣の巨人移籍が濃厚とか。
イチローも、上原も、この1年、まだまだ充実したプレーを見せてくれるのでは? と思わせてくれる昨シーズンだった。メジャーって、「実力主義」のスカッとした世界かと思っていたので、年齢という表面的なデータがそんなに問題になるのかと、意外だった。
しかし、この冬、メジャーのFA市場は停滞していて、ほかにもまだ所属の決まっていないトップ級の選手も少なくないという(イチローや上原より若い選手ですら)。そんな巡り合わせのよくない状況だったことも影響していたようではあるのですが、それにしても。
『週刊 ベースボール』の連載コラム「石田雄太の閃球眼」の「神戸にいるマスクマン」(2018年1月2日)が面白い。
データ重視が進むメジャーなのに(だから)、「1973年10月22日生、44歳」というデータがネックとなって、今回、なかなか移籍先の決まらなかったイチロー。
「もしイチローがマスクをかぶり、一切のプロフィールを明かさずにプレーしたら、“一番・ライト”でオファーする球団は必ずある。それは、神戸での練習を見れば、誰もが納得するはずだ」というのです。
年齢というフィルターに、人が左右されてしまうことは少なくない。でも、そんな先入観から自由になれたときは、とっても楽しい。
以前、こちらにも書いていますが、80歳を過ぎてからプログラミングを学んで、「hinadan(ひな壇)」というiPhoneアプリを作った若宮正子さんのような人に出会えたとき、おなかの底からそう思います。
たとえばカープの菊池涼介は守備の名手のアイコンのような存在となっていますが、菊池がもしマスクをかぶっていたとしても、そのプレーにきっと魅了されるでしょう。
新井さんがマスクをかぶっていたら、松坂君がマスクをかぶっていたら、坂倉将吾がマスクをかぶっていたら(キャッチャーマスクはかぶっていますけど)……そんな目で選手を見てみるのも、フラットでいいかもしれません。メキシコプロレス的な楽しさも。オーラ!(メキシコの挨拶の言葉「やあ!」)
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