2023年3月20日

大谷が驚かせてくれたのはプレーだけじゃなかった


明日、WBCの準決勝、メキシコ戦。先発は佐々木朗希と、栗山監督が発表。

これはもう、1月22日放送の「石橋貴明のGATE7」(TBSラジオ)で、日本代表の吉井理人投手コーチ(ロッテ監督)がすでに語っていたのですよ。

栗山監督がどう考えているかわからないけど、勝手な個人的な考えでは、「世界は山本由伸と佐々木朗希を見たいだろう」と思っている、と。

その頃は、アメリカの環境に慣れている大谷やダルビッシュに託すのかと思っていたので、このサービス精神? 面白がり精神? やっぱり吉井さん、面白いですね。


ところで、3月17日、WBC公式ツイッターが「偉大な開催国」と日本を讃えた。(「ENCOUNT」)

この投稿には、海外からも「日本の情熱とホスピタリティーに勝るものはない」「準決勝や決勝もここで開催すべきだ。異様な雰囲気」「素晴らしい」「日本は見ていて最高だった」といったコメントが寄せられたそう。

MLB公式サイトのマイケル・クレア記者は「東京ドームでは、ファンが相手チームに対しても、打撃練習後や試合後などに拍手を送ることが〈リスペクトの表れだ〉と気に入った」。(「Full-Count」)

大谷が一塁のベースカバーに入るときの声援の大きさに、「投手の守備の美しさをリスペクトする観客が大好きだ」とも。


イタリア代表のフレリックは「東京ドームは、信じられない、言葉に表すことができない雰囲気だった。バッティング練習をしに、午後3時にフィールドに出たら、ドームは満席だった。私たちに拍手をしてくれた。一生忘れることのないような体験だった。素晴らしかった」(「Full-Count」)

韓国代表のエドマン(韓国系アメリカ人、カージナルス所属)は「僕が見た中で一番クールだったものの一つは、日本では選手一人ひとりにファンが作った応援歌があったこと。プレーするには抜群の環境だったね。そこで過ごした時間の全てを本当に楽しんだよ」(「THE ANSWER」)

いちプロ野球ファンとしてWBCを存分に楽しんでいますが、こんなふうに言っていただけるなんて、嬉しいです。


どの試合でも、それぞれのファンが楽しんでいて雰囲気あると思うのだけど(メキシコとかメキシコとか)、「異様な雰囲気」って?

3月6日、大谷は、中日との強化試合のヒーローインタビューで、「まだまだ声援が足りないので、もっともっと大きい声援をよろしくお願いします」と言った。

「熱い声援ありがとうございます」とか、「みなさんの声援が力になっています」は、カープでなくとも、他の球団の選手からもよく聞く台詞。

以前は出来すぎ君と遠めに見ていた大谷だが、そのへんの優等生ではなかった。こんなこと言えるの、大谷くらいでは?(菊池涼介や鈴木誠也なら言ってくれるかな?) 

声出し応援が解禁になってまだ間もない頃。まだまだ控えめと映ったのかな。


それまでも誰かが打てば、点が入れば、ベンチの誰もが喜びはしていた。でも、大谷とヌートバーが合流して、この二人のベンチでの感情表現がとびぬけて豊かで、なんかめちゃくちゃ野球を楽しんでる感じがした。

ちょっとしたカルチャーショックというか、新しいカルチャーを教えてもらったというか。

その上に、大谷の「もっともっと大きい声援を」で、ファンも、もっと喜び表して、もっと声援送っていいんだって、教えてもらった気がする(コロナ前の甲子園やマツダスタジアムの真っ赤な応援もなかなかのものだったと思う)。


フィギュアスケーターだった村主章枝さんは、それぞれの国で観客の雰囲気というのは違っていて、たとえばイタリアとか、声援が大きくて、選手を盛り上げてくれると話していた。

大谷のプレーは、想像していた以上に私たちを驚かせ、楽しませてくれた。日本のチームにやってきた外国人選手以上に、黒船的な衝撃を与えてくれた。

それと一緒に、野球をいっそう楽しむ文化まで持ち込んでくれた気がする。明日が楽しみ!
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