2018年5月17日

中日・鈴木博志の存在感……今、カープにこういう投手はいるのか?

5月16日、中日戦(ナゴヤドーム)。

カープの先発は2015年のドラ1、岡田明丈。中日は2016年のドラ1、柳裕也。背番号17番対決です。

ストライク先行で、テンポよく投げていく柳に対して、岡田はボール先行で球数も増えていき、柳より早くマウンドを降りることになりましたが、結果的にはクオリティスタート。打てない打線では、クオリティスタートといえども勝てない現状ではあるのですが。

6回裏の2失点も、ひきがねは田中広輔のエラーだった。岡田は援護のない中、残念なフォアや暴投はあったけれど、昨年のように大崩れすることはなく、粘って投げてくれた。

しかし、今のとこ、セ・リーグは6チームのゲーム差に大きな開きはないけれど、15日と16日のゲームだけ見ていると、中日が下位のチームとは思えない。

先発といい、中継ぎといい、打線といい、手強い人材がそろっていて、充実しているのを感じます。ビシエドと高橋周平の調子があがっていないから、この日はまだ5点で済んだと思うくらい。



中日は8回表の1アウト、柳が2失点したところで、昨日に続き、鈴木博志を投入。

鈴木博志は『週刊 ベースボール』(2018年4月30日号)のインタビューで、「僕の名前が場内にアナウンスされたときに、〈あ、ダメだ〉と相手があきらめてしまうくらいの投手になりたい」と語っていた。

もう十分、相手チームのファンから見ると、そういう存在になっています。カープには今、そこまでの投手は、先発にも、中継ぎにも、いない気がします。他チームなら思い浮かぶ顔が必ず一人はいるのに。

この鈴木博志のインタビュー、おすすめです。社会人野球(ヤマハ)を2年経験しているとは言え、新人とは思えない、野球に対する考え方が腹がすわっているというか、貫禄さえ感じます。

「空振りを撮りたいという気持ちはあまりありません。先発なら1試合を27球で、僕の場合は救援なので、1イニングを3球で終わるのがベストだと思っています」という明晰な言葉にはしびれました。

対戦相手ながら、見たいと思う選手の一人になっています。

この日、カープは8回表に代打で登場した坂倉将吾が2塁打で、今シーズン初ヒット。塁上に立っているのが似合う人だなぁと思いました。この光景が見られて、今日はよかった。



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