12月9日、鈴木誠也が契約更改。3000万円プラスで、3億1000万円。
コロナ禍の状況でのこの評価に、球団への感謝とともに、自分の成績には満足していないことも言葉にしていた。「僕が打たなくて負けた試合だって多くある」と。
ちゃんとわかってたのね(当たり前か)。と思うと同時に、それをあからさまに認めるようなことはあえて言ってほしくないとも思った。
サブプライムやリーマンショックが起きて不況になったとき、ご近所のおいしいケーキ屋さんにケーキを買いに行ったときのこと。
レジで会計をしているとき、「お客さんが少なくなってね、大変です」と、こぼされたことがあった。
同じ時期、紙を取り扱っているショップに行ったときにも、「お客さんが少なくて」と定員さんに言われたことがあった。
その素直さ(?)にちょっと驚きました。どちらも、常連というほど親密な間柄ではないお店。
そんな私に話すくらい、それほど深刻で、ふつうでない状況だったということかもしれません。それでも、「お客さんにそれを言ってはダメ」と違和感を覚えたのでした。
そ れくらい大変なので、応援よろしくお願いしますということなのか、わからないが。
だとしても、買いに来てくれたお客さんに「うちは今売れてないんです」なんてマイナスのイメージ(情報)を与えるのは、客商売として、それこそマイナスだと思う。
たとえば自分の仕事が減ったり、思わしくない状況にあったとしても、お客さんに対していっさいそんなマイナス要素は私だったら話さない。
それは、「見栄をはる」とは、別のことだと思っています。信用にかかわることだと考えています。
鈴木が「まずはしっかりAクラスに入れるようにしたい」と言ったことにも、気分が下がった。
今季、5位に終わったカープ。まずはAクラスというのは、現実的な態度。
かつて、サッカー日本代表だった本田圭佑が「ワールドカップで優勝します」と公言したとき、ビッグマウスと言われたものだが、それくらいの覚悟を持って望まないとたどり着けない世界。
数日前には、「勝たないといけない試合で勝てなかった」「弱いところから3連覇があって、今は弱い時にすごく近づいている。このままだと、たぶん弱くなる」と、鈴木がチームの低迷に危機感をもっているという記事があった(「日刊スポーツ」)。
なんだかずいぶん大人しいこと言うじゃないか。もう水遊びして、はしゃいでいた時期は過ぎたということか。
契約更改の場で、「日本一を目指してしっかりとやっていきます」と言った丸佳浩とは、もちろんチーム状況が違うとは言え、はなから日本一を目指すのと、Aクラスを目指すのとでは、ますます差が広がっていきそうだ。
「まずはAクラス」なんて安全圏なことを言う時点で、優勝を目指してないの?と、士気が下がります。バカっぽく思われてもいい。「優勝しまーす」と臨む姿が毎年見たい。
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