2021年7月27日

今年前半、心に残った野球実況解説


昨日、藤川球児さんの話を書きましたが、野球の実況解説を聞いていて、面白いと感じることは少ない。

その点、藤川さんの解説は密度が濃く、話があふれるように出てきて、野球について考えていることがたくさんあるんだなと感じる。

藤川さん、ますます仕事が増えそう。指導者としてもお声がかかりそう。カープに招かれることはないだろうけど(涙)、将来が楽しみ。

現役を終えても楽しみにされるなんて、すごい。というか、解説に現役感があるから、聞いていて楽しいんですね、きっと。


ところで、解説と言えば、忘れられないことが。今年、ソフトバンクとの交流戦を、radikoのエリアフリーで聞いたときのこと。

藤原満さんという方だったと思うのだけど、2日続けて実況されていて、ちょっとびっくりした。

野球の解説者が2日続けて登場することのは見たことなかったので。人手抑えてるの? いつもそうなのかどうかわからないが、その地方によっていろいろなんだなと、新鮮でした。

で、その藤原さんの話し方が物腰柔らかくて、なんだか素敵だったのです。


試合を見ながらある話題になったとき、ちょうどイニングが終わってCMが入るタイミングに。そのとき、藤原さんはアナウンサーに「あとでまたお話しましょう」と、いったん終えた。

その語り口が落ち着ついていて、まるで優しい内科のお医者さん、みたいな。こういうタイプの解説者は初めて。

藤原さんは、1968年、ドラフト4位で南海ホークスに入団し、コーチもつとめた方。

放送を聴くまで藤原さんのことは知らなかったので、なんのバイアスもなく、その解説を聴いた。押し付けがましい感じがなく、選手に対してのリスペクトを感じる丁寧なもので、聞いていて心地よく、不思議と心に残りました。


カープのラジオ実況といえば、広島の放送局、RCCを聞く機会が多いですが、今は、安仁屋宗八さん、山崎隆造さん、天谷宗一郎さんの3人体制。

天谷さんは、中身、記憶に残らない。発見がない。「解説しなくては」と頑張って話そうとしているが、これは解説なのだろうか。声は素敵です、声は。

山崎さんは、外野手としてゴールデングラブ賞に4度に選ばれたという、私の中ではすごい人。「個人的な感想で恐縮ですけれど・・・」を枕詞に解説されることがあるが、解説は個人的なものなのでは。枕詞なしに、どんどん切り込んでください、お願いします。

安仁屋さんは、野球を見始めた頃の私には楽しみな時期があった。ときどき遠くから花見見物してるような解説者を見かけることを思うと、自分がマウンドに降り立って解説している臨場感がある。

一昨年、田中広輔が絶不調にもかかわらず、緒方全監督が起用し続け、チームのムードも悪くなっていたとき、安仁屋さんは「田中は出場し続けたほうがいい」と言っていた。そのとき、気持ち、引きました。

藤川さんの解説は、解説って創造的な仕事なんだなと感じさせてくれる。こういう解説をしてくれる人が増えると、野球の質も上がるような気がする。


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