2018年6月7日

流れを呼んだリリーフリレー、何かを起こしてくれそうな野間がほんとに起こした!サヨナラ打!

6月6日、日ハム戦(マツダスタジアム)。

1回表、カープの先発・岡田明丈が先頭打者から2連続フォアボール。野手陣との関係が悪くならないかとハラハラ。

直後に鈴木誠也のエラーもからんで2失点。投手との関係が気まずくならないかと、逆ハラハラ。その後もタイムリーとフォアが出て、結局合計3失点。

最近のカープ。投手陣の失点も目立ちますが、エラーも多い。

ところで、『週刊ポスト』(2018年6月15日号)に掲載されている、ヤクルトのヘッドコーチ・宮本慎也さんと、昨年までカープの打撃コーチをつとめた石井琢朗さん(現ヤクルトコーチ)の対談「96敗からの再出発・最弱ヤクルトの立て直し方」がなかなか面白かったです。

その中で、琢郎さんは、「石井コーチは昨年までセ・リーグ2連覇中の広島を指導しました。直接比較は無理だと思いますが……」と司会の方にヤクルトのミスの多さを問われ、こう答えていました。

「現時点でカープと比較すると萎えてしまいますよ(笑い)。カープとは違う、と割り切らないといけないんだけれど、どこかで〈もっとできるはず〉と期待する自分もいて、その狭間でもがいていますね」

この対談が行われた時点では、カープをほめていただいてるけれど……本当ですか〜とデータを見ましたところ、現時点で、セ・リーグどころか両リーグ中、カープが阪神と並んで失策33で1位でした(ポッ。赤面)。ちなみに現時点で失策数が一番少ないのが中日の18でした。(「データで楽しむプロ野球」を参考にさせていただきました)

エラーしたなら、そのあと、打撃で取り返そうとするくらいのガッツを見せてほしい。2017年のWBC準決勝・日本対アメリカで、菊池涼介がホームランを打ったときのように。

ところが、エラーした選手がその試合でヒットを打つことがほとんどない最近のカープ。そう簡単なものではないと承知しつつも、見せてほしいじゃないですか、そういう姿勢。



初回は乱れても、その後、平常になり、ゲームを壊すことはないというのが岡田のこのところのパターン。この日も2回以降は無失点。いっそ登板する前、どっかで1イニング投げてこーい。

岡田は5回の打席で代打を送られ、降板。岡田1勝が遠いです(と申しますか、カープ、1勝が遠いです)。ところで岡田は3回の打席で、やっとバントを決めました。もしかして今シーズン初めてでは? これは小さくもホッとした材料。

このあと、6回から9回まで、一岡竜司 → 今村猛 → アドゥワ誠 → 藤井皓哉の無失点リレーが素晴らしかった。6回以降、両チームともゼロ行進だったが、流れを引き渡さないムードが徐々にカープに。

9回裏、日ハムは好投を続けていた上沢直之に代わってトンキン。おぉ。これが噂の、栗山印の栗トンキン(日ハムファンのえのきどいちろうさん命名)。

丸佳浩が得意のお散歩(フォア)で、鈴木がエラーで出塁して1塁・3塁。絶好の場面と思われたところで、松山竜平がフライで1アウト。しかし、絶好の場面は、何かを起こしてくれそうな男・野間峻祥にスイッチ。

野間が打席でねばっている間、鈴木が盗塁を決めて2塁・3塁としたことも大きかった。ここで整いました。野間がヒットで、丸と鈴木がホームイン。4対3で、サヨナラ逆転です。

プロ4年目の藤井も嬉しい初勝利。ウィニングボールを持って、緒方監督に頭をポンポンされ、肩を抱かれ、祝福のツーショット。この初勝利のシーンはいつ見てもいいものですね。

おまけに、初ヒーローインタビューでは、「最高で〜っす」を声高らかに連発する野間に圧倒されたか、控えめな声ながら「最高です」。緊張のあまりふわふわしていて、所々かみかみで、通訳のクレートさんみたいに可愛らしいところを随所に見せていました。いやいや、初々しい。

遠いと思われた1勝を引き寄せたゲームでした。



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