チャンスで点を取れない打線、力投した先発投手の勝ち星が消えた瞬間、打った打者を打たない打者に途中で交代させる不可解な采配……そんなことに無力感を感じることもない、こんな穏やかな夜は久しぶり。
しかも、フレッシュオールスターで、小園海斗が日ハムの吉田輝星から先頭打者ホームラン!
6月20日のロッテ戦の初打席で初ヒットを打ったときもそう思いましたが、持ってますね。
打ってくれたら面白いな〜と思っていたら、打つどころか、ホームラン。こんなふうに期待に応えてくれるなんて、なかなか出来ないこと。素晴らしいスイング。
林晃汰も2回に2点タイムリーを打ったし、久しぶりに野球を見ていて爽やかな気分に。
6月12日の日ハム戦で吉田に完封されたゲームでは、まだ小園はファームにいたんだな。出てもらえば面白かったな。
小園は2軍に降格されてからも打撃好調のようで、いずれまた上がってくるだろうと待っていたけれど、こうしてホームランを打ってMVPに選ばれる活躍を見せてくれたのだから、首脳陣も1軍にあげないではいられないでしょう。よくぞやってくれました。
もともとそういう顔つきなのかもしれないけれど、小園、いつも笑っていますね。カラッと明るい。華がある。
いま泥舟のようなドロ〜ンとしたカープに、この明るさ、必要。
一方、7月11日、メヒアが登録抹消。ガーン、です。メヒアからは1軍でプレーできる喜びがあふれてた。守備では緩慢なプレーもありましたけれど、ベンチに下がるときも軽快に走っている姿は溌剌として、気持ちがよかった。
おとなしすぎる打線にあって、ある程度、結果は出していた。期待通りでなかったというのか? 期待に応えていない選手はもっとほかにいたのでは?
小園が1軍に上がってきたとしても、どんな使われ方をするのか、期待はできない。
選手の力量やコンディション、期待値を見きわめて、腰を落ち着けた選手起用をしてもらえることが一番。選手にはそういう環境を与えてほしいし、選手のモチベーションを下げるような(足をひっぱるような)こともしてほしくない。
でも今のベンチには、そんな気持ちの余裕も、力量もあるとは思えない。7月10日の中日戦で二塁打を打った三好匠を早々に交替させるようなベンチに期待するのは、身体に悪いだけ。メヒアを2軍に落とすところからして、結局何も変わっていない。もう期待するのはやめにしました。
期待するのは、選手が自ら自分を作っていってくれること。
かつて、豊田さんが『日本経済新聞』のスポーツ欄で連載していたコラム「チェンジアップ」に、「自ら学び、育ってこそプロ」(2012年2月2日)という文章があったのを思い出しました。
プロには「教える」「育てる」はない。
「学ぶ」と「育つ」があるのみ。
小園が自分の持っている力を発揮して、自ら育っていってくれる姿を見たいです。メヒアも、高橋大樹も、曽根海成も、遠藤淳志も!
来てくださってありがとうございます
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