2022年1月27日

カープに、球界に、いま物足りないこと


フタを開けてみないとわからないけれど、今年のカープ、期待したい個々の選手はいる。

昨年、九里亜蓮が最多勝、鈴木誠也が首位打者(いつかのヤクルト状態ですね)。

誠也はいなくなるけれど、坂倉将吾は打率2位。カープ、打点王とホームラン王は期待できないが、首位打者争いは楽しみにしても怒られないでしょう。

投手陣は、森下暢仁に最優秀防御率を取ってほしい。1年目は2位、2年目は4位。たいしたもんじゃー。最多勝や勝率は、打線とのからみ、相手チームとの巡り合わせもあるから、多くを望めませんが、防御率はまだしも自分でなんとかできなくはないところ。そこをひとつバシッと。

強気で攻めた1年目のようには行かなかったが(打線の援護もだったのだが)、辛酸なめた昨年。経験値を増やしたところで、さらに上のステージに行ってほしい。


これまた、打線とのからみがあるけれど、栗林良吏にはセーブ王を。2年目、マークもきつくなるだろうけれど。

最優秀中継ぎ投手は、カープから出なくてもいいです。選手に無理な登板をさせてほしくないので。ノー・モア・今村! ノー・モア・フランスア!

昨年のヤクルト、高津監督は先発の奥川恭伸らの登板間隔をあけ、無理をさせないマネジメントが評価されていたが、中継ぎの清水昇はどう見ても登板過多。

143試合中、72試合ですよ、ほぼ半分ですよ。そのことについてはあんまり取り沙汰されていないけれど、矛盾を感じます。清水の活躍は素晴らしかったけれど、身体が強いのかもしれないけれど、清水の肩が心配です。


それはそうと、最近、ごっそり物足りないのが盗塁数。

昨年の盗塁数トップは、セ・リーグが中野拓夢の30コ。パ・リーグは、源田壮亮・荻野貴司・和田康士朗・西川遥輝の24コという団子状態。

カープにいたっては、鈴木誠也、野間峻祥、曽根海成の9コが関の山。チームで68コ。それでもリーグ3位。DeNAはその半分以下の31コ。

1月23日の「石橋貴明のGATE7」(TBSラジオ)のゲストは、福本豊さん。先週の江夏豊さんに続き、またしてもレジェンドが、稀代の勝負師が。

福本さんと言えば、盗塁。1971年から12年連続でパの盗塁王。1972年には106コという、めまいのしそうな数字が。少ないときでも54コ。それを思うと、最近の盗塁数の物足りないことよ。


この日、福本さんの言葉でもっとも脳に残ったのは、「意味のない盗塁は面白くなかった」。

現役時代、「僅差の試合や、勝負のかかった場面でこその盗塁」という考えがあった。簡単に走れる場面や、大差がついていて1点返すのが目的というシーンでは面白くなかったとか。

盗塁の世界記録を達成した西武戦では、5~6点差あった場面でベンチから盗塁のサインが出たそう。だが、「いやや」というサインを返したというエピソードが。

しかし、ピッチャーが何度も何度もけん制してくるので、「ほんなら走ったるわ」と盗塁決めた。記録を達成した花束をもらったけれど、笑ってはいなかった。


福本さんにとっての盗塁は、数を増やすための盗塁ではなく、勝つための盗塁。意識が違う。

そういうしびれるシーンをもっと見たい。

でも、福本さんがすごいのは、通算1065の盗塁数だけじゃない。それだけの盗塁するために、出塁していたということ。代走じゃないですからね。2543本のヒットを打ち、フォアを見極めての数字。

あぁ、ヒリヒリした試合が見たい。

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