2022年10月31日

村上の顔から毒気が抜けた瞬間


10月30日、日本シリーズ第7戦(神宮球場)、オリックスが4対5で、26年ぶりの日本一。思い出しても泣ける、ニールの「がんばろう、神戸!」。

1回、先頭打者の太田椋が初球をホームラン。オリックスの流れが続いてるのを感じさせる、いいスタート。でも、その直後、また満塁で残塁の1点どまり。不安でした。

この1点守り抜くスタイルが今日も続くかと思われた5回、宮城大弥の送りバントを村上宗隆が反応できず、内野安打に。続く大田の送りバント、ダブルプレーをとろうと村上サードに戻る、サイスニード投げられずで、満塁。

このときの村上、いつものするどい目つきが、ふつうの男の子の頼りなさそうな目になっていた。初めて見ました、こんな村上。


その後、期待高まる吉田正尚にデッドボールで、押し出し1点。杉本裕太郎の打球を塩見泰隆が後逸して、もう3点。

自滅するヤクルト。ミスを誘ったオリックス。しかし、スカッと点が入らないこと多いな、オリックス。

神宮で投げるの初めて、中4日も初めての宮城は、落ち着いたものじゃった。5回無失点でマウンド降りる。またオリックス先発、早めの交代。

5点リードは一見心強いが、カープファンは知っている。ヤクルト相手に5点差は安全圏じゃないよ、と。


オリックスとしては、強力リリーフ陣につないで磐石の予定だったかもしれないけれど、100パーセントじゃないから。そういつもいつも継投成功すると限らないから。過信はできないと、心配だった。

その心積もりは的中。8回、山﨑颯一郎が、村上にタイムリー。オスナに3ランで、1点差に迫られ、比嘉幹貴に交代。

比嘉先輩がここをケアして、さすがだった。

9回、オリックスは3塁走者が本塁タッチアウト。はぁぁぁ。ヤクルト相手に1点差はこわい。延長あり? 第8戦あり? 今日決めてほしいオリックス。


9回ウラ、ワゲスパックが三者凡退で、よし。

宇田川優希を回またぎさせたように、山﨑が打たれなければ回またぎさせるつもりだったような気もしたのだけど。

プレッシャーのかかる場面、いっそ外国人選手の方が、割り切って投げることができるような気もした。どちらにしても、見事な最後(オリックス目線)。

高津監督が泣いていた。負けて泣いている監督、初めて見た。

チームマネジメントを評価されていた高津監督(勝てば官軍でたいていほめますが)。ただ、今年のオールスター。リーグ戦で登板して日も浅い森下暢仁を回またぎさせたとき、メッキがはがれたような気がした。

自チームの選手じゃないんでね。それもまた策士ともいえますが、高津監督は応援できないなと思った。


野口寿浩さんが「オリックスは、若い選手が多いからこそ、臨機応変に調子の良い選手を積極的に起用できた」という指摘には、深くうなづいてしまった。(「Full-Count」)

一方、ヤクルトは、実績のある選手が多いからこそ、動かせず、不動の主力の山田哲人や村上の不振が響くことになった。

これは実績中心で選手を固定しがちだった今季のカープと重なり、肝に銘じなければ(首脳陣が)と思う指摘でした。
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