栗林良吏がセ・リーグの新人王に。
終盤、栗林は出番が少なくなり、DeNA・牧秀悟の存在感が増した。もし新人王に牧が選ばれたとしても、牧ならいい。と、覚悟していました。
栗林がとれなかったとき、ショックなので、クッション準備してたわけです。そう思えるくらい、牧は素晴らしかった。
しかし、ペナントレースも終り、1ヵ月あまり経ってくると、いや、やっぱり新人王は栗林、と確信めいてきた。
クローザーとして、失敗できない局面を何度も何度も任され(いえ、失敗してもいいんですけど。というか、するときにはするものだ)、53試合に登板、0勝1敗、37セーブで防御率0.86。鮮烈でした。
リーグ戦外の活躍は加味されないとしても、東京オリンピックでのクローザーとしての仕事も印象強かった。
しかし、佐々岡監督も、日本代表の稲葉前監督も、よくもまぁ新人にこんな重責を。だが、はまった。期待以上の仕事をした。
パ・リーグの新人王は、オリックスの宮城大弥。文句なしの、断トツの選出。13勝も素晴らしいが、4敗という数字がまた眩しい素晴らしい。貯金が9って!
チーム事情は対照的でしたが、栗林も宮城も、新人らしからぬ活躍でした。
激戦と言われた今年の新人王。今回は、新人特別賞として、セは、ヤクルト・奥川恭伸(9勝)、阪神・伊藤将司(10勝)、中野拓夢内(盗塁王)、佐藤輝明(24本塁打)、牧秀悟(打率リーグ3位)の5人が受賞。
パは、日ハム・伊藤大海(10勝、防御率リーグ4位の2.90)が受賞。
例年だったら、この新人特別賞をもらった6人が新人王に選ばれていてもおかしくない成績ぞろい。
牧は同時受賞か、それが無理なら特別枠が作られフォローされるといいなと思っていたが、それ以外に5人も。大盤振る舞いすぎないか?
たたえたい活躍をした6人だが、この6人が新人王を目指していたとしたら、この特別賞はちょっと中ぶらりんかも。新人特別賞という名がなくても、この5人の活躍の記憶は消えないもの。
栗林にとっては、森下暢仁の存在も大きかったようですね。「暢仁には負けたくない」と。
「同期の森浦(大輔)が後半戦調子を上げて来ていたので、それに負けないようにと思った。同期の支えがあって頑張れました」とも。(「デイリースポーツ」)
チームに、リアルに、好敵手がいるという幸福。
昨年、森下暢仁がいなかったらと思うとゾッとすると書いたことがあるが、今年もまた栗林がいなかったら、焼け野原になっていたんじゃないかと。コワイ、コワイです。
有言実行の新人王獲得が2年続いたカープ。ここだけは、とりわけ眩しい。
1年目でかなり働いた栗林と森浦、2年目だけど先発1年目の玉村昇悟はとくに、思ってる以上に疲れているはず。オフは心底身体を休めてほしいです。