6月11日、オリックス戦(京セラドーム大阪)、0対4。完敗。
リリーフとしてチームを支えてきた大道温貴が初先発。球界一の投手・山本由伸と投げあうチャンスを与えられる。6月5日、楽天戦での、森下暢仁と田中将大の投げあい以上にワクワクする。
山本から点を取るのは今のカープにとって至難の業。最初から分が悪いのは承知の助。でも、何が起こるかわからないのが、ゲーム。大道が好投して、ジャイアント・キリング(格下のチームが格上の相手を負かすこと)が起きたら面白い。
しかし、想像以上に山本はすごかった。
1回、今日から1軍復帰の先頭打者・羽月隆太郎は3球三振。赤子の手をひねられる感じ。三者凡退。
2回と3回、三者連続三振。4回と5回、三者凡退。
次元が違う。キレがいい上に、ストライク先行でボール球が少ないことにも驚く。今日はもしかしてノーヒット・ノーランがお目見えか。いえ、完全試合までも視野に。
対する大道。1回裏は緊張もあったのか、いきなりフォア。吉田正尚にもフォア。あ゛ー。と頭抱えそうになりましたが、無失点で乗り切る。
2回裏と3回裏と4回裏は、三者凡退。5回裏は三者連続三振。グングン調子をあげていく。球数要しながらも点与えません。
もし、もしこのままゼロゼロ行進が続いたら面白いことに。そんな綺麗に行かないのは重々承知なんだけど。
6回も山本は三者凡退。無敵な感じはするが、でも、何が起こるかわからない。たとえば突然肉離れ起こしたりとか、打球が当たって調子を崩すことだってあるかもしれない。
いえ、けしてそういうことを望んでいるわけではなくて(私は山本ファンです)、いつなんどき不測の事態が起こるかわからないということ。諦めたらあかんということ。
なんだけど、三振があまりに多い。当たってもゴロかフライ。不測の事態が起きる心配さえなし。球が、球が当たらない。当たった人はおめでと~という感じ。
6回裏、もう少し見たかったけど、大道は初先発の大役を果たして、コルニエルに交代。ここも三者凡退で、続くよ続くよゼロ行進。
はいはい、7回も山本は三者凡退。いよいよノーヒット・ノーランが現実味を? ノーノー達成するなら、今年のカープ、狙い目よ、ヘイ!(昨年もな)
7回裏は森浦大輔。あれ? コルニエルの回またぎではなかった。勝ちパターンで行くつもりなのね。もし、このままゼロゼロ続いたら、9回、こんな状況でまた栗林良吏。そんなの見せられたら、たまったもんじゃない。
しかし、その心配はしなくてよくなった。昨日好投で連投の森浦、いきなりフォアとヒット。1アウト2塁3塁で、中田廉に交代。
中田もいきなりフォアで満塁こしらえ、力投するも2点タイムリーを許し、もういっちょ満塁作ったところで、高橋樹也に交代。
樹也はいきなり押し出しフォア。自責はゼロだけど、ここに来て様相が反転。張り詰めた均衡は崩れ、0対3。
7回裏、カープが3アウトとるのに手間取りすぎ、山本のリズムを崩したかどうなのか、8回、鈴木誠也がヒット。ノーノー阻止。坂倉将吾もヒットで、今日初めての見せ場。ノーアウト1塁2塁も、三振、三振、また三振。
今日の山本、奪三振の自己最多記録を15に更新。
8回裏、島内颯太郎。3点ビハインド、敗戦処理とも言えます(いえ、逆転も数パーセント諦めてはいませんよ)。競った場面でもないのに、島内、連打されるわ、バッテリーミスあるわで1失点。 ここで踏ん張れないとは、いつまで島内は島内なのか。
最後は平野佳寿。ベテランしっかりおさめました。
この日、セのチームで負けたのはカープだけ。ぽつねん。隣の芝生が青く見える。いや、実際、青々しています。
山本は素晴らしかったが、封じられすぎ。今日は若鯉たちの跳ねる力も弱く。その中で、大道の向かっていく投球はよかった。玉村昇悟ともども楽しみ。