2023年11月11日

新しさを拒むカープにエディー・ジョーンズの名言を


今朝、ラジオで面白い話を聞いた。

先日、ラグビーオーストラリア代表ヘッドコーチを辞任したばかりのエディー・ジョーンズさんと対話した、スポーツジャーナリスト・生島淳さんの話。(「まとめて!土曜日」TBSラジオ、11月11日)

2012年から2015年まで、日本代表ヘッドコーチをつとめていたエディー。再び、日本代表のオファーがあったのではと噂されているけれど、今のところオファーはないそう。

ただし、「私の情熱は日本代表にある」と。


そこで、「もし、ヘッドコーチになったら、どんなプランを考えているんですか?」と問うた生島さんに返ってきたのがこの言葉。

「まず、メディアも、ファンも、新しい状況に慣れることだ」

そのココロは・・・

「たとえば、リーチマイケル、稲垣啓太、堀江翔太ら、2015年のワールドカップから出ているベテラン選手というのは、ポップミュージックと同じだ。耳慣れているので、彼らが出てくるだけで、みんな安心する。ただし、そればっかりやると、成長がなくなる。新しい環境、新しい選手が出てくることに、メディアとファンは準備しなければならない」


これを聞いて、はい。思い出しましたとも、今のカープを。

菊池涼介は今でもスタメン張れる選手ですが、田中広輔、會澤翼、松山竜平ら、三連覇に主力だった選手が当たり前のように重用された今季のカープ。

野間峻祥や上本崇司らも、多くのカープファンにとっては見慣れた選手たち。カープ在籍期間は短いが、秋山翔吾は野球界でポップミュージック的存在。

いや、ファンだけじゃなく、球団や、新井さんや、地元メディアにとっても。


エディー・ジョーンズは昔から、「わたしの仕事は、選手の居心地を悪くさせることだ」と言っているそうです。

居心地がいいと、そこで満足してしまって成長のスピードが緩んでしまう。常にプレッシャーをかけ続ける(それは選手にとっても、スタッフにとっても、大変なことだけど)。

そして、選手だけでなく、ファンにもそれを受け入れる準備が必要だ、と。

もし、ヘッドコーチになれるのであれば、新しい選手が活躍できる仕組みを作っていって、やりたい、と。


今年のラグビーW杯フランス大会で主力だったのは、前回、前々回のW杯を経験したメンバーだったと聞いて、驚いたことがある。それって、まんま今のカープ。

「カープは家族」と掲げる新井さん。私はその言葉にずっと違和感がある。

でも、地元メディアは何の疑いもなくそのフレーズを使っているように見える。その言葉を受け入れているカープファンの方がもしかして多数派なのかもしれないけれど。


「20~25歳の核となる選手を育てないといけないというのはあるけれど、それありきではスタートしない。結果を出しているのに無理に世代交代を進めるということはやらない」と語っていた新井さん。(「デイリースポーツ」)

今年はシーズン前にWBCのあった変則的な年。WBCの影響が少なかった(栗林良吏以外は)ことはカープに少なからず幸いしたと思うのです。

2位になれたことは嬉しかった。昨年までの3年間がとてつもなく楽しくなかっただけに。

でも、球団も、地元メディアも、今のままでいいと思っているような、新しい状況を拒んでいるような感じがして、おなかの底からはワクワクできなかった。

私は、新しい環境、新しい選手が出てくる準備は出来ています。出てこーい。出してこーい。
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