2020年11月4日

九里亜蓮と戸郷翔征、消化試合どころか9回をかけた決闘。


11月3日、巨人戦(マツダスタジアム)。2対2、10回延長で引き分け。

残り試合もあとわずか。カープ先発・九里亜蓮は自身初の規定投球回がかかった試合。巨人の戸郷翔征は新人王に向けて強くアピールしたい試合。

九里、立ち上がりからストライク先行のテンポのよい投球。

4回に丸佳浩のタイムリー、6回に陽岱鋼のタイムリーを許すも、8回まで2失点と地に足ついた投球。

いかんせん、味方の援護がない。きれいさっぱり点が入らない。この日は西川龍馬が4番。11月1日の試合でどうにも調子が良いようには見えなかったが、これでいいの?

野手以上に印象的だったのが九里の打席。3回裏、打席に立った九里は今日も粘る。黒田魂や。5回裏には自ら全力疾走して内野安打をもぎとり、1塁3塁の場面も作るが、つながらず。


カープは8回までゼロ行進。今日も今日とて戸郷を攻略できず。今日のブログのタイトルは「カープ打線、戸郷を援護する」に決定。

と脳にメモしたが、いや。このままでは終わらないかもという予感も。近頃のカープ、ひ弱なりに「逆転のカープ」の復活の兆しを感じる。

8回124球を投げた九里は、9回目もマウンドに立つ。9回2失点138球、しのぎました。立派。

戸郷は、8回127球を投げて無失点。こちらも立派立派。多少疲れが見えてきたので、ここできれいなまま交代かと思いきや、戸郷も9回マウンドに。

まさか、ともに9回を投げあう試合になるとは。荒野ならぬ芝生の決闘のような緊迫感。これも、チームの勝ち負けより個人の記録を優先できる消化試合だからこそ見ることができた。

原監督の意図がよくわからなかったが、それもそのはず。続投は戸郷の強い意志があってのことだと、試合後に知った。


森下暢仁の、10月24日のDeNA1戦での完投、そして11月2日の中日戦での8回無失点。これはカープファンにとっても忘れがたい試合だったが、戸郷にとっても強烈な印象を残したようだ。

「僕も身を削って投げないと」と、続投を志願した戸郷。しかし、今の森下を越えることは難しいだろう。

9回裏、堂林翔太がヒットで出塁。ツーアウトで、菊池涼介が2ラン。

10月24日のDeNA1戦。菊池がヒットで出塁して2盗を決め、逆転への道筋をつけた記憶はまだ鮮明。

またも、ここぞのときでやってくれました。

10回延長、ゲームをひっくり返すことはできなかった。今季のカープどまりという感じは残ったが、九里の負けを消した(勝ちをつけてほしかったが)。戸郷の勝ちを消した。森下の新人王がまた一歩近づいた。


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