2019年6月6日

連続記録もいいけれど

6月5日、西武戦(メットライフドーム)。

大瀬良大地が、西武打線にねばられ、球数増えつつも、6回1失点で6勝目。

今シーズン、今のところ大崩れするのを見たことがない大瀬良。めったやたらとガッツポーズしない悠然とした佇まいも見るたび風格が増して、たいしたものです。

田中広輔が7回にタイムリー、8回に満塁ホームランと、3安打5打点の活躍。復調なの、復調したの?

しかし、2016年、DeNAとのクライマックスシリーズで6打数連続安打と爆発しながら、日本シリーズではスンとなって沈黙していたこともあるし。まだ、認め印は押せませんよ。



1対1の同点のまま迎えた7回、西川龍馬にバントのサイン。西武のようなチーム相手には、コツコツ返すより、一気に攻め立てるくらいでないと。しかも、打撃好調の西川にバントとは。

西川はきっちりバントを決め、その後、田中や磯村嘉孝にタイムリーのバトンを渡しました。

その時点では、バント一辺倒の采配に、「つまらない」「色っぽくない」と不服をとなえていたのだけれど、ふと気づいた。

西川龍馬にとって、27戦連続安打の記録がかかっているゲームだったことを。

緒方監督は、田中がどんなに打撃不振でも、守備でエラーを連発しても、フルイニング連続出場の記録は頑としてサポートし続けているのに、西川の記録がかかった大事な1打席、こんなふうにしてチャンスを奪うのか、と。

田中がフルイニング出場をモチベーションにしていることはあんなに大事にしているのに。西川にとっても、今回の記録は声には出さずとも、モチベーションになっているかもしれないのに。



9回、1人出塁すれば西川に打席がまわるという状況で、菊池涼介とバティスタが討ち取られたあと、鈴木誠也がファウルで粘って粘ってフォアをゲット。西川に打席をまわす。

「事件は現場で起きている」じゃないけれど、ベンチがお膳立てしないなら、現場の選手がなんとかセッティングする、動かす。そんな心意気を鈴木に感じた。

西川はボテボテの内野ゴロで記録を更新した。

試合が終わったあと、ふと冷静になった。連続記録はたしかに素晴らしいけれど、ファンもそんなに記録に振り回されることはないのだな、と。記録にこだわるより、勝負にこだわってこそプロの世界だなと。

田中も西川も記録を更新できたら素晴らしいことだけれど、コンスタントに安打や打点や本塁打や盗塁を積み上げていくことの方に重みを感じたのでした。


 スポンサーリンク


〔関連記事〕

中村恭平がとまらない。松山竜平は動かない。