6月22日、オリックス戦(マツダスタジアム)。
2対3。またも1点差で勝てず。この1点(勝ち越すには2点だが)を埋められないところに、逆にカープの弱さが浮き彫りに。
この日、DeNAと楽天のゲームでは、1回楽天が6点とった裏に、DeNAが7点奪取。その後も、取ったり取られたりで、最終的には楽天が11対9で打ち勝った。
殴られたら殴り返す……まるでボクシングのようなゲーム。取られたら取り返す打撃力が互いにすごい。パ・リーグ相手には、こういう戦い方でないと、勝てないということか。
野球の質が違うというか、カープには殴り返す勢いがないというか、そんな気配を感じさせてくれる打者がいったい何人いるだろうか。
小園海斗は3試合連続エラー。この日は2失策で、そのうち1つは相手チームの得点に絡む。
「大観衆の中で思っている以上のプレーはできない。何とか攻めて前に進んでプレーしたいです」(「スポニチ」)と、プロの壁をひしひし感じているようです。
新人だからミスが許されるとは思わないが、新人のミスが多くなるのは当たり前のこと。1軍でないと得られない状況の中で、経験を重ねて乗り越えていってほしい。
先発のアドゥワ誠は「(失策を)カバーしてあげられなかった」(「デイリースポーツ」)。若い彼が後輩を責めない姿勢もまた、いいなと思った。
小園はエラーした直後の6回の打席で2塁打。菊池涼介のタイムリーにつないだのは、たいしたものだ。
シーズンが始まってから数日前まで、成績不振だった田中広輔や中﨑翔太が使われ続けているまっとうではない采配にストレスと閉塞感を感じ続け、ベンチに矛先が向きがちだった。
その問題が表面上は一段落したとたん、そう。敵はベンチではなく、対戦相手なのだと当たり前のことに目が覚まされるような状況。パ・リーグでの苦戦が続く。もうこのままでは勝てないのかなって。
2016年、カープが25年ぶりにリーグ優勝したとき、感動した。資金力にものを言わせ選手をかき集めるような球団ではない、市民球団から発足した小さな球団の優勝に、感動した。
2018年、ワールドカップで日本代表がベルギー戦で3対2と善戦したとき、日本サッカーもここまで来たかと感動したけれど、1点差を超えられない大きな壁もをやはり感じた。
アジア代表になれても、ヨーロッパや南米の強豪国にはなかな勝てない。リーグ優勝してもパ・リーグには勝てない。
この差を埋めるのは、日々の実験と積み重ねを粘り強く続けていくしかないけれど。ピッチャーは腕を振って、バッターは思いきりスイングして、ジャイアントキリングしてほしい。そんなスポーツの醍醐味をカープには見せてほしいです。
田中にも調子を取り戻して力になってほしい。ベンチウォーマーなんかにさせておかないで、2軍でじっくり調整してもらったらどうなんだろう? その代わりに一人、戦力となる選手をあげて、ベンチもどんどん攻めていってほしい。
ノックしてくださってありがとうございます
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