2020年1月17日

小園海斗の宣言と、田中広輔のタナキクと。


昨年のキャンプ初日、こんなことがありました。

小園海斗が「新人の小園です。よろしくお願いします」と挨拶したところ、上本崇司が「声が小さーい」とダメ出し。「田中選手からショートのポジションを奪えるように頑張ります!」と成り代わって宣言され、周囲は爆笑、小園はひたすら苦笑い。(「日刊スポーツ」)

今年の小園、2年目の小園は、自主トレにて「遊撃を獲りにいくつもりで頑張ります」と宣言しました。(「スポニチ」)

一方、新しく選手会長になった田中広輔。昨年受けた右膝の手術の経過も良好のようで何より。

ケガ明けなこともあって、沖縄での自主トレでマイペースで調整中にもかかわらず、1月15日から始まった広島での合同自主トレには選手会長として挨拶にかけつける。

静かな覇気、感じます。寡黙な印象がありますが、口数少ない選手会長、そういうのもいいと思います。



ポスティングでのメジャー挑戦を表明していた菊池涼介のカープでのプレー続行が決まったことも、奮起の種のひとつとなっているようで、こんなことも語っていました。

「やっぱりキクがいるのといないのとでは違う。僕自身同級生で、ずっと二遊間でやってきたので、2人でもう1回“タナキク”というのを全国のみなさんにしっかりとアピールできるように、2人で一緒にチームを引っ張って活躍したい」(「日刊スポーツ」)

今年のカープが「タナキク」であっても、なくても、私はどちらでもいいんです。選手たちのわくわくするプレーを見せてもらえるら、どちらでも。

でも、田中にとって、それがモチベーションになっているなら、それは大切に思いたいとも考えました。



フィギュアスケートの羽生結弦。昨年末の全日本選手権で、今までこんな羽生、見たことない。というくらい、ジャンプがほぼ決まらず、1位を逃した。

エキシビションでは、自分のよかったときを思い出したいと、ソチオリンピックで金メダルをとったプログラムを滑っていた。

ケガで十分な練習ができなかったソチオリンピック。不屈の精神で金メダルを手にした姿は圧巻だったし、美しかった。

ただ今シーズンの羽生を見ていると、心技体の「体」の部分で、ライバルのネイサン・チェンとの差を感じる。ネイサン・チェンの体幹の強さ感じるジャンプを見ていると、かなわないんじゃないか、と。

羽生のプログラム選択は痛々しくも見えたけど、自分の不振を乗り越えるため、よかったときを思い出すため、アクションを起こすのは本人の自由だ。

昨シーズン、「タナキク」にこだわって、打撃不振の田中を使い続けた緒方前監督。いいときの思い出にこだわったフラットでない選手起用は、チームに悪影響を及ぼした。

小園と田中、どちらを使うか、ベンチがフラットな眼をもってのぞんでくれることが、選手の奮起と同じくらい大切。よろしく頼みます。


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