2024年4月12日

負けに行く試合を見せられて


4月12日、巨人戦(東京ドーム)、9対4。大敗。

「勝てた試合を落とした」という言い方が、私は好きじゃない。だって勝ててないんだもの。

負けるにしても、接戦を見せてほしかった。あんな自滅みたいな、負けに行くみたいな試合に腹が立った。

開幕から打線の援護なく勝ちがついていない九里。今日こそは、でも厳しいぞ、と覚悟した戸郷翔征とのマッチアップ。


ところが1回、野間峻祥2塁打、小園海斗ヒット、堂林翔太タイムリーで、2点先制。

3回、また野間が2塁打、菊池涼介のタイムリー。

4回には、不調だった坂倉将吾がソロ弾(今季チーム2本目、岡本和真ひとり分)。4回までに4得点。

2回に坂本勇人、4回に岡本のソロ弾浴びたが(巨人にはこれがある=カープにはこれがない)、戸郷は5回4失点で降板。

戸郷の調子悪いときに当たったのは幸い(もはやカープの得点数は相手投手の好不調のバロメーター)。こういうときにしっかり勝っていきたいものだ。


と、珍しく打線が点を取ったのに、6回、連打にフォアで1アウト満塁、坂本にデッドボールで押し出し(なおも満塁)。新井さんは代えないのね。

代打・丸佳浩はセカンドフライに打ち取ったが、オコエ瑠偉が勝ち越しタイムリー。なおも代えない新井さん。

吉川尚輝にも打たれ、岸田行倫にデッドボールで、また満塁。それでも代えない新井さん。

萩尾匡也の2点タイムリーで、やっと森浦大輔に交代。佐々木俊輔に打たれ、もう1点。この回7失点の大盤振る舞い。


どんな投手にもこんなときはあるかもだが、せっかくのチャンスだったのに、九里、しっかりせんかーい。打たれても乱れても早めのケアをしない新井さんに頭から炎が出そうな勢いだった(怒)。

先発は6回まで? 開幕投手に何とかしてほしかった? 采配に情が入った? 情があるなら、もっと早めに交代を。客観的な判断を。

こんな「見てるだけ」采配。新井さんのお面をかぶった佐々岡さんがそこにいるのかと思った。いや、今日のは佐々岡さんを越えてないか?


開幕投手に九里を指名した時点で、嫌な感じがあった。九里はちゃんと調整して、オープン戦でも調子がよかったし、そういうことを理由にするならいいんです。

それを「大地と同期入団でずっと争って、ここまで成長してきた。彼自身、開幕に行きたいという気持ちも感じる」 と新井さんは言っていた。めちゃめちゃ恩情が入ってる。

今年、床田寛樹(や森下暢仁)でもおかしくなかったと思っている。九里が開幕投手をつとめるなら、なんとなく今年が最後のチャンスかなという気がしていた。新井さんもそう思っていたような気がしてしまう。


開幕前のセ・リーグ監督座談会で、「情を入れていたら、やっぱり勝てない」と厳しい顔つきで言っていた阿部監督と対照的だった、というより一人ほっこり浮いてた新井さん。

カープファンでい続ける自信がなくなった佐々岡さん時代であったが、こちらから負けに行く試合を見せられて、新井さんにもそんな気持ちになるとは思いもしなかった。

こんなわざわざ負けに行くような采配されて、選手たちこそどんな気持ちだっただろう。