私の住んでいるエリアではあんまり聞かないので(知らないだけのことかもしれませんが)、地元のファンとの距離の近さにカープならではのものを感じてしまいます。
駅ビルなど、なじみのある場所で行われていて、会いに行けるアイドルさながら、ご近所の方がうらやましいです。と思っていたら、応募1200人の中から抽選で選ばれし100人のファンの方が対象だったようで、やっぱり狭き門だったのですね。
今年の野村。勝ち数だけを見ると、もの足りなく感じる人も、もしかしたらいるかもしれません。でも、打線の援護がなくても、中継ぎが打たれ「勝ち」が消えても、たんたんとマウンドに立って試合を作り続けていた姿は、黒田博樹と重なりました。
『Number』(2017年10月12日号「カープの時代。」)で、広島のリーグ優勝に寄せた黒田の手記にはこう書かれていました。
“ 相手のエースと投げ合い、打線との噛み合わせが悪く勝ち星がつかなくても最後までローテーションを守り続けた祐輔は数字以上に評価されるべきで、彼でなければできないポジションだったと思います。”
また、衣笠祥雄さんは『週刊ベースボール』(2017年10月2日号「カープ&ソフトバンク ペナント制覇!!」)にて、こんなふうに書いていました。
“ 開幕前、黒田博樹の抜けた穴が最も懸念されていましたが、キャンプ、オープン戦を見ていくうちに、私は「この穴は埋まった」と安心しました。それは野村祐輔という存在がいたからです。確かに野村は昨年、16勝を挙げて最多勝に輝いていました。ただ、白星という部分ではない。練習中の立ち居振る舞いなどを見て、本当に成長していた。黒田が担っていた精神的支柱という役割を野村が十分に果たしてくれるだろうと感じたからです ”
見ていてくれる人は、ちゃんと見てくれている。
嬉しくなる先輩たちの言葉でした。
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