朝ドラの「カムカムエヴリバディ」。3代目ヒロイン・ひなたの小学生時代の同級生の男の子、吉右衛門が高橋昂也にちょっとだけ似ていると2月9日に書きましたが。
10日の放送から、ひなたが小学生から一気に高校3年生に。で、その日、初登場のひなたの弟役の子役が、小園海斗に似ている気がする。
この連続技、どういうこと? どんだけ狭いとこ突いてくんの? と、ひとりツボにハマる。
世にあまたのスポーツがある中で、好んで見るのは、プロ野球とフィギュアスケート。冬のオリンピック。2月10日、フィギュア男子、終わりました。
18歳の鍵山優真が初出場にして銀メダル、素晴らしかった。あの安定感、崩れなさ。制球の乱れない奥川恭伸のよう。
ジャンプの転倒はあったけれど、攻めたプログラムで銅メダルの宇野昌磨。ぐいぐいインコース攻めするピッチャーのよう。面白かった。無難におさまらなくていい、(悪いときの會澤翼みたいに)外へ外へ逃げない。この姿勢にも感じ入りました。
羽生結弦はフリープログラムで、4回転半に挑戦。初めて公式に4回転半と認定された。回転不足と転倒で大きく減点はされたけど、誰もやったことのないことを切り開いた。
これは野球の試合じゃない。自分の投げたい球を思い切り投げればいい。もちろん勝ちにいくために4回転半をやっただろうけれど、勝ち負け以上のものが刻まれた。
4年前のような圧倒感はないけれど(なんだか身体が辛そうです)、あんなふうに風や景色、色彩、物語を思い起こさせるスケーターはいない。
メダリストの演技も素晴らしかったけれど、それ以上に別の景色を見たような、刻まれるものがあった。やっぱりスペシャルな人だ。
羽入君は滑り終えてリンクを離れるとき、両手で氷に挨拶。氷に触れた両手で顔を包んでいた。氷に「ありがとう」って言っているのかな、と思った。
ショートプログラムでは、他のスケーターが作った氷の穴にはまってしまって、ジャンプにミスが出るというアンラッキーな出来事があった。「氷に嫌われちゃったかな」なんて言っていたけれど、氷への愛情が伝わってきて、泣けた。
2016年、カープの優勝報告会のとき行われた引退セレモニーで、黒田博樹が最後の最後、マウンドに手をついていたあの時間のこと、思い出した。
と、振り返ったら、4年前の平昌オリンピックのとき、おんなじこと書いてましたわ。
まだわからないけど、羽生君のスケートが最後になるのかなと思うくらい、これまでのスケート人生がすごかったので、胸がヒリヒリしました。
試合後、4回転半の挑戦を続けるかと問われ「ちょっと時間をください。それぐらいやり切りました」と答えていた羽生君。
ネイサンチャンは「金メダルがゴール」と語っていただけに、ここでフィニッシュして学業に戻るのかもしれません。
先日、将棋の羽生善治九段が降格したとき、今後どうするのか気になったと書いたばかりだけど、こちらの羽生君はどうするのか。
プロ野球はキャンプのまっただ中。開幕まであと少し。ヒリヒリする試合を見せてほしいと思った。