9月18日、中日戦の延長11回。大道温貴が三者連続フォアを出して、カリステのタイムリーでサヨナラ負け。
これを見て、「ダメだこりゃ」と思った。最後、試合を壊したのは、大道ではなく、カープベンチ。
試合後、「大道に最後まで任せました」と、新井さん。それは大道への信頼あってのこと。大道も信頼される結果を出してきた。
でも、「信頼」という言葉を楯にとって、判断するという仕事を放棄しているように見えた。
ピッチャーの交代どきの見極めは難しい。でも、イニングまたぎであの状況。放置するなんて、どうかしてる。
ゴーサインを出すのは監督だとしても、何も進言しなかったコーチ陣にも失望。これは佐々岡さん時代からのこと。
今季、阪神が岡田監督になったとき、ちょっといいなと思った。というのも、以前、岡田さんの実況解説を聞いたとき、面白かったからなのだ。
緻密な説明をするタイプの解説ではなかったけれど、「あれはあそこでやったらあかん」と、本質的なことをバッサリ。
たとえば権藤博さんや藤川球児さんの解説も、「そういう見方があるのか~」という発見があって、聞くのが楽しみ。過去には野村克也さんも。
そう、野球のことがわかっている人が監督になるって、いいなって思ったのだ(ものすごく普通のことだけど)。そしたら、ほんまに優勝してしもたやないか~い。
新井さんが現役を引退して解説者になったとき、打撃についての解説などわかりやすくて、意外と理知的でびっくりしたのだ(ごめんなさいね、ツラゲーのイメージも大きかったので)。
話し方も落ち着いていて、品格さえ感じた。選手を貶めるような言い方は一切なかった。そこは、監督になった今に通じているものがありますね。
なので、新井さんがカープの新監督に決まったときには、期待が高まった。
でも、解説者として外から野球を見ているのと、実際にベンチで指揮をとるのとでは同じように行かないんだろうなぁ、難しいんだろうなぁと想像しています。
勝てば官軍で、今年の岡田さん旋風はなかなかのものだった。
選手を萎縮させないように「優勝」という言葉を使わず、「アレ」と言い、それがユーモアをもって通用。今年の流行語大賞に選ばれそうな勢いです。
新庄監督が日ハムの監督に就任したとき、「優勝なんか一切目指しません」と言ったのとは大違い。「高い目標を持ち過ぎると、選手というものはうまくいかない」という意図があっての発言だったけど、逆に選手のモチベーションを下げた。シュウゥゥゥ。
岡田さんは「優勝」という言葉は使わなかっただけで、優勝をはっきり目指していた。選手もそれを心得ていた。
8月18日のDeNA戦、熊谷敬宥の2塁へのスライディングを京田陽太がブロックする形になって、アウト判定されたことを岡田監督が猛抗議(試合後に意見書を提出)したことで、走塁妨害に関するルールが変更になった。シーズン途中でルールが変わるって、すごい。
ふと思うことがある。岡田監督がカープベンチにいたら、この選手を起用するだろうか、こういう時こんなことしなかったんじゃないだろうか、と。
監督としてのキャリアがある岡田監督。就任依頼があるということは、実績あってのこと。佐々岡さんは二度と監督のオファーを受けることはないだろう。
新井さんはまだ1年目。たくさんの経験をしてきた岡田監督といきなり比べるのは酷なこと。でも、そういうシミュレーションから学べることは多いはず。今季の経験重ねて、変化していってもらえたらいいなぁと思って。
でも、あの大道ほったらかしの件を見ると、2位キープも大丈夫か~という気持ちになるのであった(ほかにも思うことはあれこれありますが、今日はおしまい)。