珍しく、朝ドラを見ています。ラジオで、柴田理恵さんが伊集院光さんに、「カムカムエヴリバディ」面白いから、見て見て。と、強力におすすめしていたのがきっかけでした。
見始めたのは第3週の途中から(現在は第5週目)。なかでも、主役の上白石萌音さんの演技にひきこまれています。
たいていドラマを見ていると、「これは作り物だから」と客観的になることが多いですが、萌音さんがそのドラマの世界に、その時代に生きているような感じがするのです。
近所の子どものセーターの肘のあたりがほころびているのに気づいて繕ってあげたり、おはぎをこしらえるその手つきが自然で、生活を慈しんでる感じがあって、素敵だなと見ています。
萌音さんが実生活で、繕い物をしたり、おはぎを作っているかどうかは知らないけれど、そういうことを憶測させない演技がいい。
今日は、主人公の嫁ぎ先の女中・雪衣を演じる岡田結実さんが台所仕事をしているシーンがあった。包丁を持って野菜を切る手つきがちょっとぎこちないように見えた。
結実さんがふだん台所に立っているかどうかは預かり知らぬことだけど、「手慣れてないのかな」と、ここで現実に、演じていない世界の結実さんに引き戻される。
「生活感」と言えば、カープOBの達川光男さん。達川さんの実況解説で、「生活感のあるプレー」という言葉を初めて聞いたとき、わかるような、わからないような、でも妙に説得力ある表現だと思いました。
生活にかかわるプロ野球選手の契約更改、続々進んでおります。
カープの場合、全般的に、若手にはしぶいのは定石。
それでも今年、栗林良吏に対する5300万円、坂倉将吾の5000万円、森下暢仁の7500万円は頑張った方なのかな? これが十分な額かどうかはさておき、優勝していないし、他球団だったらどうだったか、とかいろいろ思うことはありますが。
しかし、契約更改前半の、いつもながらの若手へのちょんまりした評価には、げんなりします。宇草孔基の100万円upとか、中村奨成の200万upとか。
宇草は途中から、チームを活気づけてくれたイメージが強い。それでも100万なのかぁ、とか。
奨成は、もっと積極的に起用されていたら、もっと結果を残せていたのではと、可能性を感じさせる打席を見せてくれていたので、別の人が采配していれば、もっと増額していたかも、とか。
森下も、勝ち数が二桁超えていたら、さらにプラス評価されていたのか、とか。
森下の場合、とにかく打線の援護がなかったことも多かったが、替え時にひっぱったり、勝ちにいく継投をしなかったベンチの采配も、森下の勝ち数を増やせなかった原因だと思う。
監督やコーチによって、選手の年棒も変わり得る(球団が違っていたら、というのも大いにあるが)。
自分たちの采配(選手起用)が選手たちの生活に影響していること、監督やコーチは自覚があるんでしょうか。自分も選手時代、いろんな思いをしたと思うのだけど。
そういう意味で、佐々岡監督と河田ヘッドコーチらには、生活感がない! やとわれ感満載だ。監督やコーチもまた選手と同じ個人事業主なのに。戦いの場にいるという臨場感もあんまりなかった。
来季は、選手も、ベンチも、生活感出していこう。スターは生活感見せなくていいのかもしれないが、それもまた生活。