開幕まで1週間を切った。ようやく開幕投手が大瀬良大地に決まったカープですが、先発メンバーは最後の最後まで見きわめが続きそう?
ところで、3月21日、イチローがついに引退を発表。東京ドームで行われたアスレチックスとの開幕第2戦での出来事は、本人にとっても、最後の場所にいたファンの人たちにとっても、大切な時間になったようだ。
終わり方はほんとうに人さまざまと言えど、本人が公言していた通り、最低50歳までプレーするものと思っていたので、こんな形で終わったことは意外にも思えた。
マイナーで静かに引退を迎えた野茂英雄とは対照的にも感じた。
ほぼ出番がないながらもチームに帯同し、トレーニングを続けた昨年のイチロー。それはなかなか出来ることではないと、元メジャーリーガーの岡島秀樹も今朝たまたま見たテレビ番組でそう言っていた。
イチロー本人も、「あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれない。どの記録よりもその日々を過ごしたことは、誇りに思えることだった」と引退会見でも語っていた(「イチロー引退会見」)。
まだ現役を引退したばかりのスリムなイチローと比べること自体がフラットではないが、昨年、名球会ベースボールフェスティバルで、とんでもなくポッコリしたおなかでトルネード投法を披露していた野茂さんのあの愛らしさもまたイチローとは対照的(あのポッコリした姿は野茂さんの野球に対する愛らしさとも重なって見えます!)。
野球に対する表現がそれぞれ違う二人ですが、イチローのことを思うと、野茂さんのことも思い出してしまうのでありました。
年齢というまわりの先入観がイチローを現場から遠ざけたかのように言われていたし、イチローの肉体はまだまだ現役で通用すると、その素晴らしさをたたえた記事を読んでもいた。そうやって、まだまだイチローはずっと現役で活躍する……そう思わされていたような気がします。
イチローの身体能力も、身体へのケア(自己管理)も、もちろん超一流で素晴らしかったことは間違いないが、実戦で結果を出せるかどうかはまた別の話なのだ。
こんな当たり前すぎることを、イチローを特別視する記事に自分が大きく左右されていたことに気づいたのでした(実際、イチローは特別な人だ)。
カープのスタメンは、誰が選ばれるのか。
どんなに能力があっても、センスがよくても、実戦で結果を出さないと、ゲームでは使ってもらえない。
それはまた、若い選手にとっても、ベテラン選手にとっても、まったく何ら変わりはないということに、くっきりと気づかされたイチローの引退でした。
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