2024年12月7日

それ、いま言わないで、前田健太!


お正月に放送される秋山翔吾のラジオ番組の収録で、「最後は日本でキャリアを終えたい」と言った前田健太。(「日刊スポーツ」)

前田が自分のキャリアについて、何を思い描くかはまったくもって前田の自由。なんだけど、それ、今、言う?

現役メジャーリーガーとしての臨場感のなさに、ちょっと妙な感じがした。

ダルビッシュ有や大谷翔平がそんなこと言うだろうか。そもそも、野茂英雄さん、イチローなど(松井秀喜も?)、メジャーの第一線で足跡を残した選手はキャリアの最後を日本で迎えていない。

黒田博樹は違いますよ。メジャーでのオファーを蹴って、カープに帰ってきたわけですから。


タイガースとの2年契約が終わる来季のオフ以降、前田がどうするか、どこからオファーがあるかわからないけれど、思っていても口にしないでほしい。

口にするということは、「そう遠くない将来、日本に帰ってきますので、そのときはよろしくお願いします」と、前もって弁解されているような、そんな感じがしてしまった。

メジャーはしんどい。最後は慣れた環境の日本で少し楽をして終えたい。そんなふうにも感じてしまった。

日本のプロ野球だって結果主義で競争の世界(カープは甘い緩いけど)。けして楽なわけはないけれど、メジャーで結果を出せなかった有原航平が今季パ・リーグの最多勝。


カープが前田にオファーを出すかどうかもわからないけど。黒田博樹にはメジャーに行ってからも、毎年オファーを出していたようだけど。

この前田発言の記事、普段は目を通さないヤフコメを少し追ってみたところ、好意的なコメントが揃っていて、意外だった。見たのは一部。でもカープに帰ってきてほしいというウェルカムな声が続いていて、びっくり。

前田はきっとチームの力になってくれるかもしれない。本人も、ボロボロの状態になって戻ってきたいなんて、毛頭考えていない。

前にも書いたけど、前田が日本に帰りたがっているという話を聞いたとき、カープに帰ってきて親分風吹かされたら嫌だなと思った。吹かさないかもしれないのに、ごめんね。

でも、せっかくカープがベテラン温情体質から脱しようとしているときに(いやまだこれはわからんが)、ちょっと嫌だな、と。


黒田はヤンキースにいたとき、住んでいたニューヨークのマンションにベランダがなくてよかったと言っていた。負けた日、ファンの期待に応えられなかったとき、飛び降りたくなったから、って。それくらいプレッシャーのある世界。

黒田のように、メジャーでローテを守って結果を出し、日本に帰ってきて主力としてカープを25年ぶりの優勝に導き、後輩にも影響を与え、2年連続二桁勝利で、ファンに愛されキャリアを終える・・・あんな美しすぎる終わり方こそ稀有。

私のカープ歴はそんな黒田からスタートしているので、望む基準が厳しくなっているのかもしれない。でも別に普通だと思ってる。


12月7日、大阪で開催された高津監督とのトークショーで、新井さんがシーズン中のこんなエピソードを明かしていたそうです。(「スポニチ」)

大失速した9月、試合前のメンバー表交換のとき、高校の先輩でもある高津監督に「寝られないんです」と悩みを打ち明け、「そんなん普通だ」と言われたとか。

さすが監督の先輩(先輩の監督)。新井さん、寝られなかったのは辛かったと思うけど、飛び降りたいとは思わなかったみたいで(おそらく)、よかった。

前田〜、今からセカンドキャリアとまでは言わないけど、次のキャリアを語るみたいなこと、今しなくていいから。まだまだメジャーでしびれる投球、見せて。
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