2020年12月27日

パとセの格差はDH制だけが原因なのか?


巨人がプッシュしているセ・リーグのDH制導入。12月14日、セの理事会では見送りに。

投手も打席に立つという、伝統的な野球らしさを守りたいという考えはまだまだ根強いみたいですね。

2年連続、日本シリーズでソフトバンクにストレート負けした巨人。

昨年以上に今年の結果は強烈だった。巨人が弱いというより、セが弱いという実情をまざまざと見せつけられたようで。

パとセの一番わかりやすい違いは、DH制があるかないか。パとセの力の差を埋める手段を考えたとき、DH制がまっさきに話題になるのもわかる気がする。

9人の野手を相手にするパの野球を思えば、セの相手投手が打席に立つ時間は、投手にとってほんのちょっとした息抜きにもなり得る。

その切磋琢磨の度合いの違いがじわじわと積み重なって、目に見えて今こんなことになっている・・・という見方は、素人目にも納得しやすいです。


それでも、日本シリーズや交流戦で、セがパに勝てないのは、DH制(だけ)が原因なのか(これはいろんな見方があって興味深いのだけど、それはまたの機会に)。

DH制に反対するなら、「セの弱体化はDH制だけが原因じゃない」というクリアな意見が聞きたい。

もし、「これまでやってきたことを変えたくない」という思いに強く縛られているだけだとしたら、「夫婦別姓」を受け入れようとしない今の与党みたいだ。

全国みんな夫婦別姓にしましょうと言ってるわけじゃないんだから。別姓を選びたい人は選べるようにしましょうという提案なのに。自分が正しいと思っていることを人にまで強制したがる、あのかたくなな感覚はなんなんでしょう。


ソフトバンクがリーグ優勝したとき、セレモニーでは選手たちが大きな輪になって、万歳をしていた。

かたや巨人がリーグ優勝したとき、いつものように監督を胴上げしていた。この新型コロナで密になるなと言われている時代に、何の疑問も持たずに古式ゆかしく胴上げしていることに愕然とした。

巨人以外の、またソフトバンク以外のチームが優勝していたら、どんなスタイルにしたかわからない。

ただ、こんなところ一つとっても、パの柔軟さと、セの保守的な一面が見えるような気がした。


そんなに「変える決定」をすることがこわいなら、たとえば一定期間、セにDH制を導入して、「実験」してみたらどうだろう?

12月3日に行われた日本プロ野球選手会の大総会では、集まった12球団の選手会長や副会長ら25選手に「セ・リーグのDH制導入に賛成か反対か」というアンケートを行ったそう(「スポニチ」)。

その結果、9割以上が賛成だった。

DH制を実験するとしても、どれくらいで結果が出るものなのか想定するのは難しい。1年や2年で目に見える結果が出る(セが強くなる)かどうか、わからない。

でも、実際にプレーした選手の実感は、貴重な資料になるはず。

DH制だけが原因じゃないということも見えてくるかもしれない。

実験してほしいな。牧歌的にも見えてくる(それでも簡単に優勝できるわけじゃあないが)セ・リーグ村に変化がほしい。活気がほしい。


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