先週の上位チーム対決は、巨人に勝ち越し、阪神に負け越し。
数字上は五分五分ながら、髙橋遥人に大竹耕太郎、苦手投手に勝てないし、巨人はゲーム差詰めてくるし、貯金がザザーと減らないかヒヤヒヤする今後。
でも、スケール小さなセ・リーグ村だけど、やきもきしながら首位攻防戦を見られる喜び。
それなのに、8月25日の阪神戦。2点差追いかける8回、2アウト1塁2塁。その日最後かもしれない得点のチャンスで、6月22日以来ヒットのない田中広輔が代打。それはないよ、新井さーん。
このベテランへの寵愛。新井さんは「1軍も2軍も含めて全員で戦えている」と言うが、どの口がぁぁぁ? と、つっこみたくもなります。(「デイリースポーツ」)
私は田中のアンチでもなんでもないです。田中が活躍してくれたら嬉しいし、三連覇時の、3塁をテテテと駆ける走塁を思い出して、ごはんおかわりできます。
と、カープベンチに思うことは諸々ありますが、メディアを通して伝わってくる巨人・阿部監督、阪神・岡田監督の言動を聞いていると、「新井さん、いいな」と思うことが多いです。
8月24日の阪神戦。1点を追う阪神は7回、ノーアウト1塁2塁で、木浪聖也がスリーバント失敗。糸原健斗、原口文仁の代打攻勢も不発に終わり、カープにとっては大いに助けられた。
試合後、岡田監督は「いや、バントだけやって、だから。そういうことやんか」と、ご立腹。(「デイリースポーツ」)
それは木浪自身が痛感していることで、「あそこが全てです」と木浪も話していた。
あのバントが決まっていたら、たしかに得点の確率はあがっていた。でも、チームで5安打。木浪のバント失敗だけが責任じゃなかろうに。
巨人は、8月23日の中日戦で2対8と大敗。阿部監督は就任してから初めて、試合後に会見しなかった。
試合後の監督の談話は選手へのメッセージでもある。それぞれの監督のやり方があるんだろうけれど、お二人とも、負けた試合での態度があまりにもわかりやすすぎて、ちょっとびっくりします。
7月15日、阪神戦で完封負け。阿部監督は「俺が責任かぶる」と。(「デイリースポーツ」)
「責任とる」ではなく、「責任かぶる」という物言いに、選手がやったことなんだけど、俺がかぶっておきます的な、第三者みたいなニュアンスを感じる。こう、なんかサッパリとしないものを。
みな、プライドが高いのでしょうか。結果に怒りを表すのは、勝負師として当たり前のことなんでしょうか。
緒方前監督も、佐々岡前監督も、会見しなかったこと、ありましたね。その点、新井さんが会見拒否するイメージが全然わかない。
8月23日、髙橋遥人にまたしてもしてやられた試合後、「ナイスピッチング。前回よりさらにコントロールが良かった。これは厳しいなと。相手を褒めるしかない」だもの。(「サンスポ」)
もう笑ってしまった。爽やか〜。明る〜。負けてもスカッ。そして、相手選手へのリスペクトを感じる。岡田監督や阿部監督にはできない芸当。キャラの違いだけで片づける話とも思えない。
野球は、記録を競う個人競技じゃない。相手あっての、いろんな巡り合わせで展開していくもの。自分(たち)がいくら頑張っても、コントロールできないこともある。
そこは新井さん、しなやか(あ、でも頑固な面も)。野球エリートじゃないから?(でも2000本安打!)
野村克也さん、星野仙一さんなど、ときにリーダーとしてアプローチしたビジネス書が出される監督もいる。
新井さんも、チームのムードを明るくしたと評価されているけど、もし優勝したとして、本は出るだろうけれど、ビジネス書は出なさそう、なんとなく(そんな持ち上げられ方しなくてもいいし)。
だからこそ、選手もスカッとコンディション優先で起用してくれたら、さらにスカッとするのにな、カープが次の段階に行けそうなのになと思ってしまうのよ〜。