2021年8月8日

東京オリンピック決勝、決めた。森下キラキラしてた


8月7日、東京オリンピック決勝・アメリカ戦(横浜球場)、2対0で完封勝ち。

先発は、森下暢仁。決勝戦に森下はよく似合う。誇らしい気持ち。ペナントレース中から課題だった初回を今日は無失点に抑える。

アメリカ先発のマルティネス(ソフトバンク)も快投。これまでの試合のように、打つ人が打つ・・・という展開にはなかなかならない。

そんな3回裏、村上宗隆がホームランで1点先制。貴重な、大きな、1点。

森下、1点リード(しかない状況)は、カープでふんだんに経験してきています。均衡に耐え切れず崩れるなんてことは、しません。


4回裏にも、吉田正尚と鈴木誠也の連打、浅村栄斗のフォアで満塁に。ここで、柳田悠岐。これまでなら、がツーンと打ってくれた柳田も、今日は簡単に行きません。サードゴロでツーアウト。なおも満塁で、菊池涼介。は、空振り三振。

カープのゲームだったら、満塁のチャンスをふいにした試合は、たいてい負ける。

だが、そこは日本代表。そこは踏みとどまる力がある。


5回、ヒットとデッドボールで1塁2塁の場面を作るも、森下、無失点に抑える。

いま、日本のプロ野球で、投手の最高峰は山本由伸というのは誰もが認めるところ。山本のサイボーグのようなパーフェクト感はちょっとないな、と思います。

一方、森下も突出して心技体の充実した選手。中でも、「勝ちたい」「負けたくない」気持の強さを感じます(で、それを実現できるスキルがある)。そこに、山本とは違った人間味みたいなものを感じる。

この日も、決勝の先発を任され、絶対に点を与えない覚悟を感じた。実際に、点を与えなかった。


6回は、千賀滉大。フォアとデッドボールで1塁2塁の場面を作るも、最後はキャッチャーフライで無失点に抑える。このとき、甲斐拓也が大事に捕球し、安堵したシーンは忘れられない。

7回は、伊藤大海。来ました、イキのいい人が。無失点に押さえ、8回もマウンドに。

伊藤は先頭打者にヒットを許し、岩崎優に交代。この岩崎がまた素晴らしかった。微妙にずれるタイミング、的確なコマンドで三者凡退。ちょっと腫れぼったいまぶた、ほれぼれしました。

8回裏、山田哲人がヒットで出塁。坂本勇人バントで送って、吉田がタイムリーで1点追加、2対0。また1番2番3番の流れるような攻撃。よかった、誠也の前で点が入って・・・。


9回は、栗林良吏。今日も湯上りのようなお肌でマウンドに。

日本代表のベンチでは、勝利を待ち望む空気が満ちてきました。森下、キラキラした目でマウンドを見ています。カープではね、なかなかこういうの味わえないからね(胸が痛い)。勝つことの喜びを全身で表している子どもみたい(胸を打つ)。

しかし、そんな可愛い森下も、ベンチでは時に野太い声を出して、チームメイトを応援していました。この人、明大野球部の主将だったんだもんね。

栗林、1本ヒットは打たれましたが、しっかり抑え、金メダル。

かつて白鵬が横綱が一人しかいなかった状況だったとは言え、そこで勝ち続けたのは素晴らしいことだった。アメリカはベストメンバーではなかったが、勝ててよかった。

と、控えめに喜びつつも、それぞれがマウンドに集まって喜びあっている光景は、いつ見てもいいものですね。余韻が残った。胴上げはこのご時勢、なくていいと思う。そういうちょっとしたことから変えて発信していってほしかった。


森下で始まり、栗林で終る幸せ。しかし、この二人、国際大会であろうと、通常のペナントレースであろうと、自分の仕事をしようする(で、実際にしている)姿勢が変わらずあるところが、本当に素晴らしい。

誠也は、この日は2安打、フォアでの出塁もありました。ほぼ全員4番的存在の日本代表にあって、4番がどうのともはや意味をなさないオーダーではありましたが、これまでのように、誠也を「JAPANの4番」と呼ぶのは、もういいでしょう。

表彰台には、森下と伊藤が並んでいて、そこはギラギラしていました。平良海馬君の投げるところももっと見たかったですが、こればかりは巡り合せ。

みんなケガなく終れてよかった(疲労はかなりのものと思いますが)。また、ペナントレースでの活躍を期待しています。