2023年5月1日

栗林の代わりがいないようじゃ困る


5月1日、栗林良吏、登録抹消。

4月29日の巨人戦で中田翔にサヨナラ2ランを打たれ、4敗目となった栗林。試合直後、新井さんはこれからもクローザーは栗林に任せると言っていたが、状況(栗林のコンディション)を見て、判断してくれるといいなと思っていたので、ホッとした。

もっと早くでもよかったという気持ちはあるけど、とにかくよかった。

それより、新井さんに進言できる(見極めのできる)投手コーチがいないことが相変わらず頼りないです。


高木豊さんが、インタビュー記事で、ロッテのリリーフ運用について、こんなふうに答えていた。(「web Sportiva」)

「吉井理人監督はピッチャーを見る目が確かですし、柔軟に対応していますね。例えば、クローザーを固定してしまうと、やられた時に配置転換をしにくくなるのであえて決めず、相手の打順を見るなどしながら柔軟に起用している。選手のほうも気が楽だと思います」


たとえば、菊池涼介はカープにとって(球界にとって)唯一無二の存在と言いたくなる守備の名手だけど、菊池がいつも(いつまでも)プレーできるわけではないので。

宇宙飛行士のバックアップクルーのように、不測の事態に備えて、常に対応できるよう選択肢をもっていないと。

「絶対的守護神」なんて言い方があるけれど、絶対なんてないから。その人しかできないようじゃ、チームは(試合は)成り立たないから。

新井さんも、栗林を信頼していて、突破してほしい気持ちが強くてとった言動だったろうけど、突破できるからだの状態であることが前提。

状態よくして、帰ってきてもらえるのを待ってます。


高木さんはロッテについて、こんな話もしていた。開幕3連敗ともだちだったロッテも、いま、パ・リーグの首位。

「チームに一体感がありますね。この一体感には〈競争〉も含まれています。平沢大河を1番に抜擢したり、ルーキーの友杉篤輝、藤岡裕大をショートで競わせたり。キャッチャーも松川虎生を2軍で修行させ、田村龍弘、佐藤都志也、江村直也らで競わせています」

「平沢をはじめ、今まで実力があるのに使われてこなかったり、競争したくても競争させてもらえなかった選手たちが競争できている状態チームが活性化して、それがチームの"輪"になっているという感じです」


競争したくても競争させてもらえない状態、言いえて妙。カープはそれが続いている。

4月30日、野間峻祥をスタメンから外し、西川龍馬を2番に置いて(5番は松山竜平)、打線がつながった。

今季、セ・リーグでずっとクリーンアップを固定していたのはカープだけだったそう。打順どころか、野手の1軍と2軍の入れ替えが極端に少ないのもずっと気になっていた。

ちょっとやってみてダメだったら取っ替え引っ替えするのがいいとは思ってないけど、どっしり待つ新井さんの姿勢も大事と思う側面もあるけど、野手の入れ替えなさすぎ。入れ替えがないことへの説得力も、ない。

栗林が離脱してクローザーを固定できなくなったのは、選択肢が増えたということ。次は、野手の競争を取り入れて、チームを活性化させてほしいよ~。