2020年1月4日

小園海斗と黒田博樹の重たい言葉


1月4日の「プロ野球No.1決定戦! バトルスタジアム」(日本テレビ)。カープからは、西川龍馬、床田寛樹、小園海斗が参戦。

このラインアップ、私的にすごくいい。カープの広報(かどうかわからないけど?)、グッジョブ。

「パワー・ザ・バッティング」では、西川が、西武の金子侑司とイケメン対決。

壁一枚をはさんで、壁の真ん中にある的に向かってボールを打ち続け、先に相手側に的を落とした方が勝ちというゲーム。西川が金子を制し、「技(すごわざ)No.1」に。

ラグビー日本代表の山中亮平選手がキックするラグビーボールに書かれた数字を読むという早押しゲームでは、小園が日ハムの近藤健介を制し、「脳(ずのう)No.1」に。

カープ大活躍。小園は動体視力のよさを見せつけてくれました。

そう。2019年、閉塞感の強かったカープにあって、小園はスカッと輝く一つの光でした。その小園、プロとしてスタートした1年を経て、こんなふうに答えていたそうです(「スポーツ報知」)。

「毎日毎日、死にそうになるくらい気持ちがやばかった」



この言葉を聞いて、黒田博樹のことを思い出した。

1999年、夏休みでたくさんの子どもたちも楽しみに見に来ていた試合でのこと。初回にホームランを4本打たれ、初回で(二度書いた)6点献上したという。

「そのときは、本当に死のうかと思った」(『決めて断つ』文庫版、221ページ)

ヤンキースでプレーしていたときの「ニューヨークの家にベランダがあったら危ないと思ってました。ベランダがあったらもしかしたら……」と語っていた映像も見たことがあります。

大きなプレッシャーを抱えている人の重たい言葉です。

死んでしまうくらいなら、その仕事は断った方がいい。人間、ときには断ることも必要。

でも、黒田は大きなプレッシャーを自覚しつつ、その中で自分のできることを一つ一つ見つけ、行動していった。



小園は「正直寝られないくらいだった」とも語っていた。慣れない1軍という環境で、エラーし、それが負けにつながった試合もありました。

黒田は睡眠について、メジャー時代、翌日がデーゲームの場合は、ふだんから睡眠導入剤を飲んで早めに寝るようにしていたとも『決めて断つ』で語っていた。

睡眠導入剤を飲んでいる選手は他にもいるだろうけれど、黒田のようにオープンにサラッと語っていた人をそれまで見たことがなかった。

黒田は「ボクは中学生以来、野球を楽しいと思ったことは本当に一度もない」とも語っていましたが、そんなこと言う野球選手、あんまり見たことない。

そう言えば黒田は、カープに復帰してから「職責」という言葉を使っていました。そんな言葉を使う野球選手も聞いたことがない。黒田はやっぱりちょっと異質というか独特。

「職責」を感じるからこそ、お客さんが見に来てくれる仕事だからこそ、プレッシャーが大きいのは当然のこと。

いつも笑ってるように見えた小園も、そのプレッシャーとたたかっていた。昨シーズン、緩慢な走塁をした野間峻祥の緩慢プレーが対極に浮かんでしまった。

小園が黒田のようにスペシャルな存在になってくれたらいいなと思う。


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